プレスリリース
〜 マース ペットケアのウォルサム ペットケア サイエンス研究所の研究結果が「Frontiers in Veterinary Science」に掲載 〜
英国ウォルサム オン ザ ウォルズ(2023年2月22日) ウォルサム ペットケア サイエンス研究所が行った研究結果が本日発表され、テトラヒドロカンナビノール(THC)フリーのカンナビジオール(CBD)の単回内服(体重1kgあたり4mg)が、車移動や一匹での留守番による犬のストレスを複数の指標で大幅に緩和することが明らかになりました。
この無作為化プラセボ対照盲検比較試験の目的は、以下の2点です。
・犬にとって一匹での留守番と車移動が、犬のストレスにどのように影響するのかを理解する
・THCを含まない広域スペクトルCBDの単回投与が、これら2つの一般的な活動に対し、犬のストレスの測定にプラスの影響を与えるかどうかを確立する
この研究は、マース ペットケアの研究機関であるウォルサム ペットケア サイエンス科学研究所によって行われ、「Frontiers in Veterinary Science」に掲載されました。最近の別のウォルサム研究所での研究では、健康な成犬に対して、THCフリーの広域スペクトルCBDの1日1回の経口投与(体重1kgあたり4mg)を6カ月間継続しても安全であることが明らかになりました。今回の研究により、犬に対するCBDの安全性と有効性に関するエビデンスがさらに充実することになります。
マース ペットケア獣医療サービスのチーフ メディカル オフィサーであるジェニファー・ウェルザー博士は、次のように述べています。「飼い主は、犬のストレスに対処するために、トレーニングや薬、サプリメントまでさまざまなアプローチを試みますが、効果はまちまちです。私たちは、ペットの専門家や飼い主の方々の意思決定に役立つ知識を得るための科学研究に注力しています。そのため、この研究は、特定の状況下で一定用量のCBDが犬に有益に働くことを示す新たなエビデンスとなるため重要なのです。」
無作為化プラセボ対照盲検比較試験では、CBDがストレスを引き起こすと予想される2つの一般的な活動(車移動と一匹での留守番)において、20匹の犬にどのような影響を与えるかを調査しました。研究期間中、さまざまな生理的指標(コルチゾールの血中濃度、耳で測定した体温、心拍数など)と行動指標(鳴き声、震え、パンティングなど)を異なるタイミングで収集しました。いくつかのストレス関連指標に有意な変化が見られ、車移動がより顕著なストレス反応を引き起こしました。
次に、犬にプラセボまたはCBDカプセル(体重1kgあたり4mg)を投与し、投与から2時間後に一匹での留守番または車移動のいずれかを経験させました。その結果、犬のストレスに関する複数の測定値が、CBDの投与後に改善されたことが明らかになりました。特にCBDを投与された犬は、プラセボを投与された犬に比べて、「悲しい(sad)」要素が有意に少なく、コルチゾールレベルが有意に低く、寂しそうに鳴くことも少なく、全体としてよりリラックスした感情状態であることがスコアとして示されました。
マースでは現在、CBDを使用した製品の製造・販売は行っておりません。現在、CBDは多くの場合、規制されていないサプリメントとして販売されています。英国では、新しいCBD食品、飲料、またはサプリメント製品が市場に出るには、承認された新規食品申請書が必要です。CBD製品は、米国の多くの州で規制されています。欧州連合では、ペットフードの成分または添加物としてのCBDの使用は、規制当局の審査中であり、まだ承認されていません。
※本資料は2023年2月22日に英国ウォルサム オン ザ ウォルズで発表されたプレスリリースの参考翻訳です。英文の原文と翻訳内容に齟齬がある場合には原文が優先します。
マース ペットケアについて
マース ペットケアは、100年以上の歴史を持つ家族経営の企業、マース インコーポレイテッドの事業部門のひとつです。世界130カ国にいる約10万人のマースの社員は、「ペットのためのより良い世界(A BETTER WORLD FOR PETS)」という一つの使命(Purpose)のために働いています。85年の経験を生かし、ペディグリー(R)、カルカン(R)/WHISKAS(R)、ロイヤルカナン(R)、シーバ(R)、シーザー(R)、グリニーズ(TM)、アイムス(TM)、ユーカヌバ(TM)、そして50年以上にわたりペットの栄養と健康に関する研究を進めてきたウォルサム ペットケア サイエンス研究所など約50ブランドのポートフォリオで世界のペットの健康と栄養のニーズに応えています。マース ペットケアは、AniCura、Antech、AntechAsia Veterinary Diagnostics、BANFIELD、BLUEPEARL、Linnaeus、Mount Pleasant、VCA、VES、VSHなど、2,500以上の動物病院と診断サービスの国際ネットワークを通じて、獣医療サービスのリーディングカンパニーとしても活動しています。また、ペットのためのイノベーションやテクノロジーにも積極的に取り組んでおり、犬の遺伝子健康診断とDNA検査「WISDOM PANEL(TM)」、犬用GPSトラッカー「WHISTLE(TM)」、ペットケア業界のイノベーションと破壊を促進するアクセラレーター「LEAP VENTURE STUDIO」や「COMPANION FUND(TM)」プログラムなどを提供しています。家族経営の企業として、また「マースの五原則」に基づき、マースがサービスを提供している多くのペットと地域社会を反映した、活気に満ちた包括的な仕事チームを構築しており、信じるもののために戦う柔軟性を備えています。そして「ペットにとってより良い世界(A BETTER WORLD FOR PETS)」というマース ペットケアの使命のために戦うことを選びました。
本件に関するお問合わせ先
マース ジャパン リミテッド 広報・渉外部 中村
TEL:070-2167-3456 E-mail:yuho.nakamura@effem.com
関連リンク
Frontiers in Veterinary Science
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fvets.2023.1112604/full
ウォルサム研究所:別研究
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fvets.2022.977457/full