• トップ
  • リリース
  • 中部地方・西日本の耳鼻咽喉科・内分泌外科で初 甲状腺に対するロボット支援手術を開始しました

プレスリリース

  • 記事画像1

学校法人藤田学園

中部地方・西日本の耳鼻咽喉科・内分泌外科で初 甲状腺に対するロボット支援手術を開始しました

(Digital PR Platform) 2022年04月27日(水)10時02分配信 Digital PR Platform

〜首に傷痕が残らない整容性に優れた手術を実現〜

藤田医科大学病院(愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1番地98)頭頸部・甲状腺内視鏡手術センター(センター長:楯谷一郎耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授)は、中部地方で初めて甲状腺の疾患に対するロボット支援下手術を導入し、3月28日に自由診療による第1例目の手術を行いました。患者さんは30代の女性で、手術後1週間弱で退院されるなど、順調に回復しています。
ロボット支援下甲状腺手術は、首に切開痕が残らず、整容性に優れているのが特長です。当院では、今後も同術式の推進を通じて患者さんに幅広い治療の選択肢を提供するとともに、適応拡大や保険収載による普及をめざします。

■ロボット支援下甲状腺手術(腋窩アプローチ)について

[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/2299/58353/300_325_20220423102643626355d3daf49.jpg

甲状腺腫瘍の摘出は、首の皮膚を横に5〜10pほど切開して腫瘍を切除する外切開手術が一般的です。しかし、甲状腺の疾患は約8割が女性で、若い方が多いため、切開痕が残る手術をためらう患者さんもしばしば見受けられるなど、美容面の克服が大きな課題でした。近年では内視鏡下で行う甲状腺手術(写真左)が普及してきましたが、鎖骨の下を約3p・首を約5o切開する必要があります。
これらの術式に対し、ロボット支援下甲状腺手術(腋窩アプローチ)(写真右)では、脇の下を切開し、そこから手術支援ロボット「ダビンチXi」の鉗子やカメラを挿入して甲状腺にアプローチします。切開痕は脇の下のみであり、首や鎖骨に傷痕が残ることはありません。また、ダビンチシステムの高精度3次元画像による良好な視野で、重要な神経や血管、副甲状腺などが詳細に確認でき、反回神経(声帯を動かす神経)や副甲状腺(カルシウムを調整するホルモンの分泌腺)の温存が容易になります。




〈適応疾患〉
・良性結節性甲状腺腫
・甲状腺早期分化癌


■普及が進まない甲状腺のロボット手術
「ダビンチ」によるロボット支援下手術は、前立腺がんに始まり、年々保険適応の疾患が増え、普及も加速しています。しかし甲状腺の手術に関しては、ほとんど導入が進んでおらず、実施している病院は現在、関東の1病院のみです。その理由として、保険収載されていないこと、また甲状腺は頸動静脈や反回神経などの重要な臓器と接しており、高度な操作技術が必要なことが挙げられます。対して、本学は国内で唯一、ご献体を用いたロボット支援下手術手技のトレーニングが行えるカダバーサージカルトレーニングセンターを有し、難易度が高い甲状腺摘出手技の研鑽を積むことで、それらの課題をクリアしています。


■早期の保険収載に向けて
藤田医科大学病院は、2009年に国内の先陣を切って「ダビンチ」を臨床に導入。現在は消化管外科、呼吸器外科、泌尿器科、婦人科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科等、保険適用となっているすべての領域でロボット支援下手術を行っており、国内トップクラスの実績を誇ります。耳鼻咽喉科領域においても2019年より咽頭がん・喉頭がんに対する経口的手術を実施し、良好な成績を残してきました。
今回より新しく開始するロボット支援下甲状腺手術では、センター長の楯谷一郎教授(耳鼻咽喉科・頭頸部外科)の主導の下、ダビンチ手術の認証ライセンスを取得し、日本耳鼻咽喉科学会専門医、頭頸部がん専門医、および日本頭頸部外科学会におけるロボット支援手術教育プログラム修了した専門医が執刀。安心・安全な手術の実現を通じて、患者さんの身体的・精神的負担の軽減を図り、適応拡大や保険収載を実現していきたいと考えます。





本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部
TEL:0562-93-2868・2492 MAIL:koho-pr@fujita-hu.ac.jp

このページの先頭へ戻る