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ユーシービージャパン株式会社

IL-17AとIL-17Fをともに選択的かつ直接的に阻害する乾癬治療薬として日本初の承認 「ビンゼレックス(R)」、製造販売承認を取得

(PR TIMES) 2022年01月20日(木)18時15分配信 PR TIMES

- 既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症に対してIL-17AおよびIL-17Fの両方を選択的かつ直接的に阻害する薬剤として日本で初めて承認された治療薬
- 3つの第III相比較試験、および長期投与試験にて、高い皮疹消失と忍容性を確認(2,3,4,5)
- ユーシービージャパンの自社単独販売体制移行後、初の新薬の承認取得
ユーシービージャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:菊池 加奈子、以下「ユーシービージャパン)は、IL-17AとIL-17をともに選択的かつ直接的に阻害するヒト化モノクローナルIgG1抗体 乾癬治療薬「ビンゼレックス(R)皮下注160mg シリンジ、同皮下注オートインジェクター」[一般名:ビメキズマブ(遺伝子組換え)](以下、「ビンゼレックス」)について、「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」を効能・効果として、本日、厚生労働省より製造販売承認を取得したことをお知らせします。

乾癬は難治性の慢性皮膚疾患で、免疫反応の異常に伴う皮膚細胞の過剰な増殖が特徴です。症状によって、いくつかの病型に分類されていますが、最も多いのが尋常性乾癬で、全体の85%あまりであると考えられています(1)。尋常性乾癬の主な皮膚症状は、皮膚が赤く盛り上がった皮疹や銀白色のうろこのような鱗屑(りんせつ)で、痒みを伴うこともあります。このように皮膚症状が現れる疾患のため、患者さんのQOL(生活の質)の著しい低下につながる可能性があります。

ユーシービージャパンの代表取締役社長の菊池加奈子は「一人でも多くの乾癬患者さんが、皮疹のない肌を取り戻して、おしゃれを楽しんだり、当たり前の生活を送れるようになることを切に願っております。私たちの活動は患者さんにとっての価値を創造することです。ビンゼレックスがこれまでの治療で満足のいく結果が得られなかった患者さんの新しい治療選択肢となり、患者さんが笑顔になることを心から願っております。」と語っています。

今回の承認は、BE READY、BE VIVIDおよびBE SUREの3つのグローバル第III相比較試験、ならびに長期投与試験BE BRIGHTの成績に基づいています(2,3,4,5)。また、本承認申請にあたっては、グローバル第IIIb相比較試験BE RADIANTの結果も提示しています6。グローバル第III/IIIb相比較試験では、中等度〜重度の成人尋常性乾癬患者におけるビンゼレックスの有効性と安全性を、プラセボおよび、既存の生物学的製剤ウステキヌマブ、アダリムマブ、セクキヌマブを対照として比較しました。ビンゼレックスは、全ての第III相試験において、16週目のPASI(乾癬面積・重症度指標)のスコアがベースラインから90%以上改善(PASI 90)した被験者の割合、および治験責任医師による全般的評価(IGA)スコアが2段階以上の改善を伴い消失または、ほぼ消失(IGA0/1)となった被験者の割合において、プラセボや既存の生物学的製剤より有意に高い皮疹消失を示しました(2,3,4)。
ビメキズマブは2021年8月に欧州委員会(EC)および英国医薬品・医療製品規制庁(MHRA)より承認を取得しており、今回の厚生労働省による承認が3つめの承認取得となりました。また、ユーシービージャパンが2020年秋に自社単独販売体制に移行して以来、初の新薬の申請・承認となりました。
ユーシービージャパンは、乾癬治療の新たな選択肢となるビンゼレックスが、乾癬患者さんのアンメットニーズを満たせるものと期待しております。


添付文書情報
【効能又は効果】
既存治療で効果不十分な下記疾患
尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症

【用法及び用量】
通常、成人にはビメキズマブ(遺伝子組み換え)として、1回320mgを初回から16週までは4週間隔で皮下注射し、以降は8週間隔で皮下注射する。
なお、患者の状態に応じて16週以降も4週間隔で皮下注射できる。


ビンゼレックス(R)(ビメキズマブ)について
ビメキズマブは、炎症性疾患の発症に重要な役割を果たしている炎症性サイトカインであるIL-17AとIL-17Fをともに選択的かつ直接的に阻害するヒト化モノクローナルIgG1抗体です7。ビメキズマブはIL-17Aのみならず、IL-17Fも選択的に阻害することで、IL-17Aのみの阻害よりさらに大きな炎症抑制が期待されます89。


乾癬について
乾癬は難治性の慢性皮膚疾患で、免疫反応の異常に伴う皮膚細胞の過剰な増殖が特徴です。乾癬の主な皮膚症状は、皮膚が赤く盛り上がった皮疹や銀白色のうろこのような鱗屑(りんせつ)で、痒みを伴うこともあります。乾癬は症状によって、尋常性乾癬、乾癬性関節炎(関節症性乾癬)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症などの病型に分類されています。
患者数は世界で人口の約3%、およそ1億2500万人です(10)。乾癬治療には未だ満たされていないニーズがあり、ある集団ベースの調査では、乾癬患者の約30%が、現在の治療では症状抑制、かゆみ軽減、落屑減少などの主要治療目標が達成されていないと報告されています(11)。なお、日本においては約43万人が乾癬に罹患していると推定されています(12)。


UCB(ユーシービー)について
UCB (https://www.ucb.com/)は、ベルギーのブリュッセルに本社を置くグローバルバイオファーマで、ニューロロジーや免疫・炎症領域の疾患と共に生きる患者さんのより良い生活の実現を目指して、革新的な医薬品の研究開発ならびにソリューションの提供に力を注いでいます。約40か国に拠点を置き、従業員数は7,600名あまりを擁しており、2020年の収益は53億ユーロ(約6,510億円)でした。UCB はユーロネクスト・ブリュッセル証券市場に上場しています(シンボル:UCB)。

ユーシービージャパン株式会社 (https:/www.ucbjapan.com/) はUCBの日本法人として1988年に設立され、抗てんかん薬「イーケプラ(R)」、「ビムパット(R)」、関節リウマチ治療薬および乾癬治療薬「シムジア(R)」を中心に医薬品事業を展開しています。患者さんにとっての価値を創造するバイオファーマリーダーとして、従来の治療で十分な改善が得られなかった患者さんに、新たな治療の選択肢を提供することを目指しています。


[1] Ito T, et al. J Dermatol. 45: 293-301, 2018

[2] Reich K, Papp KA, Blauvelt A, et al. Bimekizumab versus ustekinumab for the treatment of moderate to severe plaque psoriasis (BE
VIVID): efficacy and safety from a 52-week, multicentre, double-blind, active comparator and placebo-controlled phase 3 trial. Lancet.
2021;397(10273):487-498.

[3] Gordon KB, Foley P, Krueger JG, et al. Bimekizumab efficacy and safety in moderate to severe plaque psoriasis (BE READY) : a
multicentre, double-blind, placebo-controlled, randomised withdrawal phase 3 trial. Lancet. 2021;397(10273):475-486.

[4] Warren RB, Blauvelt A, Bagel J, et al. Bimekizumab versus Adalimumab in Plaque Psoriasis. N Engl J Med. 2021;385(2):130-141.

[5] ClinicalTrials.gov. A Study to Evaluate the Efficacy and Safety of Bimekizumab in Adult Subjects With Moderate to Severe Chronic Plaque Psoriasis (BE BRIGHT). Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03598790?term=NCT03598790&draw=2&rank=1. Last accessed: January 2022.

[6] Reich K, Warren R, Lebwohl M et al. Bimekizumab versus Secukinumab in Plaque Psoriasis N Engl J Med. 2021;385(2):142-152.

[7] Glatt S, Helmer E, Haier B, et al. First-in-human randomized study of bimekizumab, a humanized monoclonal antibody and selective dual inhibitor of IL-17A and IL-17F, in mild psoriasis. Br J Clin Pharmacol. 2017;83(5):991-1001.

[8] Maroof A, Okoye R, Smallie T, et al. bimekizumab dual inhibition of IL-17A and IL-17F provides evidence of IL-17F contribution to chronic inflammation in disease-relevant cells. Abstract THU0038. Ann Rheum Dis. 2017;76(Suppl 2):213.

[9] Glatt S, Baeten D, Baker T, et al. Dual IL-17A and IL-17F neutralisation by bimekizumab in psoriatic arthritis: evidence from preclinical experiments and a randomised placebo-controlled clinical trial that IL-17F contributes to human chronic tissue inflammation. Ann Rheum Dis. 2018;77(4):523-532.

[10] National Psoriasis Foundation. Statistics. Available at: https://www.psoriasis.org/content/statistics. Last accessed: September 2020.

[11] Lebwohl MG, Kavanaugh A, Armstrong AW et al. US Perspectives in the Management of Psoriasis and Psoriatic Arthritis: Patient and Physician Results from the Population-Based Multinational Assessment of Psoriasis and Psoriatic Arthritis (MAPP) Survey. Am J Clin Dermatol. 2016;17(1):87-97.

[12] Kubota K. et al. BMJ Open. 2015 Jan 14;5(1)

プレスリリース提供:PR TIMES

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