プレスリリース
EY Japan、子どもを取り巻く社会課題の洗い出しや、適切な支援をサポートするAI分析プラットフォームの提供開始
海外で導入実績があるプラットフォームを日本向けにカスタマイズ
地方公共団体での子どもに関する各種情報連携・分析・プッシュ型支援の加速を目指す
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:近藤 聡、以下EYSC)は、子どもに関する情報・データ連携などに取り組む地方公共団体や公的機関向けに、情報分析データプラットフォーム「こども見守りAIプラットフォームChild Protection Intelligence Platform(以下CPIP)」の日本における導入コンサルティングおよび実証検証サービスを開始します。
日本では、デジタル庁ならびにこども家庭庁を中心に、さまざまな関係機関が保有する情報を活用して、支援が必要な子どもや家庭を見つけ、適切に支援を届ける「こどもに関する情報・データ連携*」を推進していく方針が示されています。地方公共団体においては、この取り組みを社会実装していくための計画の策定や、実証検証などに着手し始めていますが、自治体や教育・保育・福祉・医療機関などがそれぞれに情報を保有しているため、データを横断的に活用することは容易ではありません。
*令和4年2月 デジタル庁資料 こどもに関する各種データの連携による支援実証事業について
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/information/field_ref_resources/e55bbb50-a588-43d1-a809-62a567e61815/20220204_news_children_outline_01rr.pdf
EYSCは、「こどもに関する情報・データ連携」において、デジタル庁が推進する「こどもに関する各種データの連携による支援実証事業(以下、本実証事業)」の分析受託事業者として参画し、分析に必要となるデータ項目の調査ならびに、データ連携、データ分析、人工知能(AI)を用いた学習などにおける課題と今後の導入に向けた方策について検討しています。本実証事業への参画を通し、EYがオーストラリアや英国など海外で先行して提供している子どもを取り巻く社会課題解決の情報分析データプラットフォームであるCPIPを、公共機関におけるコンサルティングの知見や本実証事業で分析受託事業者として得た経験などを加味し、日本向けにカスタマイズすることで、地方公共団体における、子どもに関する各種情報連携・分析・プッシュ型支援を加速することができると考え、日本でサービス提供を行うことにしました。
[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/2324/64280/600_285_20221018210259634e95f3c3d9b.png
本プラットフォームは、既に各地方公共団体や教育機関で稼働している住民情報システム、福祉情報システム、健康管理システムおよび校務システムなどの情報を収集し、信頼性の高いデータプラットフォームを構築・運用します。その上で得られたデータからAIなどが虐待・不登校・いじめといったリスクを示唆し、支援や対応が必要な場合は直ちに行政機関をはじめ関係機関にアラートや、推奨される対応施策を提示します。
ビジネスインテリジェンス(BI)やAIなどの先進テクノロジーを活用した、リスク分析や支援方針の提案やアラート機能により、子どもの支援に関わる全ての人々の連携をより良いものとし、継続的な支援を可能とします。
オーストラリアのクイーンズランド州政府機関では、EYのCPIPを利用して児童保護のための情報共有システムを構築しています。既存の複数システムに保存されている福祉、教育、ケース記録情報などの情報をCPIPへ関連付け、適時適切な情報提供のために、CPIP上でデータの分析を行い、対応の判断を支援しています。
また、同国のニューサウスウェールズ州政府機関においては、CPIPの機能であるAIと機械学習を用いて子どものリスクと対応優先度を割り出し、意思決定の速度・精度向上を実現しています。
さらに、英国の政府機関では、家庭の保護に対する関心が高まる一方、助成金の削減や行政サービスに対する信頼度の低さから、効果的かつ効率的な行政サービスを提供することが求められていました。このような背景に対し、子どもや家族の情報を利用し、CPIP上で情報を分析することで、効果的かつ効率的な行政サービス提供を実現しています。
EYSCは、この活動を通じ、日本におけるデジタルによる、誰一人取り残されない子どもに優しい社会の実現を目指します。
EY Japan公共・社会インフラセクターリーダー EY新日本有限責任監査法人 パートナー 伊澤 賢司 のコメント:
「こども見守りAIプラットフォーム」は、日本の公共・社会分野の重要な社会テーマである、「こどもの貧困・虐待などの課題」を解決していく上で、デジタルを活用した非常に有効性の高いサービスであると考えており、支援が必要な家庭、子どもたちへの価値提供を実現するとともに、日々尽力されている児童福祉、教育などの行政担当者を強力にサポートできるものと考えております。
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 テクノロジートランスフォーメーション パートナー 忽那 桂三のコメント:
本サービスは子どもの貧困・虐待などの社会課題に対し、データサイエンスやAIなどのデジタルテクノロジーの力を駆使して取り組むものです。テクノロジーを導入することのみを目的とされる企業が多い中、私たちEYSCのテクノロジーコンサルティングは、行政分野に精通したテクノロジーコンサルタントやデータサイエンスに精通したコンサルタントなどとのコラボレーションにより、真に行政担当者が抱える悩みを解決し、目的達成のための良き伴走者として強力にサポートできるものと考えております。
〈EYについて〉
EY | Building a better working world
EYは、「Building a better working world〜より良い社会の構築を目指して」をパーパス(存在意義)としています。クライアント、人々、そして社会のために長期的価値を創出し、資本市場における信頼の構築に貢献します。
150カ国以上に展開するEYのチームは、データとテクノロジーの実現により信頼を提供し、クライアントの成長、変革および事業を支援します。
アシュアランス、コンサルティング、法務、ストラテジー、税務およびトランザクションの全サービスを通して、世界が直面する複雑な問題に対し優れた課題提起(better question)をすることで、新たな解決策を導きます。
EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。EYによる個人情報の取得・利用の方法や、データ保護に関する法令により個人情報の主体が有する権利については、ey.com/privacyをご確認ください。EYのメンバーファームは、現地の法令により禁止されている場合、法務サービスを提供することはありません。EYについて詳しくは、ey.comをご覧ください。
〈EYのコンサルティングサービスについて〉
EYのコンサルティングサービスは、人、テクノロジー、イノベーションの力でビジネスを変革し、より良い社会を構築していきます。私たちは、変革、すなわちトランスフォーメーションの領域で世界トップクラスのコンサルタントになることを目指しています。7万人を超えるEYのコンサルタントは、その多様性とスキルを生かして、人を中心に据え(humans@center)、迅速にテクノロジーを実用化し(technology@speed)、大規模にイノベーションを推進し(innovation@scale)、クライアントのトランスフォーメーションを支援します。これらの変革を推進することにより、人、クライアント、社会にとっての長期的価値を創造していきます。詳しくはey.com/ja_jp/consultingをご覧ください。