プレスリリース
日本人成人2型糖尿病に対する「ソリクア(R)」の 有効性・安全性を示す国内初(※1)のリアルワールドエビデンス SPARTA Japanを発表
・実臨床下におけるソリクア(R)の有効性・安全性を示唆
・ソリクア(R)は経口血糖降下薬で血糖コントロール不十分な患者さんへの最初の注射薬として有効な選択肢である
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サノフィ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岩屋孝彦、以下「サノフィ」)は、実臨床下での日本人成人2型糖尿病におけるソリクア(R)の有効性と安全性を評価した「SPARTA Japan」研究の結果が、2022年5月12日〜5月14日まで開催されている第65回日本糖尿病学会年次学術集会で発表されたことをお知らせします。
ソリクア(R)は、基礎インスリン製剤(持効型溶解インスリン)の「インスリン グラルギン(ランタス(R)注)」とGLP-1受容体作動薬の「リキシセナチド(リキスミア(R)皮下注)」を、日本人2型糖尿病患者さんの病態と治療実態を考慮して、日本独自の配合比(1単位:1μg)で開発された固定比率配合剤(Fixed-Ratio Combination:FRC)です。これまで、3つの国内第 III相ランダム化比較臨床試験により、経口血糖降下薬や基礎インスリン製剤で効果不十分な日本人成人2型糖尿病に対するソリクア(R)の有効性および安全性が示されています。
SPARTA Japan研究は、日本の臨床診療下におけるソリクア(R)の有効性・安全性を評価することを目的に行われた、FRCにおける国内初のリアルワールドエビデンスです。本研究は、単一群、多施設共同の後ろ向き観察研究で、データ収集時点から6ヵ月以上前にソリクア(R)の投与を開始した日本人成人2型糖尿病患者さん460例を目標対象者数としました。観察期間はソリクア(R)投与開始後6ヵ月間としました。主要評価項目はベースラインからソリクア(R)投与6ヵ月後のHbA1cの変化量とし、その他、HbA1c管理目標値の達成率、体重の変化量、安全性評価として低血糖および胃腸障害の発現率を評価しました。主な結果は以下の通りです。
全体での解析症例は432例で、ベースライン時の平均HbA1cは 8.96%から8.12%(投与後6ヵ月時点)と有意に0.85%改善し、HbA1c 7.0%未満の達成率は18.5%であった。
投与開始6ヵ月後の体重はベースライン時の平均71.8kgから0.5kg減少した。
低血糖の発現は60例(14.4%)に認められ、発現率は0.78件/人年であった。重症低血糖の報告はなかった。また胃腸障害の発現は 68例(16.3%)に認められ、発現率は0.51件/人年であり、多くの事象は投与開始後3ヵ月以内に発現し、軽度・中等度のものであった。
また、今回の学術集会では、予め設定されていた5つのサブグループの解析結果も発表されました。その中でも、経口血糖降下薬(OAD)で血糖コントロール不十分な集団における解析から、OADで効果不十分な日本人2型糖尿病患者さんに対する新規注射薬導入として、ソリクア(R)は有用な治療選択肢となる可能性が示唆されました。OADで血糖コントロール不十分な集団の主な解析結果は以下の通りです。
ベースライン時の平均HbA1cは9.10%から7.84% (投与後6ヵ月時点)と有意に1.27%改善し、HbA1c 7.0%未満の達成率は34.1%であり、年齢別のHbA1c管理目標値の達成率も同様に改善傾向を認めた。
前治療でのDPP-4阻害薬の使用有無によらず、一貫した効果が認められた。
投与開始6ヵ月後の体重はベースライン時の平均70.1kgから0.2kg減少した。
低血糖の発現はベースラインと比べて増加したものの、発現率はSPARTA Japan研究における全集団と同様であった。また胃腸障害の発現率も全集団と同様だった。
今回の結果について、横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学 教授でSPARTA Japan研究の運営委員長である寺内康夫先生は、次のように述べています。
「今回のSPARTA Japan研究で得られたリアルワールドエビデンスは、これまでのソリクア(R)の国内第 III相臨床試験で認められた有効性と安全性を裏付ける、リアルワールドでのソリクアの有用性を示唆するものでした。サブグループ解析の結果からも、ソリクア(R)は、経口血糖降下薬で血糖コントロールが不十分な、日本人2型糖尿病患者さんに対する最初の注射薬として有効な選択肢である可能性が示唆されています。」
サノフィはこれからも、糖尿病の疾患啓発や多岐にわたる治療の選択肢の提供を通じて、日本の糖尿病患者さんに貢献できるよう努力してまいります。
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1.持効型溶解インスリンアナログ製剤/GLP-1受容体作動薬の配合剤において
■ソリクア(R)とは
基礎インスリン製剤(持効型溶解インスリン)の「インスリン グラルギン(ランタス(R)注)」とGLP-1受容体作動薬の「リキシセナチド(リキスミア(R)皮下注)」が配合された、1 日1 回皮下投与の新医療用配合剤です。インスリン グラルギンが主に空腹時血糖をコントロールするのに対して、リキシセナチドは主に食後血糖をコントロールします。海外では、インスリン グラルギンとリキシセナチドが3単位:1μg及び、2単位:1μgの配合比の製剤が承認されていますが、本邦では、日本人の2型糖尿病患者さんのインスリン グラルギン製剤とリキシセナチド製剤の治療実態等を考慮して、日本独自の配合比1単位:1μg配合(インスリン グラルギン 100 単位/mL・リキシセナチド 100μg/mL)として開発されました。
■サノフィの糖尿病領域における取り組みについて
サノフィは、患者さんの個々の病態に沿った革新的かつ総合的なソリューションを提供することによって、患者さんが糖尿病の複雑な問題を管理できるよう支援しています。糖尿病患者さんの声に耳を傾け、対話することによって得られた貴重な見解をもとにパートナーシップを構築し、糖尿病患者さんの多様な病態に応じた治療提案や糖尿病診療における総合的な情報提供を行っています。サノフィは1型糖尿病および2型糖尿病の治療薬として経口剤と注射剤の両剤を販売しています。
■サノフィについて
サノフィは、人々の暮らしをより良くするため、科学のもたらす奇跡を追求する、というゆるぎない使命を原動力に進み続ける革新的でグローバルなヘルスケア企業です。約100ヵ国の社員は、医療を変革し、不可能を可能に変えるため、日々研鑽に努めています。私たちは、社会的責任と持続可能性を企業の本質とし、画期的な医薬品や生命を守るワクチンを開発し、世界何百万もの人々に届けていきます。
日本法人であるサノフィ株式会社の詳細は、http://www.sanofi.co.jp
をご参照ください。
関連リンク
サノフィ株式会社
https://www.sanofi.co.jp