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日本電信電話株式会社

既設配管を活用した水素パイプラインの安全対策等に関する共同事業の実施について 〜NTTの通信用管路を活用したパイプライン輸送モデルの実現に向けて〜

(Digital PR Platform) 2022年07月14日(木)15時48分配信 Digital PR Platform

 NTTアノードエナジー株式会社(代表取締役社長:岸本 照之、本社:東京都港区、以下、NTTアノードエナジー)は、国立研究開発法人産業技術総合研究所(理事長:石村 和彦、東京都千代田区、以下、産総研)、豊田通商株式会社(代表取締役:貸谷 伊知郎、東京都港区、以下、豊田通商)と共同で、水素の大量・安定輸送に向けたパイプライン輸送モデルの実現に資する既設配管を利用した水素パイプラインの安全対策等に関する共同事業(研究開発)を実施します。

背景
 水素は将来のクリーンなエネルギー源として期待され、大量の消費が想定されている一方で、水素の大量・安定輸送が課題となっています。その手段として、パイプラインの活用が有効と考えられていますが、パイプラインの新設にあたっては敷設コスト・用地取得・工事期間等が課題となります。この課題に対して、通信用管路等の既設インフラの配管を活用することで解決が期待できますが、一方で安全性対策の確立が必須です。
 本事業では、既設配管を用いる場合に必要な安全対策の検討のための基本調査として、各種技術データの取得、課題の抽出など実運用に向けた対応策を検証するために必要な取り組みを実施いたします。あわせて、経済性評価も実施しパイプライン輸送モデルを策定します。
 なお、本事業は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「超高圧水素インフラ本格普及技術研究開発/国際展開、国際標準化等に関する研究開発/水素供給インフラに係る技術基準等検討のための調査研究」を受けて実施するものです。

本事業の概要
 NTTアノードエナジーは、パイプラインを用いた水素の輸送形式の一つとして、地中に埋設された既設管(さや管)内に水素パイプラインを配置した2重配管方式の実現を目指しています。本事業においては、輸送システムの安全性に関する技術開発・調査研究として、@水素漏洩検知の実地調査、A異常予兆検知に関する検証、B安全性を担保するための制御シーケンス、C実環境における各種水素センサーの性能評価を実施し、技術基準等の策定に資する取組みを行います。また、運用時における破断事故や自然災害等の非定常状態なども想定した安全策調査を実施し、加えて、輸送時の効率、エネルギー投入量、経済性の観点でのコスト分析等、他の輸送手段と比べた既設配管の活用に関する事業の採算性についての検証も行います。

今後の展開
 本事業によって得られる知見・ノウハウをもとに実運用を想定した安全策の具体的技術検討の推進・確立を図ります。そして通信用管路(とう道等)を活用したパイプラインによる都市部(公共・商業施設、データセンター/通信ビル、燃料電池車、水素ステーション等)への水素供給を目指すと共に、CO2フリー水素の面的展開により、水素大量消費社会を見据えた地域におけるパイプラインによる水素供給手段の確立、スマートシティの発展に貢献してまいります。


本事業モデルのイメージ

[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/2341/60835/700_127_2022071313175162ce476f1fefd.png


各社の主な役割
NTTアノードエナジー
水素漏洩検知、異常予兆検知、水素センサー調査、水素漏洩時残留水素濃度調査、マンホール蓋の爆発影響調査 など

産総研
2重配管を再現した模擬配管系において漏洩水素に着火した場合の火炎の挙動調査 など

豊田通商
設備・設置・安全コスト検証による単位コストの明確化、パイプライン輸送優位条件、事業成立要件の検証 など

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