プレスリリース
シュローダー(本社:英国 ロンドン)は、「森林破壊ゼロの先導者」とみなされる企業や金融機関のランキングである今年のグローバルキャノピー フォレスト500において金融機関の中で1位となったことを発表しました。
環境非営利団体であるグローバルキャノピーが「森林破壊に対抗する分水嶺となる年」とするこの年に、シュローダーのスコアは50%に大きく上昇し、2023年のレポートで金融機関中1位となりました。また、この報告書では、金融機関や企業全体でより多くの行動をとることが急務であることが強調されました。私たちの取り組みが評価されたことは喜ばしいことですが、企業に対する圧力が高まる中、さらなる取り組みが必要であると認識しています。
私たちは、長年にわたり森林破壊リスクについて検討しており、2021年のCOP26では、コモディティに起因する森林破壊を撲滅するコミットメントを行いました。昨年は、自然や生物多様性への取り組みについて、より多くの情報を公開することに注力してきました。主な取り組みとしては、2022年10月に発表した「自然と生物多様性に関するポジション・ステートメント」で公表した森林破壊撲滅に向けた計画や「Plan for Nature(自然のための行動計画)」などがあります。
また、2022年初頭には、自然資本と生物多様性を含む6つの中核的テーマについて、企業とのエンゲージメントに関する明確なガイダンスを示す「エンゲージメント・ブループリント」を公表しました。そして、今年は特に森林破壊に注目し、企業に求める期待値を拡大しました。
シュローダー サステナブル投資チーム グローバル・ヘッド アンドリュー・ハワードのコメント:
「世界のGDPの半分以上が自然損失による中〜重程度のリスクにさらされており*、自然リスクは投資のリスク・リターンに対してより顕著な要因となっています。私たちは、自然リスクを適切に管理することはお客様に対する責務のひとつであり、強固で長期的なリターンを提供し続けるための鍵であると信じています。」
*https://www.weforum.org/agenda/2023/01/davos23-nature-loss-is-an-economic-crisis-innovation-is-needed-now/
「最新のグローバルキャノピー フォレスト500において、金融機関の中で1位となったことは、私たちの重要な取り組みが評価されたものですが、同時に更なる行動が必要であることも認識しており、この分野での取り組みを続けていきたいと考えています。」
シュローダー インパクト・インベストメント・リード キャサリン・マコーレーのコメント:
「対策を講じなければ、森林破壊によって、地球温暖化を1.5度に抑える望みがなくなり、生物多様性が失われ、世界中の食糧安全保障と生活が脅かされる可能性があります。また、規制が強化され、消費者や投資家の監視の目が厳しくなる中、リスクを持つ企業は大きな物理的リスクと移行リスクに直面しています。したがって、森林破壊に取り組むことは、お客様の長期的な利益のために非常に重要です。また、金融業界にとっても、自然資本プロジェクトへの投資を通じて、解決策の一端を担うことができる素晴らしい機会です。」
シュローダー アクティブ・オーナーシップ・マネージャー(生物多様性・自然資本担当)サラ・ウッドフィールドのコメント:
「アクティブ・マネージャーとして、私たちは企業の経営陣と建設的な対話をし、ビジネスモデルをより持続可能なものに変えていくことを支援する機会を与えられています。森林リスクの高いコモディティを扱う企業と連携し、事業やサプライチェーンにおける森林破壊をなくすために、あらゆる手段を講じるよう促すことが重要です。影響力を最大化するために、自然をエンゲージメント戦略の中心に据えています。」
フォレスト500は、熱帯林破壊リスクへのエクスポージャーが大きい350の企業と150の金融機関を特定します。この年次報告書は2014年から実施されており、森林破壊と関連する人権リスクに対して組織がとった行動を評価するものです。木材、大豆、パーム油、牛肉と皮革の4つのコモディティに対するエクスポージャーを管理するための企業の取り組み(方針、取り組み状況、透明性のある報告など)を調査するためのデータが収集されています。
この評価は、500の組織に責任を求め、取り組みに関する包括的な公開データを提供し、森林を破壊しないコモディティ・サプライチェーン構築に向けて前進させることを目的としています。
以上
■シュローダー・グループのESGの取組み
「質の高いコーポレートガバナンス体制を確立し、本業を通じて、環境や社会の変化および課題解決に対応する企業は、長期的に企業価値の向上と持続的成長が期待できる」という考えのもと、シュローダーは20年以上、ESGの要素を取り込んだ運用を実践しています。
ESGの観点を加味した運用を通じて、社会や環境にインパクトを与える真の企業価値向上を促すと同時に、社会や経済全体の利益となり、投資収益の拡大にも繋がることを目指しています。
■シュローダー・グループの概要
シュローダー・グループは、資産運用サービスを通じてよりよい未来への貢献を目指す、英国屈指の独立系資産運用グループです。ロンドン証券取引所に上場しています。1804年の創業以来200年以上にわたり、年金基金から機関投資家、個人投資家まで、世界の投資家に、長期的な視点に立ち幅広い投資ソリューションを提供しています。現在、運用資産総額は約128兆円*に上ります。
日本とのかかわりは古く、1870年(明治3年)、日本初の鉄道敷設のために日本政府が初めて発行した国債の主幹事を、シュローダーが務めたことにさかのぼります。1974年には東京事務所を開設し、日本における事業の本格的な第一歩を踏み出しました。幅広い資産運用サービスを提供する現在も日本株式運用を事業の中核の一つに据え、約150年前と同様、日本の未来への投資を通じて歴史を紡いでいます。
※2022年6月末現在。*7,734億英ポンド、1英ポンド=164.98円換算。
※本資料におけるシュローダー・グループとは、シュローダーplcを直接もしくは間接的に親会社とする会社などを言います。
関連リンク
シュローダーの視点
https://www.schroders.com/ja-jp/jp/asset-management/insights/