プレスリリース
AWS、高機能な生成 AI アシスタント Amazon Q の一般提供を開始、ソフトウェア開発の迅速化と社内データ活用を支援
※本プレスリリースは、現地時間 2024 年 4 月 30 日に米国で発表されたプレスリリース ( https://press.aboutamazon.com/2024/4/aws-announces-general-availability-of-amazon-q-the-most-capable-generative-ai-powered-assistant-for-accelerating-software-development-and-leveraging-companies-internal-data
) の抄訳版です。
Amazon Q Developer の業界屈指のコーディング精度、最高水準のセキュリティ、
最も包括的なクラウド機能により、開発者はメンテナンス作業を削減し、
コーディングにより多くの時間を充てることが可能に
Amazon Q Business により、従業員はよりデータドリブンにコンテンツ作成、ダッシュボード構築、企業のナレッジやデータに基づくよりよい迅速な意思決定が可能に
Amazon Q Business の強力な新機能、Amazon Q Apps により、従業員は自然言語を使用しながら独自の生成 AI アプリケーションを迅速かつ安全に構築して日常業務の自動化を実現
Accenture、BlackBerry、Brightcove、BT Group、Datadog、DAT Freight & Analytics、Deriv、Eviden、GitLab、GoDaddy、Hapag-Lloyd、National Australia Bank、NCS、Netsmart、Persistent Systems、Showpad、Slalom、Smartsheet、Sun Life、
Tata Consultancy Services、Traeger Grills、Toyota、Wiz など、
あらゆる業界・規模のお客様やパートナーが Amazon Q を活用して従業員の働き方を変革
(シアトル — 2024 年 4 月 30 日)Amazon.com, Inc. (NASDAQ: AMZN) の関連会社である Amazon Web Services, Inc. (AWS) は、ソフトウェア開発の迅速化、社内データ活用を支援する最も高機能な生成 AI アシスタント Amazon Q の一般提供の開始を発表しました。Amazon Q は非常に精度の高いコード生成に加え、テストやデバッグ、複数ステップの計画や推論 (reasoning) 機能を備えており、開発者のリクエストに応じて生成されるコードの変換 (java バージョンアップグレードの実行など) や新たなコードの実装が可能です。また Amazon Q により、エンタープライズデータリポジトリに接続することで、企業のポリシー、製品情報、業績、コードベース、人材などさまざまな企業データに関する質問に対して容易に回答を得ることができ、データの論理的な要約、トレンドの解析、データに関する会話などが可能です。また AWS は、社内データから生成 AI アプリの構築が可能な強力な新機能、Amazon Q Apps を発表しました。従業員は欲しいアプリについて自然言語で記述するだけで、求める業務を遂行するアプリを Amazon Q Apps が速やかに生成し、簡単かつ効率的に日常業務を簡素化、自動化できるようになります。Amazon Q の詳細については aws.amazon.com/q をご参照ください。
AWS のAI・データ担当バイスプレジデントであるスワミ・シヴァスブラマニアン博士 (Dr. Swami Sivasubramanian) は、次のように述べています。 「Amazon Q は業界屈指の精度、高度なエージェント機能、最高水準のセキュリティにより、開発者の生産性を向上させ、ビジネスユーザーの意思決定を加速させる、今日最もすぐれた生成 AI アシスタントです。AWSの年次イベントre:Invent で同サービスについて発表して以降、開発者やビジネスユーザーの生産性が大きく向上していることに驚いています。初期の段階でも、Amazon Q によりお客様の従業員の業務生産性が 80% 以上も向上することが示されており、今後導入を予定している新機能により、これはさらに向上していくものと考えています」
Amazon Q Developer
今日、開発者がコーディングに充当できる時間はわずか 30% (あるいはそれ未満) で、残りの時間は煩雑な繰り返しの作業に追われているとされています。例えばウェブ上の様々な場所でベストプラクティスについて調べたり、ドキュメントやフォーラム、同僚との会話から物事の仕組みについて学ぶといった作業です。また開発者は、インフラやリソースの管理、エラーのトラブルシューティングや解決、運用コストの把握のみならず、プロジェクトの切り替え時には、既存のコードベースを確認し、プログラミングのロジックを理解するために時間を割く必要があります。そのほかにも、コードのテストやリファクタリング、アプリケーションのアップグレード、デバッグ、最適化、脆弱性スキャンの実行によるセキュリティの確認、適切なセキュリティ修正プログラムの速やかな適用など、多岐にわたる業務があります。企業は社内の開発者がこのようなコーディング関連の煩雑な作業にかかる時間を削減してエンドユーザーのユニーク体験の創造により時間を費やせるようにしたいと考えています。
Amazon Q はコーディング、テスト、アプリケーションのアップグレード、トラブルシューティング、セキュリティスキャンや修正の実行、AWS リソースの最適化といった、開発者や IT 担当者のあらゆる業務を支援します。Amazon Q は以下のような特化された高度な生成 AI 機能を提供します。
最も精度の高いコーディングレコメンド機能 : Amazon Q はコードのサジェスト (提案) やレコメンド (推奨) をほぼリアルタイムに生成することで、開発者による迅速かつ安全な構築を支援します。Blackberry、BT Group、Toyota といったお客様がすでに Amazon Q を活用して開発者の生産性の向上、組織内のイノベーションの迅速化を実現しています。Amazon Q Developer は、 複数行のコードサジェストを実行するアシスタントとして業界最高のコード受け入れ率を誇り、最新の報告では、Amazon Q のコードサジェストの受け入れ率は BT Group では 37%、National Australia Bank では 50% となっています。また Amazon Q はカスタマイズ機能も充実しており、お客様の社内コードベースを安全に活用して、より関連性と有用性の高いコードレコメンドを提供します。この機能により、Amazon Q はお客様のコードを理解するエキスパートとして、より関連性の高い適切な提案を行い、さらなる時間短縮を実現します。Amazon Q ではカスタマイズは完全にプライベートな環境で行われ、基本となる基盤モデル (FM) のトレーニングには使用されず、お客様の大切な知的財産を保護します。
Amazon Q Developer Agents : Amazon Q はエージェントと呼ばれるユニークな機能を有しており、機能の実装、記録、コードのリファクタリング、ソフトウェアアップグレードの実行など、幅広いタスクを自律的に遂行することができます。開発者は Amazon Q にアプリケーション機能を実装したいと伝える (ソーシャル共有アプリ内に「お気に入りに追加」の機能を作成するよう指示するなど) だけで、エージェントが既存のアプリケーションコードを解析してステップごとの実装計画を生成します。開発者はエージェントが実装する前に、エージェントと協力して計画を確認して反復的に更新し、複数のステップをつないでソースファイル、コードブロック、テストスイート全体に更新を適用することができます。このようなタスクを実行する Amazon Q は、コーディング機能のベンチマーク評価のデータセットである SWE-Bench Leaderboard ( https://www.swebench.com/
) で13.4%、SWE-Bench Leaderboard (Lite) では 20.5% と、現在提供されているソフトウェア開発アシスタントの中で最高のスコアを獲得しています。また、お客様がアプリケーションのアップグレードに要する時間を月単位、あるいは年単位で削減できるよう、Amazon Q はアップグレードプロセス全体の自動化し、管理することが可能です。現在提供されている Java 変換に加え、Windows から Linux への移行を支援する .Net 変換も近い将来提供予定です。開発者は IDE (統合開発環境) において Amazon Q にプロジェクトを「変換 (transform)」するよう指示するだけで、エージェントがアプリケーションのソースコードを解析し、ターゲット言語やターゲットバージョンで新たなコードを生成し、テストを実行してあらゆるコード変更を遂行します。Amazon の 5 名体制のチームでは Amazon Q を活用して 1,000 以上の本番稼働アプリケーションを Java 8 から Java 17 にわずか 2 日でアップグレードし (アプリケーションあたりの平均時間は 10 分未満) 、数ヵ月の時間を節約し、アプリケーション性能を向上させました。これまでは、これらのアプリケーションの多くのアップグレードには、それぞれ数日を要していました。
最高水準のセキュリティ脆弱性スキャンと修正機能 : Amazon Q は検出困難なクレデンシャルの意図しない公開やログインジェクションといった脆弱性についてコードをスキャンします。ワンクリックで Amazon Q がアプリケーションコードに適した修正案を自動的に提案し、開発者は安心して修正を迅速に採用することができます。Amazon Q のセキュリティスキャン機能は、一般的なプログラミング言語のほとんどにおいて、パブリックにベンチマーク可能な主要検出ツールを上回っており、開発者のアプリケーションのセキュリティとコード品質を大きく向上させます。
Amazon Q は AWS エキスパートとして、お客様の AWS 環境を最適化 : Amazon QDeveloper は AWS エキスパートとして、コンソール内で IT 担当者によるクラウド環境の最適化、エラーやネットワーク問題の診断や解決、インスタンスの選択、SQL クエリや ETL パイプラインの最適化を支援し、アーキテクチャのベストプラクティスに関するガイダンスを提供します。さらにお客様がクラウド環境を最適化できるよう、Amazon Q Developer には、お客様が AWS アカウントリソース、設定を一覧にし、請求に関する情報や傾向を解析できる新機能が加わり、アカウント管理がさらに容易になります。例えば、IT 担当者は「US East 1 で現在稼働しているインスタンスは ?」、「自分の S3 バケットの暗号化設定は ?」「先月のリージョンごとの EC2 の費用は ?」と尋ねると、Amazon Q Developer は、リソースと詳細を要約した回答をリストで表示し、詳細を示すリンクと共に詳細な要約を提供します。
Amazon Q の会話型インターフェースは必要に応じて AWS コンソール、Slack、Visual Studio Code や JetBrains といった IDE など、必要な場所で利用でき、開発者は好きなソフトウェア開発ソリューション内で Amazon Q の会話型機能を利用できます。Amazon Q を開発者のより様々な作業環境に展開できるよう、AWS は Datadog および Wiz と新たなパートナー連携を拡大するほか、GitLab Duo との統合により AWS と GitLab の両方で統合されたインターフェースを両社のお客様に提供することを発表します。開発者が信頼して利用する馴染み深いソリューションと Amazon Q の生成 AI 機能を統合することで、開発者はソフトウェアをより迅速にアップデートしたり、作成したりできるようになります。
Amazon Q Business
組織には、さまざまなドキュメントやシステム、アプリケーションを通じて膨大な量のデータが蓄積されています。あらゆる組織や部署において、従業員は毎週のように、社内情報を検索し、分析結果をつなぎ合わせ、報告書を書き、プレゼンテーションを作成し、ダッシュボードからインサイトを収集し、さまざまなオーディエンス向けにコンテンツを最適化するという作業に、膨大な時間を費やしています。生成 AI を使用することで、これらの大変な作業を簡略化することができます。しかしながら、現在利用可能な製品は、ビジネスデータや内部リソースに接続されておらず、また、セキュリティを念頭に置いて作成されたものではありません。こうした障壁があるために、多くの組織では、安全に生成 AI の可能性を十分に活用することができていません。
Amazon Q Business は、企業システム内のデータや情報に基づいて、質問に回答、要約の提供、コンテンツの生成、また、タスクを安全に完了できる生成 AI を活用したアシスタントです。これを活用することにより、従業員はデータに基づいて効率的に資料を作成でき、創造性と生産性を高めることが可能です。
Amazon Q は、現在利用可能な他のどの生成 AI アシスタントよりも多くのデータソースを統合可能 : Amazon Q Business は、Wiki、イントラネット、Atlassian、Gmail、Microsoft Exchange、Salesforce、ServiceNow、Slack、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) など、一般的に使用されている 40 以上のビジネスツールに簡単かつ安全に接続できます。これは、今日利用可能などの生成 AI にも勝るものです。企業のデータ・リポジトリに Amazon Q を接続するだけで、すべてのデータの検索、論理的な要約、傾向分析、データに関するエンドユーザーとの対話を Amazon Q が担ってくれます。これにより、ビジネスユーザーは、組織のどこにデータがあろうと、すべてのデータにアクセスできるようになります。
セキュリティとプライバシーを念頭に置いて構成 : Amazon Q Business は、既存の ID、ロール、アクセス権限をシームレスに統合し、最高水準のセキュリティを維持しながら、個々のユーザーに合わせてやり取りをパーソナライズします。企業情報に基づいた正確な応答が生成でき、機密性の高いトピックを制限したり、キーワードをブロックしたり、不適切なコンテンツをフィルタリングすることができます。また、Amazon Q では、お客様のコンテンツを他で基盤モデルのトレーニングに使用することもありません。Amazon Q Business は、一般的な Q&A (MultiHop-RAG データセットを使用) だけでなく、金融 (FiQA データセットサンプルを使用) やテクノロジー (LoTTE データセットサンプルを使用) などの業界においても、正確性や真実性、有用性において、他のアシスタントの公表結果をすべての点で上回っています。
創造的な生成 BI により、アナリストは数分で詳細なダッシュボードを作成、ビジネスユーザーは迅速にインサイトを得ることが可能 : Amazon Q は、クラウド向けに構築された AWS の統合ビジネスインテリジェンス (BI) サービスである Amazon QuickSight に、高度な生成 AI 技術を提供します。QuickSight に Amazon Q を連携して生成 BI アシスタントを使用することで、ビジネスアナリストは自然言語を使用して BI ダッシュボードを数分で作成し、ビジュアルの作成や複雑な計算を簡単に作成できるようになります。また、AI を活用してダッシュボードでエグゼクティブサマリーを取得したり、ダッシュボードに表示されていないデータについて質問したり、重要なインサイト、トレンド、ドライバーを強調した詳細でカスタマイズ可能なデータストーリーを作成できる、唯一の BI 製品でもあります。「リーダーシップとのビジネスレビュー用に、先月のビジネス動向に関するストーリーを作成してほしい」と依頼すれば、Amazon Q はわずか数秒で、特定のインサイト、補助的なビジュアル、ビジネスを向上させる特定のアイデアまでをも含めたストーリーを創り出します。Amazon Q が作成したコンテンツを共有しやすい文書やプレゼンテーションにレイアウトし、テキスト、画像、テーマをカスタマイズしたりすることも可能です。さらに Amazon Q を使用して文章を書き直したり、改善したりすることもできます。
会話するだけですべての従業員が数秒で生成 AI を活用したアプリを作成できる、世界初の機能 : AWS は、Amazon Q Apps の新機能 (プレビュー版) を発表します。Amazon Q Apps を使用することで、従業員はコーディングの経験がなくても、会社のデータに基づいて生成 AI を活用したアプリを簡単かつ迅速に作成できます。Amazon Q Apps により、従業員は欲しいアプリを自然言語で説明するだけ、あるいは Amazon Q Business が問題解決に役立った際の既存の会話を使うことで、必要なタスクを実行でき組織全体で簡単に共有できるアプリを、ワンクリックで瞬時に作成できます。
例えば、新入社員のためのオンボーディングプラン作成は、時間も手間もかかる作業です。新入社員向けにちょうど良いコンテンツを見つけるために、さまざまなデータ・ストアやドキュメントを何時間もかけて検索しなければなりませんが、見つけたコンテンツの内容が古すぎたり、職務に合わない内容だったりすることもあります。Amazon Q を使用することで人事担当者は、「会社の既存のベストプラクティスを活用している新入社員のためのオンボーディングプランを作成するアプリが欲しい」 と説明するだけでよく、社員 ID の入力フィールドを設けるようにすれば、各自の職務に特化した社内データソースを基にオンボーディングプランをパーソナライズすることも可能です。Amazon Q Apps により、最新のベストプラクティスを用いて、従業員、職務、部署に応じたパーソナライズされたオンボーディングプランを自動生成するアプリを数秒で作成することができます。人事担当者が作成したアプリを社内の採用担当者と共有すれば、それぞれのチームに合わせてパーソナライズされたオンボーディングプランを即座に作成できます。このように、Amazon Q Apps を使用することで、ビジネスユーザーは企業情報に基づいてアプリを簡単、迅速、安全に作成し、仕事の生産性を向上させることが可能となります。
Toyota Connected North America は、トヨタのクラウドによるデジタル 「コネクテッドモビリティインテリジェンスプラットフォーム」 の開発を主導しています。Toyota Connected North America のエンジニアリング担当バイスプレジデントであるデイブ・ツァイ (Dave Tsai) 氏は次のように述べています。「トヨタはお客様に卓越したデジタル体験を提供すべく、限界に挑戦し続けています。社内の支援基盤のいくつかを入念に見直し、当社の老朽化しつつある 4GL コードレポジトリを含め、アーキテクチャ、技術的負債、必要なアップグレードを検討する必要があることに気づきました。Amazon Q Business により、最もニーズの高い領域に対するインサイトを得て、当社の技術的負債評価の効果を 25% 向上させることができました。Amazon Q Developer の Code Transformation 機能により、生成 AI の進化する機能を活用して、アプリケーションやサービスのアップグレードを最大 30% 加速化できると考えています」
Aha!、Pearson、Salesforce、Accenture 各社のコメントに関しては、本社発表プレスリリース
( https://press.aboutamazon.com/2024/4/amazon-bedrock-launches-new-capabilities-as-tens-of-thousands-of-customers-choose-it-as-the-foundation-to-build-and-scale-secure-generative-ai-applications
) をご参照ください。
アマゾン ウェブ サービスについて
アマゾン ウェブ サービス(AWS)は、2006 年に他社に先駆けてサービスを開始して以来、世界で最も包括的かつ幅広く採用されたクラウドサービスになっています。AWS は、コンピューティング、ストレージ、データベース、ネットワーク、分析、機械学習および人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、モバイル、セキュリティ、ハイブリッド、メディア、ならびにアプリケーション開発、展開および管理に関する 240 種類以上のフル機能のサービスを提供しています。AWS のサービスは、33 のリージョンにある 105 のアベイラビリティーゾーン(AZ)でご利用いただけます。これに加え、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、サウジアラビア王国、タイ、ドイツの 6 つのリージョンにおける 18 の AZ の開設計画を発表しています。AWS のサービスは、アジリティを高めながら同時にコストを削減できるインフラエンジンとして、急速に成長しているスタートアップや大手企業、有数の政府機関を含む数百万以上のアクティブなお客様から信頼を獲得しています。AWS の詳細については以下の URL をご参照ください。https://aws.amazon.com/
Amazon について
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) から。
本件に関するお問合わせ先
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
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