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古河電気工業株式会社

高出力低消費電力駆動の省スペースS-、C-、L-帯用ラマン増幅器用デュアルポート励起光源の開発に成功

(Digital PR Platform) 2023年09月29日(金)11時03分配信 Digital PR Platform

〜省スペース対応の光源開発でラマン増幅器のダウンサイズに貢献〜

● 従来と同一の14ピンバタフライパッケージを用いた2つの光出力ポートを有するラマン増幅器用デュアルポート励起光源を開発
● 高出力励起光源の省スペース化により、ラマン増幅器のダウンサイズとシステム全体の小型化に貢献

 古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也)は、高出力低消費電力駆動のラマン増幅器用励起光源において、省スペースS-、C-、L-帯用ラマン増幅器用デュアルポート励起光源の開発に成功しました。

■背景
 通信伝送速度の高速化に伴い、信号受信側のOSNR(注1)の劣化により伝送距離が短尺化し、特に既存の通信システムを活用して高速化する場合、信号光の品質を劣化させずに光出力を増幅するラマン増幅器の役割がより重要となってきます。また、高速伝送により信号の波長幅が拡がるため、大容量伝送を行うためには波長帯域の拡大が必要となり、励起用光源の波長を選択することで任意の信号光源を増幅できるラマン増幅器には高い柔軟性が求められます。一方で、今後S-,C-,L-帯への帯域拡張を鑑みると、使用される励起光源の数が増加するため、省スペースでの高出力低消費電力駆動の励起光源が一層重要になります。

■内容
 当社は、2022年10月にC帯用途での800mW動作を達成し、さらにS帯用途700mW、および低消費電力駆動のL帯用途500mW品を拡充し、FRL1441Uシリーズとして4月よりサンプル出荷を行っています。FRL1441Uシリーズの製品化により、S-、C-、L-帯において既存のラマン増幅器用励起光源の消費電力を37%削減し、従来2台使いの励起光源を1台に置き換えることでの省スペース化が可能となりました。今回、さらなる省スペース化の対応として、従来と同一の14ピンバタフライパッケージを用いた2つの光出力ポートを有するラマン増幅器用デュアルポート励起光源を開発しました。
 モジュールコンセプトを図1に示します。14ピンバタフライパッケージの中に2種類の半導体レーザチップを配置し、光結合技術により光ファイバに集光します。
 現在の主力製品である500mW出力のFOL1439Rシリーズに搭載されるチップを用いて試作した電流-光出力特性(レーザ温度35℃、図2)では、横軸が2ポート分の全駆動電流に対し、縦軸が2ポート分のファイバ出力の合計値となっています。この結果から、FOL1439Rシリーズで500mW出力2台分の出力である1Wの出力が1台のモジュールから得られていることが確認できます。また、レーザ温度35℃/ケース温度70度時の2ポート分の全光出力に対する2ポート分の全消費電力(図3)は、2ポート全体の光出力が1Wの時、消費電力は15W、1ポートあたり7.5Wとなり、500mW出力のFOL1439Rシリーズの消費電力と比較しても遜色のない特性が得られています。今後は、さらなる高出力化、低消費電力化のため、より高出力低消費電力駆動のレーザチップの開発を進め、本製品の一層の高性能化を進めていきます。
 本製品の開発にあたっては、25年以上培ってきたInP(注2)系光半導体材料を用いた光半導体プロセス技術と高精度のファイバ結合技術に加え、当社独自の低損失、高効率動作の半導体レーザ素子構造を採用し、開発を成功させました(当社特許取得済み)。本開発により高出力励起光源が省スペース化され、ラマン増幅器のダウンサイズにつながります。また、ラマン増幅器のダウンサイズにより部品点数の削減が可能になり、システム全体の小型化に貢献します。
 本製品は本年10月に英国・グラスゴーで開催されるECOC 2023において、1日に口頭発表をおこない(ECOC 2023:https://ecoc2023.theiet.org/
)、2024年7月よりサンプル出荷、2025年上期に量産出荷を開始します。
 なお、本製品の開発は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT(エヌアイシーティー))の委託研究「Beyond 5G超高速・大容量ネットワークを実現する帯域拡張光ノード技術の研究開発」(基幹課題045)の一環として実施しており、その成果の一部です。
 当社は今後も低消費電力高出力レーザチップ技術を開発し、モジュールの低消費電力化の加速と環境に優しいネットワークの構築に貢献します。




[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/1782/76965/400_276_202309281122176514e35904e1b.png


図1 モジュールコンセプト





[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/1782/76965/400_367_202309281122206514e35ce8a9b.png


図2 電流ー光出力特性(デュアルポート合算)





[画像3]https://user.pr-automation.jp/simg/1782/76965/400_373_202309281122246514e360a3c49.png


図3 消費電力特性(デュアルポート合算)

(注1)OSNR(Optical Signal to Noise Ratio):光信号 対 雑音比を表すパラメータ。
(注2)InP(Indium Phosphide):レーザダイオードチップ、高速トランジスタの製造に使用されるIII-V族半導体の一種。

■関連ニュースリリース
高出力低消費電力駆動のラマン増幅器用ポンプレーザFRL1441Uシリーズの帯域拡張でS帯・L帯に対応
https://www.furukawa.co.jp/release/2023/comm_20230302-2.html

C-band帯ラマン増幅器用ポンプレーザで800mWの高出力化を達成
https://www.furukawa.co.jp/release/2022/comm_20221018.html


■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182

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