プレスリリース
水中3Dスキャンロボット「天叢雲剣(MURAKUMO)」で3Dモデル化
株式会社ワールドスキャンプロジェクト(本社:東京都新宿区、CEO:上瀧 良平、以下「WSP」)は、2020年11月に共同研究契約を締結した九州大学浅海底フロンティア研究センターなどとの共同調査に基づき、WSPが開発した水中3Dスキャンロボット「天叢雲剣(MURAKUMO)」(以下「MURAKUMO」)を使用した調査を2020年、2021年に 実施、1927年に発生した美保関事件(※)で海底に沈没した 駆逐艦「蕨」を93年ぶりに発見し、その3Dモデル化に成功しました。
※1927年8月24日に松江市沖で夜間演習中だった旧日本海軍の軍艦4隻が衝突して119人が犠牲になった多重衝 突事故。このとき、駆逐艦「蕨」(全長88メートル)は沈没しましたが、沈没地点についての詳細はこれまで解明されていませんでした。
今回の調査の結果、駆逐艦「蕨」のミリ単位の精度による3Dモデルを作成し可視化することにより、船体の劣化状況や漁網が大量に絡まることによる船体の破損状況などが明らかになりました。
また、これらの調査成果と3Dモデルは、美保関事件慰霊の会による地元への報告会で使用され、歴史的事実継承の貴重な資料となりました。
今後は、3DモデルをAR、VR、メタバース上で利活用することにより、「蕨」の貴重な映像を幅広い層に発信するとともに後世に残し、水中遺産を守ることの重要性を啓蒙してまいります。
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<調査内容>
第1回調査(期間:2020年9月14日〜18日)
2020年5月に実施された、マルチビームソナーによる民間調査で美保関灯台(松江市美保関町)から北東33.4キロの海底に巨大な構造物があることが判明。
水深約96メートル地点の「MURAKUMO」による鮮明な映像によって、巨大な構造物は駆逐艦「蕨」が衝突により分断された艦首部分と確認、デジタル3Dモデル作成用のデータを取得しました。
第2回調査(期間:2021年7月19日〜25日)
第1回調査で艦首部分が発見された地点から北北西に約10キロメートル離れた水深約180メートル地点の「MURAKUMO」による鮮明な映像によって、駆逐艦「蕨」の船体後部を確認、デジタル 3Dモデル作成用のデータを取得しました。
WSPは、未だ解明されていない世界の謎を探り解き明かすことや世界遺産を撮影し後世に残すことを目指し、国内外の考古学者、地質学者、海洋学者などと協力し、世界中を3Dスキャンしています。
今後も、独自開発したドローンを活用した撮影を行い、3D空間に映像で再現し、デジタルアーカイブとして保存したり、自社で展開するメタバース上での再現などを通じて、産業や教育分野でも貢献してまいります。
<天叢雲剣(MURAKUMO)概要>
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高画質画像データによってデジタル3Dモデル化する「フォトグラメトリ」を用いたスキャンシステムに、マルチビーム測深で得られた高解像度地形情報を融合することで、正確な位置情報をもつ3Dモデルを作成し、水中を可視化しモニタリングができる水中3Dスキャンロボット。海底ケーブル調査・沈船 調査・洋上風力発電所施工前査定など、産業上において様々な用途に利用可能。
<株式会社ワールドスキャンプロジェクト概要>
代表者:CEO 上瀧 良平
設立:2020年1月22日
所在地:東京都新宿区西早稲田2-18-23 スカイエスタ西早稲田 2F
主な事業:ロボット、ドローン、Web3インフラ、汎用IoT端末、その他関連製品の研究開発・
設計・製造・販売・輸出
共同研究:九州大学、名古屋大学
U R L:https://world-scan-project.com/
プレスリリース提供:PR TIMES