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住友林業株式会社

建物のCO2排出量を見える化し、建設業界の脱炭素を目指す ~ソフトウェア「One Click LCA」 日本単独代理店契約を締結~

(Digital PR Platform) 2022年01月27日(木)11時05分配信 Digital PR Platform

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)はフィンランドのOne Click LCA社と、建物のCO2排出量等を見える化するソフトウェア「One Click LCA」の日本単独代理店契約を締結しました。
 ソフトウェア「One Click LCA」は欧州を中心に130カ国で利用され、ISOや欧州規格を含めた世界の50種類以上の環境認証に対応したソフトウェアです。ライフサイクル全体での環境負荷を評価するLCA(ライフサイクルアセスメント、以下LCA)を通じて、実際に建築現場で使用する個々の資材データをもとに建設にかかる原材料調達から加工、輸送、改修、建設、廃棄時のCO2排出量(エンボディード・カーボン)等を算定できます。全世界のCO2排出量に占める建設部門の割合は約37%※と言われている中、当社はOne Click LCA社と連携して、日本の建設業界でのCO2排出量の見える化や削減に取り組みます。

 欧州各国ではエンボディード・カーボンの見える化が進んでおり、環境意識の高いディベロッパー、オーナー、金融機関、投資家、テナント等が環境負荷の少ない建物を積極的に選択する事例が増えています。一方、日本では居住時のエネルギー使用によるCO2排出量(オペレーショナル・カーボン)に比べて、エンボディード・カーボンの見える化や削減の取組みは十分に普及していません。国内外の企業・投資家が建物を選択する際の一つの指標となる、建物のエンボディード・カーボンの見える化が建設業界のカーボンニュートラル実現に向け非常に重要です。

 当社は住宅・不動産業界団体等に働きかけ、「One Click LCA」を通じたエンボディード・カーボン算定の基盤構築を目指していきます。より正確にLCAを行うために、資材の環境認証ラベルであるEPD(Environmental Product Declaration)取得に向けた木材・建材メーカーへの支援体制を構築していきます。CO2排出量を削減するためのコンサルティング事業を通じて、建物のCO2排出量の実質ゼロを目指す「環境配慮型建物」の普及を促進していきます。

出典:Global Alliance for Buildings and Construction, “2021 GLOBAL STATUS REPORT FOR BUILDINGS AND CONSTRUCTION”


<「One Click LCA」のソフトウェアイメージ>
■資材と建物のCO2排出量の関係

[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/1897/55233/600_344_2022012616443761f0fbe5d12a7.png


■建物のCO2排出量(エンボディード・カーボン)見える化イメージ
*建物別のCO2排出量の算定結果(数値例)      *建物のライフサイクルステージごとのCO2
                          排出量(エンボディード・カーボン)の比率

[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/1897/55233/300_321_2022012616443761f0fbe5aa94b.png




[画像3]https://user.pr-automation.jp/simg/1897/55233/330_325_2022012711014261f1fd0679142.png

















<住友林業が推進する事業>
@日本語版ソフトウェア販売 及び EPD取得支援
 One Click LCA社と共同でソフトウェア「One Click LCA」を日本市場に適合するようにカスタマイズし、日本語でのカスタマーサポートをします。日本市場での本格普及に必要不可欠となるEPDデータの蓄積に向け、木材・建材メーカー等のEPD取得をサポートします。

ALCA普及活動 
 建設業界のLCAや「環境配慮型建物」の重要性をディベロッパー、金融機関に働きかける他、環境認証団体、官公庁との連携も進めます。木造建築に限らずRC造や鉄骨造など、主要な工法の建物のアセット価値向上に繋がる、CO2排出量の見える化、削減を推進します。当社も同ソフトウェアを利用し、国内外で環境配慮型建築、開発事業の創出に取り組みます。

BLCAコンサルティング事業への進出
 LCA報告書作成業務の代行やカーボンオフセットにつながる様々な提案をします。

 当社は社内にLCA専門チームを立ち上げて事業に当たり、日本のLCAの取組を国際水準まで向上させていきます。

<契約締結の背景>
 2050年のカーボンニュートラル実現を日本政府が宣言し、2021年4月の気候変動サミットでは参加各国が2030年までの温室効果ガスの意欲的な削減目標を掲げる中、日本も2013年度比26%削減から46%削減へと目標値の大幅な引き上げを表明するなど、国内外で気候変動対策に向けた取り組みが加速しています。
 世界の建設部門でのCO2排出量の約70%が居住時のエネルギー使用によるCO2排出量(オペレーショナル・カーボン)で、残り30%が原材料の調達から加工、輸送、建設、改修、解体に至るまでのCO2排出量(エンボディード・カーボン)です。今後ゼロエネルギーハウス・ビルディングの推進によりオペレーショナルカーボンの削減が進むと、エンボディード・カーボンの割合の増加が予想されています。
 エンボディード・カーボンの削減には工程別(新築時、改修時、解体時)や部位別(屋根・床・壁・開口部等)、構造別(木造、鉄骨造、RC造)でのCO2排出量を見える化し、CO2排出量を建物の設計や構造・部材選択の指標の一つにすることが重要です。
 ソフトウェア「One Click LCA」は簡単且つ短時間で正確にCO2排出量、建物の炭素固定量を計算でき、木材の利活用の推進、さらに建設業界全体でカーボンニュートラルを目指す上では最適なソフトウェアです。

<「One Click LCA」社の概要>


[画像4]https://user.pr-automation.jp/simg/1897/55233/150_75_2022012616443761f0fbe5aa28d.png

企業名  : One Click LCA Ltd.
設立日  : 2001年
事業内容 : 建築/製造LCAソフト、プラットフォームビジネスの展開
代表者  : Panu Pasanen (Chief Executive Officer)
所在地  : Helsinki, Finland

<「One Click LCA」が対応している世界の環境認証>


[画像5]https://user.pr-automation.jp/simg/1897/55233/600_260_2022012616443761f0fbe5cc00c.png


 住友林業は国内外で森林経営から木材の調達、加工、流通、建築、林地未利用木材や建築廃材などを燃料とするバイオマス発電まで幅広く事業を展開しています。
 今後も事業活動で生み出す「経済的価値」と、温室効果ガス排出の抑制、生物多様性の保全、労働安全や雇用確保などの「環境的価値」と「社会的価値」からなる「公益的価値」を高める経営に取り組み、SDGsの達成、カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。



本件に関するお問合わせ先
≪リリースに関するお問い合わせ≫
住友林業株式会社 コーポレート・コミュニケーション部 河村
TEL:03-3214-2270
≪「One Click LCA」に関するお問い合わせ≫
木材建材事業本部 国内営業部 
TEL:03-3214-3400

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