プレスリリース
実践女子大学香雪記念資料館では、開館以来、女性画家たちの作品収集と研究を続け、美術の世界において女性たちが担って来た創作活動を、さまざまな切り口による展覧会を通して紹介してきました。今回の展覧会では、明治・大正・昭和と激動の時代に文人画家として活躍した女性画家・波多野華涯(1863-1944)を取り上げます。現在その名を知る人は決して多くはありませんが、今年の5月に広島で開催されたG7サミットの際には、宮島の旅館・岩惣でのワーキングディナーの会場に、華涯の描いた銀風が立てられるなど、ひそかに注目を集めつつある画家です。
華涯は文久3年(1863)大坂に生まれ、東京に出て跡見花蹊に書画を学びました。14歳の頃には作品が天覧に供され、明治天皇より御言葉を賜るなど、早くからその才能を発揮します。その後、華涯は瀧和亭にも師事し、帰阪後は森琴石に就いて研鑽を重ねました。大正6年(1917)に岡山へ移住して以後は、画家としての道を邁進し、画塾「有香社」では弟子たちの指導にも力を注ぎました。
華涯が生きた幕末から明治の大坂(大阪)には、橋本青江や河邊青蘭をはじめ、大きな時代の変化のなかで、強い自負をもって絵筆を執り、文人画家としての道を歩んだ女性画家たちがいました。華涯もまたそのひとりであり、文人として生き、描き、学び、教え続けた女性です。本展ではそのような華涯が描く世界を、貴重な資料とともに紹介いたします。
・会期:2023(令和5)年10月2日(月)〜11月18日(土)
・会場:実践女子大学香雪記念資料館 企画展示室1・2、下田歌子記念室
・休館日:日曜日、※ただし、10月8日(日)は開館
・開館時間:10:30〜17:00
・入館料:無料
・関連イベント:ギャラリートーク ※事前申込不要
10月7日(土)、10月8日(日)、11月11日(土)、いずれも14:00〜
・主催:実践女子大学香雪記念資料館
・特別協力:小田切マリ氏(華涯文庫代表・波多野華涯曾孫)
・後援:渋谷区教育委員会
・企画:宮崎法子(実践女子大学文学部美学美術史学科名誉教授)
田所泰(実践女子大学香雪記念資料館学芸員)
▼本件に関する問い合わせ先
学校法人実践女子学園
経営企画部 広報課
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TEL:TEL:03-6450-6837
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