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【東芝】リチウムイオン二次電池「SCiB」に、高入出力性能と高エネルギー密度を両立したセル「20Ah-HPセル」を新たにラインアップ

(Digital PR Platform) 2022年01月12日(水)11時33分配信 Digital PR Platform

2022−1−12

株式会社 東芝

                                       


リチウムイオン二次電池「SCiB™」に、高入出力性能と高エネルギー密度を
両立したセル「20Ah-HPセル」を新たにラインアップ
〜「SCiB™」の適用範囲を拡大し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献〜





 当社は、「高入出力タイプ」と「大容量タイプ」の2種類のラインアップで展開している、リチウムイオン二次電池「SCiB™」の新製品として、両タイプの「いいとこ取り」を実現した「20Ah-HPセル」の受注受付を、本日、開始しました。
 新製品は、従来の大容量タイプのセルサイズを変えずに入出力性能を高めており、既に大容量タイプの「SCiB™」を利用されているお客様は、現行のモジュール・パックの設計を流用したアップグレードが可能となります。
 新製品は、グローバルでカーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが加速する中、「SCiB™」の適用範囲を拡大し、車載用途での拡大にとどまらず、製造・物流システム、港湾・建築、船舶、都市交通、定置用など、幅広い分野での活用が期待されます。

 リチウムイオン二次電池において、エネルギー密度と入出力性能は、一般的にトレードオフの関係にあります。持久力を示すエネルギー密度が高まれば、例えばEVであれば航続距離が伸びますが、一方で、瞬発力を示す入出力性能が下がり、急速充電などの急峻なエネルギーの出し入れが必要な場面での使用が難しくなります。
 新製品は、現行の大容量タイプセルの内部抵抗を40%低減することに成功し、従来の20Ahセルと比較し、約1.7倍の入力性能と約1.6倍の出力性能を実現しました。また、内部抵抗の低減により、大電流を通電した際の発熱が抑制され、冷却システムの簡素化・低コスト化が実現できます。これに加え、過電圧が小さくなり、より幅広いSOCレンジ(*1)での使用が可能となります。さらに、従来の大容量タイプのセルと同サイズのまま入出力性能を向上させているため、現行のモジュール・パックの設計を流用したアップグレードが可能となります。

 新製品は、高入出力性能と高エネルギー密度を両立し、急峻なエネルギーの出し入れが必要な乗用車やバス・トラックなどのハイブリッドシステムやプラグインハイブリッドシステムへの適用が可能です。また、発熱抑制やより高い回生性能が求められる鉄道・産業機器にも適しています。

 当社は、今後も自動車をはじめ、産業機器、蓄電池システムなど様々な用途向けにリチウムイオン二次電池「SCiBTM」事業を積極的に展開し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

1.新製品の主な特長

(1)発熱抑制
 従来の20Ahセルと比較し内部抵抗を約40%低減したことにより、大電流を通電した際の発熱が抑制され、冷却システムの簡素化が図れます。お客様のシステムによりますが、例えば水冷を強制空冷に、強制空冷を自然放冷に簡素化することができます。

(2)長寿命
 内部抵抗の低減により、連続して充放電した際の発熱も抑制され、従来の20Ahセルを上回る長寿命を実現しました。例えば、8000サイクル時点で、従来の20Ahセルは約10%容量が劣化するのに対して、「20Ah-HPセル」ではわずかな容量劣化に抑えられます。(*2)


 




[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/1398/54625/500_330_2021122415125261c564e4a1812.jpg


(3)互換性
 従来の20Ahセルと同サイズのまま入出力性能を向上させているため、お客様がシステムインテグレーションを行う際には、現行の20Ahセルのモジュール・パックの設計を流用したアップグレードが可能となります。

2.想定アプリケーション

 鉄道向け駆動用電源および非常走行用電源、港湾クレーン向け回生電源、電動船、ハイブリッドバス、ハイブリッドトラック、HEV/PHEVシステム、鉛代替電池、蓄電池システム


3.新製品の主な仕様






[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/1398/54625/500_347_2021122415130061c564ec51051.jpg







(*1) SOC(State of Charge)レンジは、完全充電状態をSOC100%、完全放電状態をSOC0% 
とした際に、実際に電池を使うことのできる充電状態の幅の広さを指します。

(*2)  当社調べ。













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