• トップ
  • リリース
  • Vicorの電源で実現する、スマート社会のDX化を促進する配電技術:Digital Electricity(TM)

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3

Vicorの電源で実現する、スマート社会のDX化を促進する配電技術:Digital Electricity(TM)

(PR TIMES) 2021年10月25日(月)09時15分配信 PR TIMES

VoltServer社は、スタンダードデータ通信ケーブルと端末側の電力変換機能により、大電力の高効率で安全な長距離伝送を実現


Vicor Corporation(本社: 米国マサチューセッツ州、CEO: Patrizio Vinciarelli、NASDAQ上場:VICR、以下: Vicor)は、配電機器メーカーのVoltServer社(本社:米国・ロードアイランド州、以下:VoltServer)と協業したことを発表しました。
世界中でDX化が順調に進むことで、おびただしい数のエッジセンサーが設置されています。これらのデバイスや技術により、人工知能や、急速に成熟している5G通信技術や、 IoTシステムに関連するリアルタイムデータがクラウドに送られますが、そのための電力は、一体どのように供給されるのでしょうか。

VoltServerは、米国ロードアイランド州イースト・グリニッチを拠点とする配電機器メーカーです。独自の特許技術Digital Electricity™を用いると、安価な市販の通信ケーブルで最大2kWの電力を離れた場所 (2kmまで )に送ることができるため、電力供給の方法が大きく変貌します。

現在、VoltServerの製品はスタジアムや空港、大会議場やオフィスビル、ホテル、集合住宅、病院、屋内庭園など、数多くの場所に設置され、4Gや5G、Wi-Fi通信、LED照明やIoT用途で活躍しています。


1パルスごとの電気を束ねる
Digital Electricity™は電線の給電システムであり、中央から構内配線を通して離れた場所の機器に給電します。軽量なデータ通信ケーブルを通して、高電圧・低電流で、電力を負荷へ供給します。この給電方式は、本質的にデジタルということができ、 150年前から利用している交流、直流に次ぐ、3つめの方式と言えるでしょう。

どのような仕組みなのでしょうか?通常の電力が小さなパルス信号である「エネルギー・パケット」に分割されます。それぞれのパケットは、組込みプロセッサにより制御される送信機から受信機に送られます。電力が正確に安全に分配されたかどうかを見極めるため、デジタルシグナルプロセッサがパケットを分析します。問題が察知されると次のエネルギー・パケットは送信されません。ひとつひとつのパケットのエネルギーはごく少量であるため、人や動物、システムや建物に危害が及ぶことはありません。受信機で Digital Electricity™はアナログ の交流や直流に変換され、離れた場所の負荷に供給されます。

電気のパケットは、送信機から受信機に送られます。1つのパケットのエネルギーはごく少量であり、安全性が監視されています。パケットひとつひとつは人や動物、システムや建物に害はありません。VoltServerの製品は米国 国家認証試験機関(NRTL)により、安全規格とEMC規格の認証を受けています。

「強い流れの水が家の配管に送り込まれたところを想像してください。もしパイプが破裂したら、水圧でけが人が出るかもしれません。では、その流れる水をたくさんの水滴に分けて流したらどうでしょうか。」と、 VoltServerの共同創業者でありCEOのスティーブン・イーブス氏は述べます。「水滴を集めれば必要な水の量が得られます。しかし、それぞれの水滴は安全です。Digital Electricityは、パケットに少量の電力を入れるという考え方が、水滴と似ています。パケットは安全でありながら、必要な電力が得られるのです。


VoltServerは、特許技術であるエネルギー・パケット伝送方式により、離れた場所に大きな電力を供給できます。
この技術では、エネルギーはパケットに分割され、1秒あたり数百のパケットが送信機から受信機に送られます。 安全性が常に監視されているので、大電力の長距離伝送を高効率で安全に行うことができます。VoltServerの製品は米国 国家認証試験機関(NRTL)により、安全規格とEMC規格の認証を受けています。

[画像1: https://prtimes.jp/i/88019/1/resize/d88019-1-190a7a9aea83912d3d14-0.png ]



デジタル・エネルギーがプラグ・アンド・プレイの電源を可能に

本質的に安全な送電方式であるため、 VoltServerのDigital Electricity™によるプラットフォームでは、構内配線用の市販ケーブルを用いて、2,000メートルの距離をクラス2の低電圧配線で送電することができます。パワー・オーバー・イーサネット(PoE)と似ており、デジタルデータと電力の両方を、1本のハイブリッドケーブルを用いた構内配線で配電することが可能です。従来の商用電源と比較して、非常に簡単かつ経済的に設置できます。

このようにとてもシンプルな構成なので、ワイヤレス通信のネットワークやオフィスフロア、植物工場などの配線を素早く簡単に設置したり変更したりすることができます。しかも、このプラットフォームは本質的にデジタルなので、これまで知り得なかった消費電力の情報が、中央管理のダッシュボードから得られます。これにより、建物内の電気設備に従来必要だったブレーカーをなくすことができ、配電網全体を見て重要な負荷の管理に力を入れることができます。


Vicorの高効率のコンバータにより、冷却器が不要に
Vicorは開発の当初からVoltServerと連携してきました。受信機に搭載されたVicorの電圧変換比固定 DC-DCコンバータBCM(R)は、耐久性が高く自然空冷であり、受信した高電圧を安全な低電圧に変換して負荷へ供給します。効率が97%と高いため、狭いスペースでも冷却ファンが不要なので信頼性が高く、冷却ファンを置く余裕のない狭く密閉された空間であっても受信機を設置することができます。これにより、VoltServerのプラットフォームは非常に小さなヒートシンクで効率よく運用ができ、受信機の設置面積を飛躍的に縮小することができます。

「Vicorのコンバータを使うことで、通常のコンバータより43%もの熱損失が減るため、ヒートシンクのサイズも縮小できます。」と、VoltServerの共同創業者でCBOのダン・ロウ氏は述べます。「米国の3大モバイル通信社が顧客であるため、極めて高い信頼性が求められます。そこでVicorが活躍します。」

VoltServerのDigital Electricity™は、信頼性とコストパフォーマンスにもっとも優れた遠隔配電ソリューションです。受信範囲や通信量を考慮して適所に設置された4G LTEや5G、Wi-Fi の基地局へ、電力供給する最良の方法です。集中管理型のデジタル・アーキテクチャは、常時接続の通信ネットワークが障害時に素早く復旧するためにも役立ちます。


[画像2: https://prtimes.jp/i/88019/1/resize/d88019-1-da8a824ee52712cff2cf-1.jpg ]



VoltServerの受信機にはVicorのコンパクトな電圧変換比固定バスコンバータBCM6123 (63.34x 22.80x 7.21 mm)が搭載され、電力パケットを高い効率で変換します。BCMは、Vicor独自の低ノイズ、高効率の Sine Amplitude Converter (SAC™) 技術を採用しており、電磁ノイズが小さいためノイズフィルタがほとんど必要ありません。これにより、設置面積はさらに小さくでき、簡単な設計でEMI基準を満たすことができます。


[画像3: https://prtimes.jp/i/88019/1/resize/d88019-1-73de07e5992b9a185050-2.png ]



Vicorの電圧変換比固定 DC-DCコンバータBCM(R)は、VoltServerの受信機に搭載されており、受信した高電圧は安全な低電圧に変換され負荷へ供給されます。
BCMは最大97%と効率が高いので、一般のコンバータより熱損失が43%も小さくできます。

Vicorの小型の電圧変換比固定バスコンバータ BCM6123 (63.34x 22.80x x7.21mm )が受信機に搭載されており、高電圧を変換して様々な負荷に給電しています。BCMはVicor独自の低ノイズ、高効率であるSine Amplitude Converter (SAC™) 技術を採用しており、電磁ノイズのフィルタがほとんど必要ありません。

「電磁ノイズのフィルタがほぼ必要ないため、Digital Electricityの受信機は極めて小型でどこにでも設置が可能です」と、ロウ氏は述べます。「もし他のコンバータを使えば発熱が増えるため、さらに冷却が必要となり、受信機のケースはとても大きくなります。最終的に大幅にコストが上がるでしょうし、狭い場所への設置が困難になるでしょう。」

VoltServer の特許技術Digital Electricity™によるプラットフォームは、安全なデジタルフォーマットで電力を分配します。簡単に設置でき、低コストで障害に強く、大手通信ネットワーク各社によって大規模会場で利用されて実証済みです。VoltServerは真のDX化をサポートしており、複雑で厳しい制約がある設置場所にも問題なく対応します。

■ Vicorウェブサイトからもプレスリリースをご覧いただけます。
https://www.vicorpower.com/ja-jp/press-room/voltserver

■ VoltServer社とDigital Electricity™について詳しく解説 (Vicorウェブサイト)
https://www.vicorpower.com/ja-jp/resource-library/case-studies/voltserver

VoltServer社について
VoltServer社は、電力エネルギーを供給する新しい技術のテクノロジーリーダーです。特許技術のDigital Electricity™は、AC給電の特徴 「大電力が可能であること」 とパワー・オーバー・イーサネット(PoE)の特徴 「安全で簡単であること」を兼ね備えた、革新的な配電方法です。同社が提供する建物や施設内のインテリジェント配電ソリューションによると、集中電源から末端の負荷までDigital Electricity™を活用することで、顧客は重要なビジネスアプリケーションの改善ができます。 Digital Electricity™によるプラットフォームは、必要な時に必要な場所で、必要な方法により安全な電力を供給することができます。また、市販の通信ケーブルを使用することもあり他の給電設備よりも、コスト、設置スピード、供給電力、給電距離、効率、インテリジェンス、柔軟性において大幅に優れます。


Vicor Corporationについて
Vicorは、高性能モジュール型電源コンポーネントの設計、製造、販売を行う米国(本社:マサチューセッツ州アンドーバー)の電源専業メーカーです。HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)、オートモーティブ、通信ネットワーク、産業機器、ロボティクス、鉄道、航空防衛アプリケーションなどへ向けて、広く事業を展開しています。
日本法人のVicor株式会社(Vicor KK)は2017年に設立され、電源コンポーネントの販売・技術サポートを行っています。詳しくは、www.vicorpower.com/ja-jp をご参照ください。

Vicor、BCM(R)は、Vicor Corporationの登録商標です。SAC™は、Vicor corporationの商標です。
Digital Electricity™ は、VoltServer社の商標です。



プレスリリース提供:PR TIMES

このページの先頭へ戻る