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- 【龍谷大学】近年急増するサイバー犯罪 犯罪捜査のデジタル化のなか、法律の現場ではなにが起きているのか デジタル・フォレンジック鑑定と向き合うために オンライン公開 第1回「司法におよぶ情報技術」
プレスリリース
【龍谷大学】近年急増するサイバー犯罪 犯罪捜査のデジタル化のなか、法律の現場ではなにが起きているのか デジタル・フォレンジック鑑定と向き合うために オンライン公開 第1回「司法におよぶ情報技術」
・法科学の一分野である「デジタル・フォレンジック」についてまなぶシリーズ勉強会。
・増加するサイバー犯罪捜査のための「デジタル・フォレンジック」は、利用され始めてから日が浅く、その技術革新も日進月歩であることから、今後の利用方法は要検討。
・情報技術を用いた証拠資料の鑑定に関する知識を得るとともに、刑事司法上での運用について考える機会に。
【本件の概要】
今日、スマホやパソコンなど情報技術が私たちの生活に深く浸透し、利便性が飛躍的に良くなったものの、これを用いた犯罪も巧妙かつ多岐にわたるようになり、個人情報の流出や詐欺などが後を絶ちません。このような情勢のもと、政府は2021年9月にデジタル庁を立ち上げ、地方の警察はサイバー犯罪対策を進めていますが、この種の事件の裁判では、デジタル証拠の複雑性からその証拠調べや証拠の信頼性などの審議がどのようになるのか、手探りの状態であるようです。
こうしたサイバー犯罪捜査のための「デジタル・フォレンジック 1)」は、犯罪を裁くために法的な証拠を探し出す手続きや、それを実行する科学的調査手法・技術で、コンピュータやスマホなど各種デバイスを対象に実施するものです。今回企画したシリーズ勉強会「デジタル・フォレンジック鑑定と向き合うために」は、情報技術を用いた証拠試料の鑑定の知識を理解し、司法に適用する上でどのような理論的・実務的問題点があるかを考える全5回のシリーズ勉強会です。
1.実施概要
- 名 称:シリーズ勉強会「デジタル・フォレンジック鑑定と向き合うために」
- テーマ:第1回 公開勉強会「司法におよぶ情報技術」 - 講師:平岡義博 氏
- 内 容:(1) 趣旨説明(10分)(2) 講師による報告(80分) (3) 質疑応答(30分)
- 日 程:2022年11月19日(土)18:00-20:00 ※2022年11月19日(土)から不定期開催(全5回・月1回開催予定)
- 会 場:オンライン(Zoom) - 参加費:無料 下記URLから事前登録制
- 主 催:龍谷大学 犯罪学研究センター2) - 司会進行:古川原明子 教授(本学法学部)
2.講師プロフィール・報告内容
平岡義博(ひらおか・よしひろ) 氏
33年間、京都府警察本部刑事部科学捜査研究所勤務、2011年3月定年退職
京都産業大学、龍谷大学で非常勤講師を勤めた後、2016年立命館大学招聘研究教員(客員教授)
現在、立命館大学衣笠総合研究機構 上席研究員、龍谷大学犯罪学研究センター 嘱託研究員
報告テーマ:「司法におよぶ情報技術」
情報技術(IT)による犯罪捜査は、サイバー犯罪への対応だけでなく、科学鑑定にも採用されています。たとえば、指紋・筆跡・顔画像鑑定などでは、より客観的な鑑定に改善するため統計学や情報学的方法が用いられています。また、犯罪に使われたコンピュータやスマホなどの解析は、警察の情報通信部で行われています。このような犯罪捜査のため情報技術を用いる検査や解析を「デジタル・フォレンジック」と称し、非常に幅広い分野を形成しています。
今やデジタル・フォレンジック鑑定が法廷に数多く提出される時代といえます。コンピュータが出した結果だからといって、それが絶対に間違いがないとは断言できません。また、機械学習では、コンピュータが論理的・経験的に判断基準を定義するため、人間にはなぜそのような判断(推論)をしたのかわからないといわれています。このようなデジタル・フォレンジックの課題と限界をよく理解し、司法に適正に用いなければ誤った判断に至る危険性があります。
3.詳細・申込方法
以下URLにて詳細を確認のうえ、ページ内のフォームに必要事項を入力しお申込みください
https://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-11506.html
(第1回勉強会 申込期限:11/18(金)17:00)
4.次回以降の予定 ※時期や内容は変更することがあります。予めご了承ください。
- 2022年12月 第2回「コンピューター犯罪の裁判事例」講師:遠山大輔 氏(戸田・遠山法律事務所弁護士)
- 2023年1月 第3回「デジタル・フォレンジック試料の証拠保全ガイドライン」講師:大橋充直氏(ヤエス第一法律事務所弁護士、NPOデジタル・フォレンジック研究会)
- 2023年2月 第4回「音声・話者認識の現状」講師 :柘植 覚 氏(大同大学情報学部教授)
- 2023年3月 第5回「デジタル・フォレンジック鑑定の証拠能力」講師:徳永 光 氏(獨協大学法学部教授)
5.用語解説
1)デジタル・フォレンジック
法科学の一分野で、主にコンピューター犯罪におけるデジタル証拠の収集・保存・解析を行うことを「デジタル・フォレンジック」と言います(日本語では「デジタル鑑識」と言うこともあります)。警察庁はインターネットが社会、経済上、普及した平成23年に「警察白書」でサイバー犯罪対策に関する特集を組んだり、サイバー犯罪専門のwebサイト( https://www.npa.go.jp/cyber/
)を開設したりするなど、その防止や捜査に力を入れています。
2)龍谷大学 犯罪学研究センター
「犯罪学」(英:Criminology)とは、犯罪にかかわる事項を科学的に解明し、犯罪対策に資することを目的とする学問です。同センターは、2016年6月に発足し、同年11月に文部科学省「私立大学研究ブランディング事業」に採択されました。これまで建学の精神を具現化する事業として、犯罪予防と対人支援を基軸とする龍谷大学ならではの犯罪学の創生に向けた研究と社会実装活動を展開してきました。
問い合わせ先:龍谷大学 犯罪学研究センター Tel 075-645-2184 Fax 075-645-2240
E-mail crimrc2016@ad.ryukoku.ac.jp URL https://crimrc.ryukoku.ac.jp/
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/