プレスリリース
武庫川女子大学の教授が特許取得の数式入力インターフェイス「MathTOUCH」で数式からグラフの自動作成が可能に
生活環境学部情報メディア学科(2023年度から社会情報学部社会情報学科)の福井哲夫教授が発明した数式入力インターフェイス「MathTOUCH」で、数式からグラフを表示することが可能になりました。数式からグラフを自動的に作成するツールは例がなく、GIGAスクール時代の数学教育の大きな推進力となりそうです。
「MathTOUCH」は福井教授が2015年に特許を取得した画期的なソフトです。従来、数式のデジタル入力は、特殊なプロットやコマンドで指示しないと作成できない難点がありましたが、「MathTOUCH」は数式を文字情報として打つだけで数式の候補が表示されます。
たとえば、パソコンで数式を打つとき、2分の1は縦に2段にしたいのに横に並んでしまう。xの二乗は右肩に小さく入れたいのに同じ大きさになってしまう――。「MathTOUCH」なら、「えっくすのじじょう」は「x2」、「にぶんのいち」は「1/2」などと入力すると、目指す数式の候補がAIで可能性の高い順に表示されます。特殊なデジタル言語が不要なため、タブレット端末上で数学のドリルワークも可能になりました。
今回、さらに数式が示すグラフを自動再生できる機能が加わりました。たとえばy=2xと打ち込むと放物線形の関数グラフが現れます。数式が示す内容が平行移動したグラフになるか、交点や接線が本当にその位置にあるか、などを視覚的に確かめることもでき、数学の理解促進に役立つと期待されます。また、ドキュメントリーダー機能で数式を含む数学文章の読み上げも可能になりました。数式の読み方がわからない場合や、音声付きで勉強したいときに便利です。
科研費助成事業「マルチモーダルな数式入力UIの研究と数学学習支援環境」(科研費番号:20K12117)の研究代表者として、MathTOUCH専用ホームページ( https://mathtouch.org
)を運営。福井教授は「数学の勉強をするとき、数式をグラフにするとイメージしやすい。ただ、パソコン上でグラフを描こうとすると、特殊なプロットやコマンドで指示しなければならず、数学を勉強したいだけの生徒や学生には負担が大きすぎました。教材づくりをする教員側の負担軽減にもつながります」と話しています。
▼本件に関する問い合わせ先
武庫川女子大学広報室
広報室
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メール:kohos@mukogawa-u.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/