プレスリリース
「生前の遺稿 -Nachlass zu Lebzeiten-」
【日時】2023年12月3日(日)12:30〜17:00 【会場】7号館 007教室
成城大学(東京都世田谷区 学長: 杉本 義行)は、成城大学国際編集文献学研究センター主催のイベント「生前の遺稿」を、2023年12月3日(日)に開催いたします。
第一部では、北島玲子先生(上智大学名誉教授)、田尻芳樹先生(東京大学教授)、阿部賢一先生(東京大学准教授)をお招きして、「生前の遺稿」をテーマに議論をするシンポジウムを開催いたします。
第二部では、現代ドイツ文学を代表する詩人ドゥルス・グリューンバイン氏をお招きし、ご講演をいただきます(翻訳・通訳付)。
【イベント趣旨】
「生前の遺稿」(Nachlass zu Lebzeiten)―かつてローベルト・ムージルは既発表の小品をまとめた自らの作品集にこの奇妙なタイトルを付けて出版した。おそらく多くのひとはこの言葉を聞いて疑問に思うだろう。「遺稿」とは作家の死後に遺された 原稿を指すのでないか、と。ムージルが使ったこの奇妙な言葉は、だが、現代のわれわれにとって示唆的である。というのも、近年の作家のなかには、じっさいに生前に自身の原稿を整理し、それをそのままアーカイブに寄贈する者が少なからずいるからだ。あらかじめ遺されることが決められた「遺稿」、すなわち「生前の遺稿」。それは、作家の活動にとってどのような意味を持つのだろうか。
本イベントの第一部では、日本人研究者によるシンポジウムを開催し、生前に「遺稿」を寄贈した作家の例として、エリアス・カネッティ、カズオ・イシグロ、大江健三郎を取り上げ、それぞれの作家の「遺稿」をめぐる状況について議論を行う。
続く第二部では、現代ドイツ文学を代表する詩人ドゥルス・グリューンバイン氏を迎え、「アーカイブの掌中で」(In der Gewalt der Archive)と題してご講演をいただく。
「記憶」をテーマに詩作を続け、自身もまたマールバッハ文学資料館に原稿を寄贈した現代詩人による、「アーカイブ」をめぐる思索とは――。
【登壇者紹介】
ドゥルス・グリューンバイン氏 Durs Grnbein
1962年10月9日ドレスデン生まれ。ドイツで最も重要かつ国際的に影響力のある詩人、エッセイストのひとり。ニューヨーク大学ドイツ語学部や、ロサンゼルスのヴィラ・アウロラに客員教授として滞在。ゲオルク・ビュヒナー賞、フリードリヒ・ニーチェ賞、フリードリヒ・ヘルダーリン賞、ポーランド・ズビグニェフ・ヘルベルト国際文学賞など受賞多数。著作はいくつもの言語に翻訳されている。詩作のほかにエッセイストとしても活動しているほか、翻訳家としてアイスキュロスの『ペルシア人』『テーバイを攻める七将』、小セネカの『チュエステス』のドイツ語訳を手がけている。近刊として11月下旬にズーアカンプ社より『彗星』(Der Komet)を出版予定。
【開催概要】
日 時:2023年12月3日(日) 12:30−17:00
会 場:成城大学 7号館 007教室(4階)
第 一 部 シンポジウム:「生前の遺稿――エリアス・カネッティ×カズオ・イシグロ×大江健三郎」
北島玲子(上智大学名誉教授・国際編集文献学研究センター特別客員研究員)
田尻芳樹(東京大学教授・国際編集文献学研究センター特別客員研究員)
阿部賢一(東京大学准教授)
司会:明星聖子(成城大学教授・国際編集文献学研究センターセンター長)
第 二 部 講 演: 「アーカイブの掌中で」 In der Gewalt der Archive" Durs Grnbein
詩人:ドゥルス・グリューンバイン 協力:縄田雄二(中央大学教授)
参 加 費:無 料
参 加 方 法:事前申込みが必要です。11/30(木)まで
お申込方法:https://forms.gle/U5EjunRopiQfGM25A
お 問 合 せ : 成城大学国際編集文献学研究センター事務局
E-Mail:ts-office@seijo.ac.jp
◆グリューンバイン氏肖像写真はWikipedia Commonsより使用
Stephan Rhl, Heinrich-Bll-Stiftung (2018)
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=98054753
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▼本件に関する問い合わせ先
成城学園企画広報部 企画広報課
住所:東京都世田谷区成城6-1-20
TEL:03-3482-1092
メール:kikaku@seijo.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/