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大妻女子大学が東京歯科大学と合同で栄養学と歯科臨床の多職種連携を学ぶ授業を対面で実施 -- 「摂食嚥下機能に応じた栄養食事管理」をテーマに

(Digital PR Platform) 2023年01月10日(火)14時05分配信 Digital PR Platform



大妻女子大学と東京歯科大学は2018年、高齢化社会における健康寿命延伸などに寄与することを目的に連携交流に関する協定を締結。両大学では協定に基づき、2020年から栄養学と口腔歯科の連携授業を合同で実施している。これは、家政学部食物学科管理栄養士専攻の専門科目「栄養代謝実習」で、15回の授業のうち3回を東京歯科大学と合同で行うもので、日本初の試み。コロナ禍のため2年間はオンラインで行われてきたが、今年度は初めて対面で実施した。同専攻2年生50人と東京歯科大学4年生143人が参加し、両大学混合でグループに分かれて「摂食嚥下(えんげ)機能に応じた栄養食事管理」をテーマに授業が行われた。




 大妻女子大学で行われた合同授業では、食べ物をうまく食べられない患者に対して、蒸しケーキや肉じゃがなどにとろみを付けて食べやすくする方法を学び、その料理の試食や食事介助の体験などを行った。
 歯科医師と栄養士の連携について、実際の症例患者を例に、(1)患者が抱える問題点を抽出、(2)患者に適した栄養および食形態を考える、(3)歯科医師と栄養士の連携を実際にどのようにとればよいのかを具体的に説明する、の3点をグループごとに議論。症例患者の食形態がこれまでどのように変化してきたのか、介護の度合い、義歯装着の有無、必要な栄養などを考慮し、患者の希望を叶えながらどのように食事を摂取したらよいのかなどについて意見をまとめ、発表した。
 また、学生たちは内視鏡を使い、水を飲んだときや煎餅を食べたときの口腔内を観察。水や食べ物がどのように嚥下されるのか画面で確認した。学生からは「嚥下時の食道の様子を実際に見ることができ興味深かった。高齢者になると喉に食べ物が残ってしまったり、気管に詰まったりすることがあるため辛そうに思えた。辛さを解消するため、美味しい嚥下食を作れるようになりたい」との声が聞かれた。

 東京歯科大学で行われた合同授業では、高齢者施設について学び、グループワークを行った。高齢者施設が要介護や病態、目的によって分類されていること、民間施設と公的施設のサービスや料金の違いについて調べ、要介護のときにどの施設に入りたいかをテーマに、両大学の学生で意見を出し合い発表した。

 担当教員である家政学部食物学科の川口美喜子教授は「歯科と栄養との連携の重要性が高まっています。この学びは日本で唯一の栄養学と歯科臨床を学ぶ学生の合同授業です。開講から3年目を迎え、現場で働く卒業生からは授業の意義を実体験しているという声も聞くようになりました。本年は学生が互いに両校に行き対面で実習と講義を受講しました。両校の学生たちにとって、互いの専門性と協働の大切さについて学びを深める貴重な体験になったと思います」と話している。

<合同授業に参加した学生の声>
・東京歯科大学の授業では、高齢者施設の食事や管理栄養士の役割、多職種連携について理解を深めることができました。施設見学では、歯のレントゲン写真を見る実習やインプラントを作る実習の様子などを知ることができ、歯科大生が真剣に実習に取り組む様子に刺激を受けました。(大妻女子大学)

・症例について話し合う場面では、歯科大学の先輩は私たちとは違う視点で解決しようとしていて、一つの症例で、こんなにも見方が変わるのだと実感しました。お互いの意見を出し合い、多方面から患者のサポートを行う必要性を実感することができました。(大妻女子大学)

・授業を受ける前までは、医師や看護師との連携しか想像ができませんでしたが、歯科医師との具体的な連携の仕方が見えるようになりました。ミールラウンド(食事場面を多職種で観察し、食事の摂取状況から咀嚼能力、嚥下機能、姿勢などに関して評価すること)を行い栄養士と歯科医師が患者さんの気持ちになる体験、義歯の作製依頼をすることや、口腔機能訓練により口腔内の機能を維持するなど、さまざまな問題解決策を学ぶことができました。(大妻女子大学)


・授業や話し合いだけではなく実際に栄養士さんの行っていることや患者が食べるものをどのように作っているかを知ることで、より患者の気持ちを考えられるようになると感じました。栄養学に詳しい学生さんたちにタンパク質の多い食事を考えてもらったり、水分を取る方法や食形態について教えていただきました。実際の医療現場でも多職種間のコミュニケーションを大切にし、患者さんの治療にあたりたいと思いました。(東京歯科大学)


・歯科医師側からは摂食嚥下の機能について、栄養士側からは患者に合わせた栄養のとり方について、お互いが得意とする専門的な部分を持ち寄ることで、患者のQOLをあげられることにつながると思いました。(東京歯科大学)


・職種によって着目する点や知識が違うため、まとめるのに時間が足りないほど多彩な話し合いが生まれ、これを医療現場でも生かせたら非常に良質な医療を提供できるのではないかと考えました。多職種連携はそのサービスを受ける人にとっても我々にとってもすごくメリットのあるもので、これからの医療に不可欠なものだと実感しました。(東京歯科大学)


(参考)大妻女子大学シラバス紹介「栄養代謝実習」
 https://unipa.otsuma.ac.jp/up/faces/up/km/Kms00802A.jsp
 

(関連記事)
・東京歯科大学と連携協力に関する協定を締結
 https://www.otsuma.ac.jp/news_society/info/33061/
 
・日本で唯一!栄養学と口腔歯科の連携した学びを実践 食物学科管理栄養士専攻
 https://www.otsuma.ac.jp/news_academic/info/59251/
 


▼本件に関する問い合わせ先
大妻女子大学 広報・入試センター 広報・募集グループ 
住所:東京都千代田区三番町12
TEL:03-5275-6011
FAX:03-3261-8119


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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