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日本製鉄株式会社

日本製鉄 自動車向けソリューション提案によるライフサイクルでの温室効果ガス排出量削減効果の定量化について

(Digital PR Platform) 2022年01月24日(月)11時52分配信 Digital PR Platform

気候変動対策が急がれる現在、日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)は、大型電炉での高級鋼の量産製造技術の確立、水素還元製鉄へのチャレンジに加え、CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)等によるカーボンオフセット対策なども含めた複線的なゼロカーボン・スチールへのアプローチを実施するなど、2050年でのカーボンニュートラルを目指す当社独自の新たな取り組み「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050〜ゼロカーボン・スチールへの挑戦」に取り組んでいます。
カーボンニュートラルの推進にあたっては、温室効果ガス排出削減のための開発や施策の優先順位を、ライフサイクルアセスメント(以下、LCA)により、合理的に判断することが求められてきています。これは自動車分野においても例外ではなく、世界各国で、自動車の走行時の温室効果ガス排出の削減のみならず、製造時、廃棄・リサイクル時を含むライフサイクル全体で、温室効果ガス排出を削減することが重視され始めています。

これらの状況を踏まえ、日本製鉄は、鉄鋼製造プロセスでのカーボンニュートラルの実現に取り組むとともに、次世代鋼製軽量自動車コンセプト“NSafe-AutoConcept(以下、NSAC)”の提案により、自動車のライフサイクル全体での温室効果ガス排出量削減に取り組んでいます。



[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/84/55141/600_72_2022012410171961edfe1f1da5c.JPG


日本製鉄は、自動車車体および車体を構成する各部材の軽量化を中心とするソリューション提案時に、当該提案が温室効果ガス排出量削減にどの程度効果がある取り組みかを明確にするため、部材設計段階でのLCAによる温室効果ガス排出量削減効果の定量評価を開始しました。
具体的には、自動車一台のライフサイクルでの温室効果ガス排出量を、WorldAutoSteelが公開しているUCSBモデル5(※1)を用い、その算出結果から対象となる自動車部材の寄与分だけを抽出して評価を行います。
(※1)WorldAutoSteel:UCSB Energy & GHG Model
 https://www.worldautosteel.org/life-cycle-thinking/ucsb-energy-ghg-model/
 カリフォルニア大学サンタバーバラ校が開発した自動車LCA計算モデル。本モデルでは、鉄鋼、
 アルミ合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)など、車体を構成する素材毎に大きく異なる
 温室効果ガス排出原単位の影響を加味した評価、および素材構成比が温室効果ガス排出量に与
 える影響の検討が可能です。

鉄鋼は、製造時に排出する温室効果ガス排出原単位が低く、また、実質的に全量がリサイクルされ新たな温室効果ガス排出を低減しているサステナブルな素材です。日本製鉄は、鉄鋼製品の最大活用が、自動車におけるライフサイクルでみた温室効果ガス排出量削減に大きく寄与できるポテンシャルを持つと考えています。

具体的な評価例として、日本製鉄が提案するNSACに基づいた2.0GPa級ホットスタンプ材を用いた鋼製軽量バンパービーム(以下、NSAC鋼製バンパービーム)と、従来型の鋼製バンパービームについて、温室効果ガスの排出量をLCAにより評価した結果を下図に示します。なお、参考として、NSAC鋼製バンパービームと同等性能のアルミ押出し材を想定したバンパービームの試算結果も示します。



[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/84/55141/600_305_2022012410172461edfe2473e45.JPG


図.各種バンパービームのLCA による温室効果ガスの排出量評価

この図の通り、NSAC鋼製バンパービームは、製造時と走行時の温室効果ガスの排出量が少なく、ライフサイクル全体での排出量が少ないという結果が得られました。これは、NSAC鋼製バンパービームによる軽量化で素材使用量が減少したことにより、製造時、および走行時の温室効果ガスの排出量が削減されたことの効果によるものです。
なお、リサイクル効果については、素材によりリサイクルの考え方が異なるため、ここでは示しておりませんが、その効果を考慮した定量評価も可能です。

現在、日本製鉄は、お客様に提案する車体軽量化、衝突安全性の向上、およびコスト低減に向けた各種ソリューション技術の開発に取り組んでいます。今後は、これらのソリューション提案に加えて、ライフサイクルでの温室効果ガス排出量の削減に向けた提案も行い、お客様と共に、ゼロカーボン社会の実現に向けた開発をより一層進めます。

日本製鉄は、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致した活動(「気候変動に具体的な対策を」)を通じて、これからも社会の発展に貢献していきます。

(参考情報)次世代鋼製自動車コンセプト“NSafe-AutoConcept”



[画像3]https://user.pr-automation.jp/simg/84/55141/600_240_2022012410173161edfe2b18892.JPG


関連情報につきましては以下のURLをご参照下さい。


 https://www.nipponsteel.com/news/20190109_200.html
 https://www.nipponsteel.com/news/20210513_100.html
以 上

(お問い合わせ先)総務部広報センター 03-6867-2146、2135、2977、3419



[画像4]https://user.pr-automation.jp/simg/84/55141/400_74_2022012410164761edfdff7f45b.jpg

[画像5]https://user.pr-automation.jp/simg/84/55141/250_31_2022012410165261edfe0413749.jpg





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