プレスリリース
2024年11月8日
PwC Japanグループ
PwC 2024会計年度の業績を発表
営業総収益は554億米ドルに増加
収益は現地通貨建てで3.7%、米ドル建てで4.3%増加
149カ国にわたる従業員は370,000人を超え、「フォーチュン・グローバル500」の企業の86%にサービスを提供
AI活用能力の拡充と規模拡大を目的とした15億米ドルの投資を含む36億米ドルの新規投資をグローバルで実施
アライアンスパートナーとの協力は2024年度に24.5%増加
※2024年10月29日付けのPwC発表資料(※1)を翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。
※1:https://www.pwc.com/gx/en/news-room/press-releases/2024/pwc-global-revenues-rise-to-us-55-4-billion.html
2024年6月30日終了の会計年度におけるPwCグローバルネットワークの営業総収益は過去最高の554億米ドルとなり、2023年度の531億米ドルから現地通貨建てで3.7%増加、米ドル建てで4.3%増加しました。
PwCグローバル会長のモハメド・カンデ(Mohamed Kande)は、次のように述べています。
「2024年度は成功と挑戦に満ちた1年となりました。私たちはクライアントを支援し、PwCが活動する地域やコミュニティのステークホルダーの皆様に大きく貢献しました。経済的な逆風にもかかわらず、全ての事業部門で増収を記録し、戦略的アライアンスを深め、AI活用能力の拡充と規模拡大のために15億米ドルを投資しました。
PwCネットワークは信頼の構築に重点を置き、クライアントの今日の繁栄と将来のビジネス改革に向けて質の高いサービスを提供することに力を入れています。私たちはステークホルダーの皆様がますます複雑化するグローバル環境を乗り越えられるよう支援するため、協働とイノベーションに注力しており、370,000人の従業員がこの1年間で成し遂げたことを誇りに思います。」
収益は世界全体で増加
一部の国では景気の低迷が続いており、市場によっては政治的不透明感から需要が落ち込んだものの、PwCグローバルネットワークの総収益は引き続き前年度比で増加しました。
欧州・中東・アフリカ(EMEA)の収益は前年度から8.6%増加しました。中東のサービス需要の拡大を反映し、英国と中東を合わせた収益は大幅増となりました。ドイツは着実に収益を伸ばし、スウェーデンおよびフランスの業績は特に好調となりました。アフリカでは、厳しい経済環境が続いたことで全体では減収となりましたが、南アフリカは好調でした。中東欧(CEE)の収益は、前年に続いて底堅い伸びを示しました。
アジア太平洋は一部の市場の困難な状況が重荷となり、前年度比5.6%の減収となりました。特に需要が低迷した中国で収益が前年を下回ったほか、オーストラリアでは経済とビジネスに対する逆風や政府コンサルティング事業の売却が前年度比での収益の減少につながりました。インドは引き続き好調で大幅な増収を記録しました。
米州全体の収益は、米国の困難な市場環境を反映して3.4%増にとどまりました。ブラジルは引き続きサービス需要が堅調です。
全事業部門で高収益を実現
2024年度は、アシュアランス、アドバイザリー、税務および法務サービス(TLS)の各事業部門で増収となりました。
アシュアランス
アシュアランス事業の収益は3.4%増の195億米ドルとなりました(2023年度は187億米ドル)。アシュアランス事業創立175周年を迎え、これまで同様に私たちの事業の土台となっています。リスク・アシュアランスや環境インパクトのような分野における幅広いアシュアランスなど、新しいサービスに対する需要は拡大し続けており、私たちは変化と拡大を続けるステークホルダーのニーズに応えるためにこうした新しいサービスの開発への投資を続けています。
競争の激しい市場環境や監査法人のローテーション制度の影響にもかかわらず、ステークホルダーの皆様から、監査品質に対する強い姿勢や未来の監査に向けた投資を評価いただき、PwCの中心的な監査事業は成長を続けています。監査事業の収益はアシュアランス収益の4分の3を占めています。
PwCは財務報告や幅広いインパクトレポートのアシュアランスサービスを提供するための次世代監査プラットフォームを大手テクノロジー企業と共同で開発中であり、2024年度も複数年にわたる10億米ドルの投資プログラムを継続しました。
アドバイザリー
アドバイザリー事業の収益は2.6%増の233億米ドルとなりました(2023年度は226億米ドル)。M&A市場の継続的な低迷、一部の主要市場における低調な経済成長、政治的不透明感による一部の主要プロジェクトへの投資の停滞を受け、過去12カ月間のアドバイザリー事業の成長率は低下しました。
クライアント企業が取り組む事業のデジタルトランスフォーメーションを支援するため、引き続き主要なテクノロジー・アライアンス・パートナーと協働している事業に投資し、アライアンスパートナーとの協力は2024年度に24.5%増加しました。PwCは今後もアライアンスへの投資を続ける方針であり、同分野はアドバイザリー事業において重要性を増すと考えています。
過去12カ月間におけるマネージドサービス事業に対する需要は旺盛で、引き続き拡大しており、同サービスに携わる全世界の従業員数は58,000人となっています。財政難に陥っている企業や清算に直面している企業の支援事業も成長を続け、同分野の2024年度の新規契約は前年度比で30%増となりました。
税務および法務サービス(TLS)
税務・法務・人事関連事業の収益は6.3%増の126億米ドルとなりました(2023年度は118億米ドル)。
規制を取り巻く不透明感やテクノロジーの創造的破壊が、引き続き税務事業における最大の成長分野である「Connected Tax Compliance(税務コンプライアンス対応における包括的サービス)」の追い風となりました。これには、報告要件がますます複雑化しているデジタル課税の第2の柱とサステナビリティも含まれます。
法務・人事関連サービスの需要は2024年度に大幅に拡大しました。私たちは人工知能(AI)がクライアントの従業員、プロセスおよびビジネスに及ぼす影響を評価することにより、クライアントのM&A、ビジネストランスフォーメーション、人事計画の支援に重点を置いています。
明日のPwCへの投資
PwCグローバルネットワーク全体での投資額は、2023年度の37億米ドル超に続き、2024年度には36億米ドルとなりました。
世界中のPwCメンバーファームに経験豊富なチームや人材を迎えるための投資に加え、PwCメンバーファームは2024年度に全世界で8件の買収と7件の戦略的投資を完了し、製品エンジニアリングからサプライチェーンやデータガバナンスに至るまで、多くの主要分野で専門的ケイパビリティの拡充を図りました。
PwCグローバルネットワークは引き続き、監査業務の標準化、簡略化、自動化を推進することで、監査品質を高め、私たちのチームがクライアントの皆様により良い体験をより迅速に提供できるよう、監査に用いるツールやテクノロジー、手法への多額の投資を世界的に行ってまいります。生成AIを含むAIはPwCグローバルネットワークの戦略的優先課題であり、そのことはAIイニシアチブに対する15億米ドルの投資に反映されています。2024年5月にはPwC米国とPwC英国がOpenAIと契約を結び、法人向けChatGPT(ChatGPT Enterprise)の最初の再販業者かつ同製品の最大のユーザーとなりました。
PwC英国のグローバル・チーフ・コマーシャル・オフィサーであるキャロル・スタビングス(Carol Stubbings)は、次のように述べています。
「PwCにとって、質の高いサービスを提供することは全ての根幹です。それはステークホルダーの皆様との関係の基礎であり、私たちが成功を収めるためのカギを握ります。品質を第一に据えたPwCの意思決定や取り組みは全て、絶えず改善に努めて時代の試練に耐えられるような成果をもたらすことを目的としています。AI活用能力や次世代監査プラットフォームへの投資を含め、昨年行った多額の投資により、PwCはクライアントや従業員、そしてより幅広いステークホルダーの皆様に有意義な成果をもたらすことが可能となっています。」
将来に向けた人材育成
PwCは2021年に、サイバーセキュリティ、クラウド、気候、トランスフォーメーション、サプライチェーンといった、ますます重要性が高まる分野の専門家の採用に重点を置きながら、5年間で100,000人を超える新規雇用の純増を実現する目標を掲げました。2024年度に6,161人、それ以前の2年間に68,681人を雇用したことで、わずか3年で目標の4分の3を達成し、全世界の従業員数は370,000人を超えました。
従業員向けの研修を実施しスキルアップを促すことで、Community of Solversの一員として活躍できるキャリアを構築するためのスキルを身につけてもらうことが、PwCの現在および将来の成功のカギとなります。私たちは、21世紀の課題に対処できるよう、従業員のケイパビリティに投資しており、サステナビリティに関するスキルアップ研修を修了した現役従業員は198,000人を超え、「インクルーシブマインドセット」研修を受講した現役従業員は50,000人を超えました。
私たちは引き続き、PwCグローバルネットワーク全体のAI活用能力の拡充および規模拡大のためにおよそ15億米ドルの投資を行い、AIプラットフォーム「ChatPwC」を展開することで、PwCのメンバーファームの200,000人を超える従業員が人間の監視する安全な環境下でChatGPT技術を利用できるようにしました。
PwCを従業員にとって最高の職場とするためには常に改善の余地がある一方で、昨年は「PwCは素晴らしい職場である(84%)」、「自分の『居場所』である(76%)」、「自分の価値観とPwCの示す価値観が一致している(82%)」という調査結果が得られています。
社会や地域コミュニティにおいて果たす役割
私たちは前年に続き、55指標から成る世界経済フォーラム(WEF)の「ステークホルダー資本主義メトリクス(Stakeholder Capitalism Metrics)」に対するPwCのパフォーマンスを含む「グローバル・トランスペアレンシー・レポート(Global Transparency Report)」(※2)と、「ネットワーク環境レポート(Network Environment Report)」(※3)をそれぞれ個別に発行します。組織としてPwCが与える広範な影響を報告することにより、PwCのステークホルダーは私たちが生み出す収益だけでなく、人々や社会さらには地球へ与える影響も評価することができます。
※2:https://www.pwc.com/gx/en/about/transparency-report.html
※3:https://www.pwc.com/gx/en/about/corporate-sustainability/environmental-stewardship/2024-network-environment-report.html
PwCの事業に関連する39のWEF指標のうち、私たちは35指標に完全にもしくは部分的に適合しています。私たちは近年これらのメトリクスに対する報告を進展させてきており、今後も引き続き透明性を高める方法を検討していきます。
PwCは、企業が社会に及ぼす影響を明確に開示することに大きな意味があると考えています。ステークホルダー資本主義メトリクス(※4)は企業が人々や地球に与える影響を厳密に測定するための指標であり、私たちは世界経済フォーラムによる開発を支援しました。私たちは早くからこのメトリクスを採用しており、最新のレポートはこちら(※5)からご覧いただけます。私たちは、このメトリクスは透明性と説明責任を高め、コミュニティの力や環境の健全性を高めるために役立つと考えています。
※4:https://www.weforum.org/stakeholdercapitalism/
※5:https://www.pwc.com/gx/en/about/global-annual-review/metrics.html
PwCは、2030年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする目標へ向けて引き続き歩みを進めています。例えば、2030年度までにスコープ1とスコープ2の温室効果ガス排出量を2019年度比で50%削減するという目標に対し、既に71%の削減を実現しています。さらに、拠点で使用する電力の95%を再生可能電力に移行しています。
私たちが生活し働く地域コミュニティを支え、貢献することは、世界中の従業員にとって非常に重要です。PwCは、ボランティア活動やプロボノあるいは特別な価格設定でのサービスの提供を通じて地域コミュニティに貢献しています。昨年は54,000人を超える従業員が、チャリティ、NGO、地域団体を支援する活動に860,000時間超を費やしました。その活動を通じて貢献した人々の数は150万人以上にのぼり、コミュニティへの投資額は2億2,000万米ドルを超えています。
地域別PwCメンバーファームの総収益(単位:百万米ドル)
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/1803/98589/600_144_20241107205851672cab7b4dd9a.png
※恒常為替レートによる増減率は、米ドルの為替レートの影響を除いた現地通貨ベース成長率を反映しています。
事業分野別PwCメンバーファームの総収益(単位:百万米ドル)
[画像2]https://digitalpr.jp/simg/1803/98589/600_182_20241107205857672cab81e0752.png
※恒常為替レートによる変動率は、米ドルの為替レートの影響を除いた現地通貨ベースの成長率を反映しています。2024年度の収益は、PwCの全ファームの収益を合算したもので、2024年度の平均為替レートによる米ドルで表示されています。2023年度の集計収益は、2023年度の平均為替レートで表示されています。総収入には、クライアントに請求した費用が含まれています。地域間の収益は、総計には含まれません。
詳細は、 PwC’s 2024 Global Annual Review(※6), Global Transparency Report(※7),PwC’s 2024 Environment Network Report(※8)をご覧ください。
※6:https://pwc.com/annualreview
※7:https://www.pwc.com/gx/en/about/transparency-report.html
※8:https://www.pwc.com/gx/en/about/corporate-sustainability/environmental-stewardship/2024-network-environment-report.html
以上
PwCについて:https://www.pwc.com
PwCは、社会における信頼を構築し、重要な課題を解決することをPurpose(存在意義)としています。
私たちは、世界149カ国に及ぶグローバルネットワークに370,000人以上のスタッフを擁し、高品質な監査、税務、アドバイザリーサービスを提供しています。
PwC Japanグループについて:https://www.pwc.com/jp
PwC Japanグループは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称です。各法人は独立した別法人として事業を行っています。
複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびブローダーアシュアランスサービス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約12,700人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。
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