プレスリリース
日本映画大学が5月7〜10日に「追悼上映とトーク 佐藤忠男さんを偲んで」を開催 -- 「川崎・しんゆり芸術祭 アルテリッカしんゆり2022」の一環
日本映画大学(川崎市麻生区)は5月7日(土)〜10日(火)、去る3月17日に91歳で亡くなった佐藤忠男さんを偲ぶイベント「追悼上映とトーク 佐藤忠男さんを偲んで」を開催する。これは、佐藤さんが実行委員長を務めた川崎市新百合ヶ丘の春恒例の一大イベント「川崎・しんゆり芸術祭 アルテリッカしんゆり2022」の一環として行われるもの。批評家・教育者・国際交流人と多様な顔を持つ佐藤さんの活動を振り返り、ゆかりの深い映画の上映と故人を知るゲストによるトークを行う。入場料各日1,000円(学生500円)。
「アルテリッカしんゆり」は、小田急線・新百合ヶ丘駅周辺で毎年春に行われている芸術祭。まちづくりの推進を目的に、地域住民らが2009年から開催している。期間中は同駅付近に集積するホールなどを利用し、音楽や映画、演劇、伝統文化など、さまざまな分野のイベントを実施。日本映画大学の名誉学長でもあった佐藤忠男さんは同イベントの実行委員長を長く務め、地域における芸術文化活動の推進に尽力してきた。
佐藤さんは、日本を代表する映画評論家として文化功労者をはじめ数々の受章・受賞に輝くとともに、日本映画学校校長・日本映画大学学長として多くの人材を育成。「追悼上映とトーク 佐藤忠男さんを偲んで」では、こうした広範な活動を振り返り、映画の上映とトークで佐藤さんを偲ぶ。概要は下記の通り。
◆追悼上映とトーク「佐藤忠男さんを偲んで」
【日 時】 5月7日(土)、8日(日)、10日(火)
【会 場】
川崎市アートセンター アルテリオ映像館
住所:川崎市麻生区万福寺6-7-1
TEL:044-955-0107
アクセス:小田急線「新百合ヶ丘駅」北口より徒歩3分 ※駐車場はございません
【入場料金】 1,000円/学生500円(各種値引き・ポイント制なし・入れ替えなし)
【主 催】 日本映画大学
【共 催】 川崎市アートセンター/川崎・しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)2022実行委員会/川崎市/川崎市教育委員会
【後 援】 「音楽のまち・かわさき」推進協議会/NPO法人しんゆり・芸術のまちづくり/「映像のまち・かわさき」推進フォーラム
※詳細はアルテリッカしんゆりHP( https://artericca-shinyuri.com/
)にて
<5月7日(土) 批評家佐藤忠男>
●15:00〜【上映+トーク】
『復讐するは我にあり』
監督:今村昌平
原作:佐木隆三
脚本:今村昌平・馬場当
出演:緒形拳、三國連太郎、倍賞美津子
1979年/松竹/140分/DCP/R15+
市民を次々と殺害し、詐欺を繰り返しながら逃走を続ける凶悪犯・榎津巌(えのきづ いわお)をめぐる衝撃の物語。本作の製作と並行して今村監督は横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)を1975年に設立。翌76年から佐藤忠男が日本映画史を担当することになった。
【追悼トーク(1)】
・天願大介(日本映画大学学長、映画監督・脚本家・舞台演出家)
・細野辰興(日本映画大学教授、映画監督)
横浜時代から今村=佐藤コンビを知る二人が当時から現在までを振り返る。
<5月8日(日) 教育者佐藤忠男>
●15:00〜【上映3本立て(約180分・休憩1回)+トーク】
『青〜chong〜』
脚本・監督:李相日 撮影:早坂伸 出演:眞島秀和
1999年/54min/日本映画学校11期卒業制作/BD
朝鮮高校に通う在日三世たちの青春を、野球を通して描いた李相日監督(『フラガール』『怒り』『悪人』)の原点。「この卒業制作一本で、李相日は日本映画の第一線に並んだ。」(佐藤忠男)
『ひいくんのあるく町』
監督:青柳拓
2017年/47min/日本映画大学3期卒業制作/DCP
故郷への郷愁と愛しさを奏でる''ほっこり''ドキュメンタリー。「これは滅多にない楽しいドキュメンタリーです。 ふるさとによせる讃歌です。ドキュメンタリーはこういうこともできるのです。」(佐藤)
『バンザイ人生まっ赤っ赤』
脚本・監督:中野量太
2000年/83min/日本映画学校12期卒業制作/BD
笑いと涙に包まれた中野量太ワールドが芽生えた卒業制作。TAMA NEW WAVEグランプリなど受賞。「いま評判の『湯を沸かすほどの熱い愛』の原点がここにあります。」(佐藤)
【追悼トーク(2)】
・安岡卓治(日本映画大学教授、映画プロデューサー)
・中野量太(映画監督)
多くの卒業生を輩出し、晩年まで毎年の卒業制作を熱心に観続けた佐藤学長の姿を偲ぶ。
<5月10日(火) 国際交流人佐藤忠男>
●16:00〜【上映+トーク】
『台湾新電影(ルビ:ニューシネマ)時代』
監督:シエ・チンリン(謝慶鈴)
2014年/台湾/109分/DCP/配給:オリオフィルムズ
1980年代、台湾映画界に新しい潮流をもたらし、世界の映画史にその名を刻んだ「台湾ニューシネマ」。ホウ・シャオシェン(侯孝賢)、ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)、黒沢清、是枝裕和らの証言を通してその本質を探るドキュメンタリー。佐藤忠男もインタビュー出演して台湾映画を熱く語っている。
【追悼トーク(3)】
・石坂健治(日本映画大学映画学部長/国際映画祭ディレクター)
・アン・ニ(日本映画大学特任教授/映画史研究)
・ハン・トンヒョン(日本映画大学准教授/社会学)
アジア映画交流の先駆者であり、日本映画の伝道師でもあった国際交流人佐藤忠男に焦点を当てる。
■佐藤忠男 プロフィール
1930年、新潟県生まれ。日本を代表する映画評論家であり、アジア映画研究の先駆者。文化功労者、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、勲四等旭日小綬章、韓国王冠文化勲章、フランス芸術文化勲章シュバリエ章受章、毎日出版文化賞、国際交流基金賞、神奈川文化賞、The CILECT Teaching Award 2016など多数受賞・受章。2017年、日本映画大学名誉学長就任。2022年、没。
▼本件に関する問い合わせ先
入試・広報部
TEL:044-951-2511
メール:info@eiga.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/