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住友林業株式会社

街を森にかえる「上智大学四谷キャンパス15号館」完成 〜CO2を削減、社会人教育や地域交流の拠点に〜

(Digital PR Platform) 2022年06月29日(水)13時00分配信 Digital PR Platform

 学校法人上智学院(東京都千代田区、理事長:佐久間 勤)の「上智大学四谷キャンパス15号館」が完成しました。住友林業(本社:東京都千代田区、社長:光吉 敏郎)が設計・施工した木造3階建ての耐火構造で、一般的な鉄筋コンクリート造や鉄骨造の同様な施設と比べ、構造躯体の資材製造時CO2排出量をそれぞれ15%、20%削減※1。構造躯体に使用する木材は111.85、炭素固定量は約84トン(CO2ベース)に上り、40年生のスギ約280本※2の炭素固定量に相当します。当施設は「街を森にかえる」につながり、SDGsの達成、脱炭素社会の実現に貢献します。地域のサステナブルなランドマークを目指し、今秋から社会人教育や地域交流の拠点として供用を開始します。

※1当施設の構造躯体を鉄筋コンクリート造、鉄骨造とした場合の躯体の部材数量を構造計算より求め、それぞれのCO2排出量の算出結果との比較を実施。
※2 林野庁 「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン」
林野庁HP https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/ondanka/20141113_topics2_2.html
を参照に算出

<建物の特徴>
■外観
[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/1897/60213/700_443_2022062419131462b58e3a25981.png

・異なる太さの木材を交差させた格子で覆うデザインで、上智大学の建学の理念に連なる「多様性」「他者との交流」「真理」「伝統」を表現しています。
・外部の格子には多摩産材のスギを使用しています。東京都産の木材を使用し、地産地消に貢献しています。
・住友林業オリジナル塗料のS-100(シリコン系超撥水形塗料)を塗布。S-100は木目を活かす半透明の塗料で、高い撥水性と潤滑性による防汚性を持ち、太陽光・風雨・温度変化などに対しても変質や劣化が起きにくく、木の外観の美しさを長く保ちます。
・壁面緑化、屋上緑化を採用。都市部に不足する緑を増やし、街の景観や都市の気温上昇を抑制するなど地域環境に貢献します。

■内観

[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/1897/60213/700_531_2022062419131662b58e3cb6e19.png


・自然由来の素材や自然の要素を取り込んだバイオフィリックデザインを採用。壁面・屋上緑化や内装にも木材を積極的に使用し、外部格子の隙間から室内にやわらかな自然光が差し込みます。施設利用者の快適性と生産性の向上につながり、幸福度を高めます。

■構造
・耐力部材に通した高強度の鋼棒やワイヤーロープに引張力を与えることで、部材間の固定度を高めるポストテンション耐震技術を採用しています。
・1時間耐火の大臣認定を取得した住友林業オリジナル純木質耐火集成材である「木ぐるみFRR」を採用。主要構造部の木をあらわしにできる構造材です。

<施設の特徴>
・1階には一般の方も利用できるカフェ(予定)を開設。2階と3階には教室を1つずつ設置します。地域貢献活動の一環として、1階には防災倉庫として利用可能なスペースを近隣町会に提供しています。
・麹町大通り(新宿通り)に面した15号館は、四谷駅からのアクセスの良さと、キャンパスから独立した立地を活かし、夜間・休日を含め、さまざまな運用が可能です。
・各種イベントや公開講座の他、社会人向け講座「プロフェッショナル・スタディーズ」の会場としての活用を予定しています。同講座群には住友林業もアドバイザリーパートナー企業として参画しています。

<環境への貢献>
 当施設の構造躯体のCO2排出量は概算で217トン。一般的な鉄筋コンクリート造や鉄骨造で建築した同様の施設と比較し、構造躯体の資材製造時CO2排出量をそれぞれ15%、20%削減できます。構造躯体に使用する木材は111.85で、炭素固定量は約84トン(CO2ベース)に上ります。当施設は千代田区の建築物環境計画制度※3の「特別優良環境建築」に認定されています。
2050年のカーボンニュートラル実現を日本政府が宣言し、2021年4月の気候変動サミットでは参加各国が2030年までに温室効果ガスを意欲的に削減する目標を掲げています。日本も2013年度比26%削減から46%削減へと目標値の大幅な引き上げを表明、国内外で気候変動対策に向けた取り組みが加速しています。
世界の建設部門のCO2排出量は約70%が居住時のエネルギー使用によるCO2排出量(暮らすときのCO2排出量)で、残り30%が原材料の調達から加工、輸送、建設、改修、解体に至るまでの排出量(建てるときのCO2排出量)。今後ゼロエネルギーハウス・ビルディングの推進で暮らすときのCO2排出量の削減が進むと、建てるときのCO2排出量の割合の増加が予想されます。建てるときのCO2排出量を削減するには部材製造時等で排出するCO2量が少なく、HWP※4として炭素を長期にわたり固定する木造建築の推進が重要です。

※3 「千代田区建築物環境計画書制度」は平成22年10月から開始し、平成28年10月に改正。本制度では一定規模以上の建築物の新築・増改築に際し、計画の初期段階から区と事前協議を行うことで、事業者が建築物のCO2削減に積極的に取り組み、環境に配慮した建築物の計画を進めていくことが目的。
※4 HWP(Harvested Wood Products/伐採木材製品)
京都議定書の第2約束期間である2013年以降、HWPは炭素の固定効果として計上することが可能になった。HWPの炭素固定(貯蔵)の考え方では、木材を住宅や家具等に利用しておくことは、大気中のCO2を排出せずに貯蔵していると評価される。

 上智学院はこれまでも、再生可能エネルギー100%の電力導入、高効率空調機器への更新やLED蛍光灯の採用などの省エネルギー活動、国連責任投資原則(PRI)に基づくESG投資など、国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)実現活動に取り組んでいます。上智学院は今回建設する15号館を地域のサステナブルなランドマークとして、また社会人教育や地域交流の拠点として活用し、活気ある街づくりに貢献していきます。

住友林業グループは国内外で森林経営から木材建材の調達・製造、木造建築、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業を展開しています。木を伐採・加工、利用、再利用、植林という住友林業の「ウッドサイクル」を回すことで森林のCO2吸収量を増やし、木材の活用で炭素を長く固定し続けます。木材需要を増やすためには非住宅建築物の木造化が重要で、当社グループは脱炭素社会の実現に向け教育施設や商業施設など非住宅建築分野での木造化・木質化を推進します。木質部材の調達や製造、設計・施工にいたるまで、木の魅力を最大限に活かす建築物を通して付加価値の高い商品、サービスを提供し持続可能な社会の実現に貢献します。


<物件概要>
名   称: 上智大学 四谷キャンパス 15号館 新築計画
計 画 地: 東京都千代田区麹町六丁目16番、17番、18番の各一部
用   途: 学校、飲食店舗
構 造 規 模: 木造 耐火構造 地上3階建て  *ポストテンション技術、木ぐるみFR(R)、S-100を採用
木材使用量: 構造・羽柄材 111.85    外装材 11.82  
炭素固定量(CO2ベース): 約84トン(構造・羽柄材)、約7トン(外装材)
建 築 面 積: 163.05 u ( 49.32坪)
延 床 面 積: 478.35 u (144.69坪)
       1階:154.43 u (46.71坪) カフェ
       2階:163.05 u (49.32坪) 教室
       3階:160.87 u (48.66坪) 教室
スケジュール: 2021年5月着工 2022年5月竣工 2022年秋より施設供用開始

以上








本件に関するお問合わせ先
住友林業株式会社 コーポレート・コミュニケーション部 河村・内田
TEL:03-3214-2270
学校法人上智学院 総務局広報グループ
TEL:03-3238-3179

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