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シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社

シュローダー マクロ経済見通し(2022年3月)

(Digital PR Platform) 2022年03月08日(火)14時56分配信 Digital PR Platform

基本シナリオ

【米国】
2021年の米国経済成長率は5.7%と堅調となりましたが、2022年については減速が不可避と考えられます。ただし、堅調な労働市場と、過度に拡大した貯蓄の消費は、経済成長の支援材料となり、2022年の米国経済成長率は3.5%、2023年は2.3%を見込んでいます。
インフレ率については、引き続きインフレターゲットを上回る水準で推移しており、「セカンド・ラウンド・エフェクト(二次的効果)」(インフレが波及して賃金上昇や価格の引き上げなどをもたらし、財・サービスの価格が上昇すること)のリスクが残っていることから、米連邦準備制度理事会(FRB)は、3月に利上げを行うことが予想されます。
2022年は4回の利上げを実施し1.25%まで、2023年には2%まで政策金利を引き上げると見込んでいます。

【ユーロ圏】
ユーロ圏の経済成長率見通しは、2022年が3.3%、2023年は2.6%としています。家計の貯蓄率は、正常な水準まで低下することが期待され、欧州復興基金の効果が表面化し始めることにより経済活動が下支えられると考えます。インフレ率については、2022年は4.2%に上昇し(2021年のインフレ率は2.6%)、2023年には2.1%に低下すると見込んでいます。
ただし、欧州中央銀行(ECB)は、ハト派姿勢を維持することが見込まれ、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)は2022年1-3月期に終了も、新型コロナウイルス感染拡大以前から実施されていた量的金融緩和については2023年1-3月期まで維持すると考えています。また、利上げは2023年後半に開始すると見込んでいます。

【英国】
英国の経済成長率見通しは、経済再開による下支え効果が薄れることから、2022年は4.3 %に減速すると考えます(2021年の英国経済成長率は7.5%)。過度な水準にあった貯蓄率は低下していることから、家計支出は引き続き高水準での推移が見込まれますが、インフレ率の上昇は、購買力を低下させます。インフレ率については、主にエネルギー価格の上昇から、2022年は5.6%に上昇(2021年のインフレ率は2.6%)すると見込んでいます。
一方で、堅調な労働市場を背景に、イングランド銀行(BOE)は、利上げを継続することが見込まれ、2023年1-3月期までに1.25%まで引き上げると考えています。それ以降、2023年については、より低いインフレ率や財政縮小を背景に、利上げは休止されると見込んでいます。

【エマージング諸国】
FRBを中心にグローバルでタカ派な金融政策が示されるなか、これまでのところ、エマージング諸国への影響は限定的なものにとどまっています。ファンダメンタルズは底堅いことから、エマージング諸国は経済危機には至らないとしても、先進国への輸出の減少や国内の金利上昇を背景に、経済成長は減速することが見込まれます。


今後想定される他のシナリオ
基本シナリオ以外で今後想定される景気シナリオについて、最も可能性の高いリスクシナリオとしては、スタグフレーションシナリオの「供給サイドによるインフレ」、次いでスタグフレーションシナリオの「ロシアによる侵略の継続」とデフレーションシナリオの「消費者サイドのリセッション」を想定しており、総括してスタグフレーションのリスクに傾斜しています。


世界の実質GDP成長率見通し

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シュローダー・エコノミクス・チームによる見通し(基本シナリオ)


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