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法政大学島野教授がTwitterによって発見した新種ダニ「学名リツイート」、海洋生物種の世界登録簿(WoRMS)から『2022年の注目すべき海洋生物の新種トップ10』に再び選出

(Digital PR Platform) 2023年04月12日(水)14時05分配信 Digital PR Platform



法政大学自然科学センター・国際文化学部 島野智之教授がTwitter(ツイッター)によって発見し、新種としたダニが、海洋生物種の世界登録簿(WoRMS)から『2022年の注目すべき海洋生物の新種トップ10』のひとつに再び選ばれました。SNSを通じて新種として記載されたAmeronothrus twitter(ツイッターダニ)の記事をTwitterへ投稿し、それに対する市民からの投稿により、再び別の新種Ameronothrus retweet(リツイートダニ)を発見しました。




【発表のポイント】
(1)Twitter(ツイッター)で偶然見つかり、『2021年の注目すべき海洋生物の新種トップ10』のひとつにも選ばれた、千葉県銚子市の「日本のツイッターダニ」Ameronothrus twitter(和名 チョウシハマベダニ)についてSNSに投稿したところ、「今話題のハマベダニってこれのことだろうか?鳥取県で撮影。」という投稿があり、このダニもツイッターの機能にちなんでリツイートダニAmeronothrus retweet(和名 イワドハマベダニ)として2022年に新種記載した。
(2) 3月19日は「分類学者に感謝する日」で、それを記念して、22万を超す生物種が登録されている「海洋生物種の世界登録簿(WoRMS)」では毎年『注目すべき海洋生物の新種トップ10』が選ばれる。
(3)海洋生物種の世界登録簿から「日本のリツイートダニ」として再び『2022年の注目すべき海洋生物の新種トップ10』のひとつに選ばれた。
(4)海洋生物種の世界登録簿も、天文学の新星の発見等への市民参加のように、動物分類学への市民の貢献を評価。ソーシャルメディア(SNS)の利用によって、一般ユーザが誰でも新種の発見や生物多様性の解明に協力・参加でき、市民科学の観点からも今後多くの応用が期待できる。


 3月19日は「分類学者に感謝する日」。それを記念して毎年、海洋生物種の世界登録簿(WoRMS)は、『注目すべき海洋生物の新種トップ10』を選んでいます。昨年、ソーシャルメディア(SNS)であるTwitter(ツイッター)の利用によって、一般ユーザの投稿に基づいて新種の発見に結び付いた「日本のツイッターダニ」Ameronothrus twitter(和名 チョウシハマベダニ)が選ばれましたが、今年、発表された『2022年の注目すべき海洋生物の新種トップ10』にも、「日本のリツイートダニ」として、リツイートダニAmeronothrus retweet(和名 イワドハマベダニ)が選ばれました。
 「今話題のハマベダニってこれのことだろうか?鳥取県で撮影。」という投稿があり、島野教授(動物分類学)やトビアス=プフィングスティル博士(グラーツ大学・オーストリア)たちが、このダニもツイッターの機能にちなんでリツイートダニ(イワドハマベダニ)として2022年に新種記載しました。


 『2022年の注目すべき海洋生物の新種トップ10』には他に以下のようなものがあります。


・ふわふわスポンジのカニ: 1836年、チャールズ・ダーウィンが進化論を確立するきっかけとなったビーグル号の2回目の航海中の滞在地から発見された。ジャン=バティスト・ラマルクの名前を属名に冠しており、ラマルクドロミア・ビーグルという学名を持つ。
・ゴールデンマント・イソギンチャク: 日本深海底からえられた、ヤドカリに共生するイソギンチャク。深海の圧力や化学的性質によって、カタツムリなどの動物が大きな殻を作ることが難しいためヤドカリは殻をもてない。そこで、「ハウルの動く城」カルシファーと魔法使いハウルとの関係に似て、黄金マントのイソギンチャクがヤドカリの動く殻の上で生きるように関係性に縛られている。
・キングギドラの枝分かれ環形動物: 特徴的な見た目から、映画「ゴジラ」シリーズに登場する三つの頭を持つ怪獣にちなんで「キングギドラシリス」と名づけられた。研究チームは「生物学の常識を逸脱する生物」としている。


 体長が1mmにも満たない、小さく目立たないダニが、2年連続で『注目すべき海洋生物の新種トップ10』に取り上げられたことは快挙でしょう。魅力的な深海生物や、飛び抜けた特色をもつ他の生物とともに、潮間帯のササラダニが取り上げられました(本ササラダニ類は人体には全く影響は与えず、落ち葉や地衣類などの有機物を餌とします)。海洋生物種の世界登録簿が、「天文学の新星の発見等への市民参加」のように、動物分類学への市民の貢献を評価したようです。
 ソーシャルメディア(SNS)の利用等によって、一般ユーザが誰でも新種の発見や生物多様性の解明に協力・参加でき、市民科学の観点からも今後多くの応用が期待できます。生物多様性の観点からも、生態系の中で必要でない生き物はいないという事を示しています。生物多様性を解明しつづけている「分類学者の日」らしい、素晴らしい出来事が2年つづきました。


■ インターネットサイトでの発表
World Register of Marine Species(WoRMS) 海洋生物種の世界登録簿
2023年3月19日(日)に公開
タイトル:Ten remarkable new marine species from 2022
     『2022年の注目すべき海洋生物の新種トップ10』(英文)
 https://lifewatch.be/en/2023.03.19-WoRMS-LifeWatch-press-release
 https://www.marinespecies.org/news.php?p=show&id=9165


▼本件に関する問い合わせ先
法政大学自然科学センター・国際文化学部
教授 島野 智之
メール:sim@hosei.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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