プレスリリース
〜海底電力ケーブル技術を生かした海洋深層水取水管による地域貢献〜
● 全長3170mの海洋深層水取水管を納入
● 海洋深層水の取水量を増やし、養殖等の活用を広げる取り組みに貢献
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:小林敬一)とグループ会社の古河産業株式会社(本社:東京都港区新橋4丁目21番3号、代表取締役社長:横田敦彦)は、富山県入善町向けに海洋深層水取水管を納入し、本年11月に清水建設株式会社による本件取水管の布設工事が完了しました。
■背景
富山湾の300メートル以深には「日本海固有水」といわれる海洋深層水が無尽蔵に存在しています。「日本海固有水」(注)は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が豊富で、栄養源は表層水の約10倍になります。
注)「日本海固有水」の詳細については、入善町ホームページをご覧ください。
(https://www.town.nyuzen.toyama.jp/index.html
)
富山県内では、日本海固有水が水産業を始めとする産業活動に利用されてきました。富山県入善町においても、産業活用を更に拡大するため、海洋深層水の取水量を従来の倍以上にすることを計画しており、当社グループの海洋深層水取水管が採用されました。
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■内容
今回納入した海洋深層水取水管は、外径352o/内径280oと、現在布設されているなかでも最大級のサイズで、全長3170を最大水深350以深の海底に布設しています。当社グループでは全国各地に海洋深層水取水管の納入実績があり、その納入総延長は約50qに亘ります。富山湾においても、1994年に富山県向けに、また2001年には同県入善町向けに納入実績を有しています。
当社グループの海底送水管・海洋深層水取水管
当社グループでは海底電力ケーブルの製造・布設の豊富な実績を有しており、そこで培われた技術力を活かして、離島などへの送水に用いられる海底送水管および海洋深層水取水管の事業を行っています。1970年からポリエチレン製の海底送水管の納入を開始しており、豊富な実績と優れた品質特性により、ポリエチレン製海底送水管・海洋深層水取水管において国内シェアNo.1を誇ります。当社グループの海底送水管・海洋深層水取水管は、ポリエチレン管の優れた「可とう性」「耐震性」「環境性」に加え、鉄線鎧装および防食層により「耐候性」「耐食性」「耐外傷性」「高機械強度」を兼ね備えています。また、布設船に直接船積みすることが可能な専用工場で送水管を製造します。これにより長尺管の製造および施工が可能なため、施工中の管の接続が不要となるほか、布設工期の短縮も可能となります。
当社グループの中期経営計画2022〜2025「Road to Vision 2030 -変革と挑戦-」において、エネルギーインフラ事業では、安全・安心・快適な社会インフラの構築に固有技術・製品で貢献し事業拡大することを基本方針としています。海底送水管・海洋深層水取水管事業についても快適で住みよいまちづくりを構築するSDGs達成への取り組みの一環として位置づけており、これからも注力してまいります。
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海底送水管
(取水管と同じ鉄線鎧装付きポリエチレン管構造)
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布設工事
(入善沖での本件布設工事時に撮影)
■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。
古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182