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大学プレスセンター

【国際高専1年 山本叶夢さんが設計開発メンバー】JAXAとe-kagakuの共同研究プロジェクト。中高生主体で宇宙ゴミの軌道を精密測定できる世界初の超小型衛星を設計・制作

(Digital PR Platform) 2023年07月04日(火)20時05分配信 Digital PR Platform

大学通信から中学・高校のニュースリリースをお送りします。



【国際高専1年 山本叶夢さんが設計開発メンバー】JAXAとe-kagakuの共同研究プロジェクト。中高生主体で宇宙ゴミの軌道を精密測定できる世界初の超小型衛星を設計・制作。ISSからの放出は2024年6月を予定。




JAXA(宇宙航空研究開発機構)と一般社団法人e-kagaku国際科学教育協会では共同研究として「e-kagaku Satellite Project」を進めています。超小型衛星に世界で初めてレーザー反射装置を搭載し、スベースデブリ(宇宙ゴミ)を低軌道で精密測定できる「e-kagakuジュニア衛星」の設計・制作に中高生主体で取り組んでいます。

このたび一般社団法人e-kagaku国際科学教育協会から国際高等専門学校1年の山本叶夢(やまもとかなむ)さんに「e-kagaku Satellite Project 設計開発メンバー選出証」が新たに発行されたため、7月4日(火)12時45分から国際高専白山麓キャンパスにて行われた授与式で、鹿田正昭校長から山本叶夢さんに手渡されました。



【山本叶夢さんのコメント】
<設計開発メンバー選出証の授与について>
小学生の頃から本格的な機材やソフトウェアを使い、プログラミングやデータサイエンスの技術を身につけてきました。
これまで色んなプロコンやデータサイエンスの大会に挑戦し、結果を残すことができました。
それらの成果もあり、ジュニア衛星の設計開発メンバーに選んでいただけました。
今回、校長先生や先生方からこのように授与いただき、今までの努力が報われ、今後の活動の励みになりました。
ありがとうございました。

<今後の抱負>
ジュニア衛星をちゃんと運用できるようにするため、まだまだ打上げまでにやる事がありますので、引き続き頑張りたいと思います。
そして、無事に衛星を宇宙に放出できたら、そこから得たデータを分析し、それらを宇宙ゴミ問題や宇宙ビジネスに役立てていけるように、もっともっと勉強したいと思います。



【e-kagaku Satellite Projectについて】
e-kagaku Satellite Projectは、JAXAとe-kagakuが共同研究として進める「超小型衛星に世界で初めてレーザー反射装置を搭載し、世界のレーザーサイトと協力して正確な軌道を求める」中高生主体のクラブ活動です。
活動は2020年4月から始まり、設計・回路、プログラムなども自分たちで作り上げました。
本番機は2023年7月に完成予定で、安全審査を経て、9月にJAXAに引き渡しされます。打ち上げは2024年6月に予定され、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」から放出されます。

設計開発メンバーは、年齢ではなく、「Space Robot Contest」(文部科学省・経済産業省・総務省後援)の結果や、自動などのAI・データサイエンス企業の約7割が使用するMATLABのシンポジウムで賞を獲得することで、論理的思考力やプレゼンテーション力、チームワークに必要なコミュニケーション力、リーダーシップなどの能力を証明したメンバーを全国から選出。現在6名の大学生と36名の中・高校生が取り組んでいます。

宇宙産業は数百億ドルから数兆ドルの市場に成長すると言われています。メンバーはハードだけでなく、データサイエンティストや宇宙保険などのソフトの担い手としての活躍も期待されています。

【e-kagakuジュニア衛星の社会的意義】
現在、地球表面から2,000km以内の地球低軌道には約7,500機もの人工衛星が周回していると言われます。インターネットに代表される通信環境高構築や天体観測に重要な役割を果たす一方で、喫緊の問題になっているのが人工衛星やロケットの残骸である「スペースデブリ」(宇宙ゴミ)です。年々増加の一途をたどっており、将来的には人類の宇宙活動の妨げになると予想されています。
e-kagakuジュニア衛星は小型人工衛星CubeSat(キューブサット、10×10×10cmサイズ、重量1kg)サイズのもので、JAXAが開発した衛星レーザ測距用の超小型反射器「mini-Mt.FUJI」を搭載しています。e-kagakuジュニア衛星に取り付けられた反射器に向けて地上のSLR局(衛星レーザー測距 Satellite Laser Ranging )からレーザーを照射し、反射して返ってきた光を再び検知するまでの往復時間を計測することで、SLR局と人工衛星との距離をmmオーダの高精度で測定できます。
このたびのe-kagakuジュニア衛星は超小型衛星にレーザー反射装置を搭載し、その軌道をSLRの技術により高精度に把握する世界初の試みとなります。
得られたデータはスペースデブリの軌道シミュレーションや民間人の宇宙旅行に必須な宇宙保険の料率など、急成長する宇宙ビジネスに大きく寄与するものと考えられています。

【山本叶夢さんについて】
山本叶夢さんは、中学二年(2021年)から「e-kagakuジュニア衛星」の設計メンバーとして選出され、活動してきました。

山本さんは小学校6年生の時に参加した「Space Robot Contest 16」で全国大会ベスト16、中学1年で参加した「Space Robot Contest 17」では全国大会で優勝しています。また中学2では「第26回京都サイエンスコンテスト」物理賞を受賞するとともに、日本最高峰の科学コンクール「第65回日本学生科学賞」では入選2等に選ばれました。さらに中3では「MATLAB EXPO JAPAN2022」ポスターセッション2位など、各種のコンテストで優秀な成績を収めています。

このたびの「設計開発メンバー選出証」授与式は、山本さんが国際高専に入学したことを受け、「国際高等専門学校 山本叶夢」として新しくメンバー選出証が発行されたために行われました。



【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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