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日本電信電話株式会社

NTTとスカパーJSAT、合弁会社の設立で合意 〜持続可能な社会の実現に向けた新たな宇宙統合コンピューティング・ネットワーク事業をめざして〜

(Digital PR Platform) 2022年04月26日(火)15時34分配信 Digital PR Platform

 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下 「NTT」)とスカパーJSAT株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:米倉 英一、以下 「スカパーJSAT」)は、持続可能な社会の実現に向けた新たな宇宙統合コンピューティング・ネットワーク事業を担う合弁会社の設立について、合意・契約を締結しました。今後、民間主導での成長が見込める宇宙空間において、新たなインフラ構築に挑戦し、持続可能な社会づくりに貢献します。

1.新会社設立のねらい
 持続可能な経済・社会活動を確立していく上では、エネルギー・環境/気候変動・防災・海洋インフラ・安全保障などの多様な分野において、成層圏・地球近傍宇宙空間をICTインフラ基盤として効果的に最大活用することが、より一層重要となります。また、今後ARTEMIS計画※1を始め、世界中の官民が協力し、近傍宇宙だけでなく月・火星他への人類の活動領域の拡張が計画されています。
 NTTとスカパーJSATは、地上と宇宙のインフラ企業として長年に渡る技術開発・事業を通じて得た知見を活かし、今後の人類の宇宙空間の一層の活用と拡張を支えるため、合弁会社を設立します。
 今回設立する合弁会社は、2021年の業務提携※2で発表した、「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」※3の具体的な一歩となります。宇宙空間に構築する光無線通信ネットワーク及び成層圏で構築するモバイルネットワークを手始めに、新たなインフラの構築に挑戦することで、世界の宇宙産業の発展と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

2.新会社概要
会社名    株式会社 Space Compass
代表者名   代表取締役 Co-CEO 堀 茂弘
代表取締役  Co-CEO 松藤 浩一郎
設立時期   2022年7月(予定)
所在地    東京都千代田区(予定)
資本金等   180億円※4(予定)
株主構成   NTT 50%、スカパーJSAT 50%
事業内容   宇宙データセンタ、宇宙RAN等に関する事業企画・事業開発・サービス提供 等

3.事業概要(予定)
 新会社において、当初取り組む予定の事業は以下の通りです。

@宇宙データセンタ事業:宇宙における大容量通信・コンピューティング基盤
 観測衛星等により宇宙で収集される膨大な各種データを静止軌道衛星(GEO:Geostationary Orbit Satellite)経由で地上へ高速伝送する光データリレーサービスを、2024年度に開始します。観測衛星から地上局に直接データ伝送をする既存サービスでは地上局と通信できるタイミングや電波による通信容量に制約があるのに対し、静止軌道衛星経由での光データ伝送を用いることで、大容量・準リアルタイムのデータ伝送が可能となります。


[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/2341/58341/550_260_202204261106026267538a17996.png

図1:光データリレーサービスの概要

A宇宙RAN(Radio Access Network)事業: Beyond5G/6Gにおけるコミュニケーション基盤
 高高度プラットフォーム(HAPS:High Altitude Platform Station)※5,6を用いた低遅延の通信サービスを2025年度に国内で開始をめざします。HAPSによりカバレッジを容易に拡張できることから、災害時の高信頼通信や、船舶や航空機等への大容量通信の提供、離島やへき地への通信サービス提供等が可能となります。携帯通信事業者にとっては、地上基地局整備によるカバレッジ拡張と並行して、HAPSを組み合わせることでモバイルネットワーク全体としてのコスト・エネルギー効率を改善できます。


[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/2341/58341/550_292_2022042611060162675389e3272.png

図2:HAPS通信サービスの概要

4.めざす世界
 宇宙統合コンピューティング・ネットワーク構想の第一歩として、上記2つの事業・サービスを始め、今後順次強化します。宇宙データセンタ事業では、高度なコンピューティング機能を搭載した衛星を順次拡充し、宇宙での大容量通信・コンピューティング処理基盤を提供します。なお、2025年度の大阪万博ではNTTの大容量光通信技術の宇宙での実証を披露し、将来的には本サービスを全世界に展開する予定です。
 宇宙RAN事業ではHAPSを活用した撮像センシング等についても提供を検討していく予定です。さらに、静止軌道衛星及び低軌道衛星(LEO:low earth orbit satellite)も追加・統合し、カバレッジを拡充していくとともに、無線通信広帯域化技術の開発によりHAPS一機当たりの通信キャパシティ拡大を図っていく予定です。

コンセプト動画:https://www.youtube.com/watch?v=BDK4qjf86Wo

[画像3]https://user.pr-automation.jp/simg/2341/58341/550_277_202204261106026267538a171eb.png

図3:宇宙統合コンピューティング・ネットワーク構想

※1 アメリカ合衆国政府が出資する有人宇宙飛行(月面着陸)計画
※2 NTTとスカパーJSAT、持続可能な社会の実現に向けた新たな宇宙事業のための業務提携契約を締結
https://group.ntt/jp/newsrelease/2021/05/20/210520a.html
※3 宇宙統合コンピューティング・ネットワーク
HAPS、静止軌道衛星、低軌道衛星を統合し、それらと地上を光無線通信ネットワークで結び、分散コンピューティングによって様々なデータ処理を高度化する、宇宙の新たなICTインフラ基盤
※4 新会社設立時の資本金等は60億円(資本準備金を含む)とし、順次増資予定
※5 ドコモとエアバス、18 日間の飛行で HAPS から電波伝搬実験に成功
https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/corporate/technology/rd/topics/2021/topics_211115_00.pdf
※6 エアバス、NTT、ドコモ、スカパーJSATの4社がHAPSの早期実用化に向けた研究開発などの推進を検討する覚書を締結
https://group.ntt/jp/newsrelease/2022/01/17/220117a.html

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