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ヤマハ発動機株式会社

【ニュースレター】有害アリからオーストラリアの離島を守る無人ヘリ

(Digital PR Platform) 2022年06月15日(水)11時00分配信 Digital PR Platform



[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/1620/59671/700_525_2022060814554462a039e0583a3.jpeg

美しい海と緑が広がるノーフォーク島。有害アリの駆除で自然環境の保護に貢献する産業用無人ヘリ「FAZER R(自動航行機能付)」



在来種の捕食など広範囲に及ぶ被害
 豪・シドニーから飛行機で約3時間、太平洋に浮かぶ人口約2,200人の美しい島、ノーフォーク島。その風光明媚な島の上空を飛んでいるのは、産業用無人ヘリコプター「FAZER R(自動航行機能付)」です。害虫駆除のソリューションとして、空中から駆除剤を散布しているのです。
 「アルゼンチンアリの繁殖が猛威を振るって、深刻な問題としてクローズアップされ始めたのは2005年頃からだと言われています」。そう話すのは、当社の現地法人ヤマハモーターオーストラリアの森奈津美さん。
 絶滅が危惧される島固有の鳥類や植物の受粉を助ける在来種のアリの捕食、さらには農作物に害を与えるアブラムシとの共存関係や、住宅やホテルへの大量侵入など、その被害はじつに広範囲に及んでいます。以前は住民の皆さんが噴霧器を背負って駆除に当たっていたものの、その効果は限定的で、研究機関の推薦をきっかけに2018年からは無人ヘリによる計画的な散布も行われるようになりました。
 アルゼンチンアリは貨物に付着して外部から入ったとみられており、その後、アリが付着したガーデニング用品が島内で販売されたため、瞬く間に島の全域まで繁殖域が広がってしまったそうです。




[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/1620/59671/600_450_2022060814554862a039e4bf755.JPG


無人ヘリで散布した薬剤に群がる有害アリ


同様の課題を抱える他地域からも注目
 「有害アリが繁殖しているとみられるのは島内の約495ヘクタール。これを16のゾーンに分けて4年前から駆除を始め、駆除剤の散布を終えたゾーンでは概ね根絶が確認されています」と森さん。今後も数年間をかけて残った繁殖ゾーンの散布を進めるとともに、根絶したゾーンに対しても再繁殖を防ぐためのモニタリングなどが続けられる計画です。
 ノーフォーク島での成功事例は、同じような課題を抱える他の地域からも注目を集めています。インドネシアにも近いクリスマス島では、異なる種類の有害アリが島の顔とも言えるクリスマスアカガニを襲って食べる被害が広がり、また本土のクイーンズランド州でも外来種のアリによる健康被害への懸念が高まっています。こうした地域でも、産業用無人ヘリによる駆除剤散布の検討が始まっています。
 「それぞれの地域に有害アリ駆除のためのメソッドがあり、それぞれの方法で取り組みが進められています。ただ、手作業による散布では繁殖に追いつかず、かと言って上空高く飛ぶ有人ヘリでの散布では河川や住宅地に薬剤が飛散するリスクもあります」と、森さん。そうした観点から、低い高度を飛び、電動ドローンでは実現困難な積載量と連続航行時間を有する無人ヘリの活用に注目が集まっているわけです。
 「オーストラリアの環境保護に、当社の技術が貢献できるのは嬉しいこと。先日はノーフォーク島の学校で、島の自然を守る取り組みの授業もさせてもらいました」という森さん。活躍の場は、まだまだ広がりそうです。





[画像3]https://user.pr-automation.jp/simg/1620/59671/600_450_2022060814555362a039e91a8aa.jpg


ノーフォーク島の学校で行われた自然環境保護の無人ヘリによる課題解決の授業。ヤマハモーターオーストラリアのスタッフが講師を務めた


■産業用無人ヘリコプター マルチソリューション
https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/solution/

■広報担当者より
日本では主に水稲での農薬散布で活躍する無人ヘリですが、オーストラリアでは国立公園や海岸沿いでの除草剤散布等にも用いられています。また、直近ではノーフォーク島でも力を発揮している自動航行機能を活用して、送電線の点検作業等での活用の検討も始まっています。   







本件に関するお問合わせ先
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ 
TEL:0538-32-1145

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