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日本イーライリリー株式会社

『ヘンズツウかるた』 本日11月25日 公開 〜日本人の約10人に1人が抱える『片頭痛』の社会での正しい理解促進を目指した啓発WEBコンテンツ〜

(Digital PR Platform) 2021年11月25日(木)10時30分配信 Digital PR Platform

― 「頭が痛い、だけが片頭痛じゃない。」をコンセプトに、当事者と周囲の声を ”見える化” ―

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:シモーネ・トムセン、以下「日本イーライリリー」)は、日常生活に重大な影響を及ぼす疾患にも関わらず、「たかが頭痛」と軽視されがちな片頭痛の正しい理解促進に向け、片頭痛当事者、頭痛専門医と共同で患者さんの声を活かした啓発プロジェクトとしてWebコンテンツ 『ヘンズツウかるた』を制作し、本日11月25日、特設ウェブサイト上に公開しました。 (URL:https://www.henzutsu-karuta.jp



[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/806/53550/700_321_20211125152931619f2d4b6a5d9.png


さまざまな病気のなかで2番目に日常生活における支障が大きいとされる片頭痛*1。しかしその症状や辛さは数値化することも困難で、周囲からは軽視されがちな疾患です。
その支障が一人でも多くの人に理解されるように、片頭痛当事者の症状や心情、周囲の人の声・想いを集め、「かるた」で表現しました。
見た目にはわかりづらい症状。本音を言えず我慢しがちな当事者のつらさ。それをすぐそばで見守る人たちのもどかしさ。

「頭が痛い、だけが片頭痛じゃない。」をコンセプトに、片頭痛の多様なつらさや支障を「見える化」し、社会全体が片頭痛を正しく理解することで、「一人で抱え込まなくてもいいんだ」という当事者の安心感となり、一人でも多くの当事者が、より自分らしく、より豊かな人生を送れるようになることを目指し、『ヘンズツウかるた』を制作しました。
『ヘンズツウかるた』は、片頭痛当事者とその周囲にいる人に向けた啓発コンテンツであると同時に、コロナ禍でさらに重要性が増す企業の「健康経営®」に向けた教育ツールとしても広く活用してもらい、職場や社会全体に片頭痛の正しい理解を促進することを目的としています。

■ 『ヘンズツウかるた』 概要


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公開日 : 2021年11月25日(木)
公開URL : https://www.henzutsu-karuta.jp
イラスト制作 : フジワラアイ (イラストレーター)
デザイン : 千原徹也 (アートディレクター)
医学監修 : 五十嵐久佳 先生 (富士通クリニック 頭痛外来担当/ 富士通株式会社 本社産業医)
制作協力 : 頭痛医療を促進する患者と医療従事者の会(JPAC)/日本イーライリリー株式会社 「ヘンズツウ部」
制作 : 日本イーライリリー株式会社


■ 片頭痛を取り巻く社会課題


片頭痛は、ある時突然に頭痛の発作が出たり、発作を繰り返したりすることを特徴とする神経学的な疾患のひとつです。有病者数は日本では約840万人とされており*2、男性3.6%、女性12.9%*3と高い有病率であり、日常生活に支障をきたす疾患の第2位でもありますが、痛みや支障が見えづらいことで周囲から理解が得にくく、患者さんは疾患のつらさに加え、周囲から理解を得られづらいという社会的なつらさも抱えています。
仕事に支障をきたすほどの症状があっても、それを職場で周囲に伝えることなく、我慢して勤務を継続する傾向があり*4、プレゼンティーイズム(出勤しているが、心身の健康上の問題で生産性が落ちている状態)と言われるこの状態は、個人のウェルビーイング低下だけでなく、組織の見えない労働損失でもあります。「片頭痛」による労働障害などを原因とした経済的損失は日本で年間約3,000億円*5とも言われています。
日本イーライリリーが約17,000人の片頭痛当事者を対象に行った国内初の大規模横断的疫学調査と、第20回国際頭痛学会(2021年9月)にて発表した国際調査との比較では、日本の片頭痛当事者の「1人で抱え込み我慢する“ワンオペ頭痛”」の実態が明らかになるなど、日本における片頭痛医療の満たされていない患者ニーズも明らかになりました。

  (日本イーライリリー 2021年11月25日発表リリース:
   https://news.lilly.co.jp/PDFFiles/2021/21-70_co.jp_.pdf



最近では経済産業省が推進する「令和3年度 健康経営度調査」*6のヘルスリテラシー向上のための教育の対象項目に「片頭痛・頭痛」が追加されるなど、「ただの頭痛」と軽視されていた片頭痛に対する認識が少しずつ変化してきています。


◆ イラスト制作/フジワラアイ (イラストレーター) コメント


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私自身も幼少期から30年以上もの長い間、片頭痛に苦しんできました。
「周りにはどうせ分かってもらえない」「私の片頭痛なんかで人の手を煩わせられない」と自分の中で勝手に想像して諦めていました。

かるたのイラストを担当させて頂くことになり、読み札を最初に見た時には、どれもすぐに共感できて、絵にするときの表情や苦しみ方をすぐに想像することができました。一番こだわったのが目の描写です。どうにか目を開けようとするけど開けられないという状況を「片方がZの形・もう片方は三角形を2つ重ねた形」で、左右で形を変えることで表現しました。
自分の痛さやつらさを「言ってもいいんだ」と捉えて、自分の痛みに向き合えるようになったらもっと楽になれるのではないかと思います。自分1人だと、「片頭痛がつらい」ということを人に伝えにくいかもしれませんが、『ヘンズツウかるた』を通して、一歩を踏み出せる方が一人でも増えることを願っています。

◆ デザイン/千原徹也 (アートディレクター) コメント


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今回のプロジェクトに参加させていただくまで、片頭痛に対して知識がなく、当事者の方の声を聴までは痛みやつらさを想像することができませんでした。
瞬間的に目に留まり、片頭痛ならではの表現できない・伝わらない痛みやつらさの存在を伝えるかるたのロゴや札のデザインは何か。「$☆%」など、テレビや雑誌、ネットなどでもよく見るセリフを噛んだときや何を言っているかわからない時の記号文字がぴったりなのではと考えました。
記号文字の中には「片頭痛」と「HENZUTSU」の文字が隠れています。さらに「ヘンズツウ」の「ズ」と、「かるた」の「る」の部分に特殊な書体を使用し、片頭痛のズキズキ感や頭が痛いだけではないつらさや不安を表現しました。当事者の方と周囲の方が片頭痛について一緒に考える、そうした輪が社会全体に広まるきっかけになればと思います。

◆ 医学監修/五十嵐久佳 先生 (富士通クリニック 頭痛外来担当 / 富士通株式会社 本社産業医) コメント


[画像5]https://user.pr-automation.jp/simg/806/53550/150_150_20211125153529619f2eb13be8d.jpg

片頭痛をもつ当事者は、痛みがあってもとつらいと言えず、仕事や家庭生活で無理をしたり、できないことや諦めたりすることも多いのが現実です。一方で、当事者が「痛み」などの体調に合わせて仕事を休むことへの許容度は高いという調査結果もあり、当事者と周囲の人の間の認識に見えない壁があるようにも思います。
片頭痛におけるプレゼンティーズムによる労働生産性の損失は非常に大きいと言われており、職場にとっても非常に重要な課題です。職場全体で片頭痛を理解し、柔軟に働き方を調整できれば、結果的に当事者のQOL向上のみならず、職場の労働生産性も上がると考えます。これはひいて言えば、社会に貢献することにも繋がります。
『ヘンズツウかるた』を通して、当事者と周囲の人が一緒に片頭痛について話し、理解を深めるきっかけとなれば嬉しく思います。

■ 「ヘンズツウかるた」制作のきっかけ


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日本イーライリリーでは、仕事や生活にも大きな影響がある一方、重い痛みが周囲に理解されず「たかが頭痛でサボっている」と誤解されがちな片頭痛の社内理解を促進するために、2019年に「ヘンズツウ部」を発足。様々な部署の社員が有志で集まり、疾患への理解を深め、片頭痛を抱える社員も周囲の社員もそれぞれが能力を発揮し働きやすい職場をつくることを目指し、社内で様々な取り組みを実践してきました。
ヘンズツウ部 WEBサイト:https://www.lilly.co.jp/news/stories/henzutoo

この活動を通じて、片頭痛当事者は疾患による痛みに加え、その痛みや支障が見えにくいため周囲から理解を得にくいというつらさも抱えていることが分かりました。そこで、「痛みや支障が見えにくいのであれば、見えるようにしよう」という声が上がり、『ヘンズツウかるた』の制作がスタートしました。制作はヘンズツウ部のみならず、患者団体などからも片頭痛当事者の症状や苦悩など生の声を集めることから始めました。痛みやつらさを抱えていること、周囲から理解されにくい経験がある一方で、周囲から声をかけてもらい救われたことや、片頭痛を持つ人の周囲の人からは、「片頭痛ってこういうことなんだ」という反応や、当事者の力になれないもどかしさなど、様々な声が集まりました。

■ 疾患啓発に「かるた」を選択した背景
見えづらい・表現しづらいがゆえに周囲の人から理解されにくい当事者の多様なつらさを46種類の絵札・読み札で「見える化」できる点と、広く一般の方に疾患啓発をする上で、かるたは日本人が慣れ親しんだものであり、気軽に見てもらえるのではないかと考え、「かるた」というフォーマットを選択しました。また、実際に本物の「かるた」としても使ってもらうことで、当事者と周囲の人が自然と理解を深められるような、そんなきっかけを提供できればと考えました。

■ 制作のポイント
1. 片頭痛の当事者であるイラストレーターを起用
当事者だからこそ表現できる症状や苦悩、共感できる周囲の人からの想いをイラストで表現したほか、かるたのロゴも片頭痛ならではの「表現できない・伝わらない痛み」の存在を伝えるために、記号文字や敢えて特殊な書体を使用するなど、伝えたいメッセージを細部にわたって表現しました。

2. 「片頭痛のつらさ」を押し付けすぎないバランス
当事者は、過剰に片頭痛を配慮されることを望んでいるのではない、という点が事前の当事者へのヒアリングから明らかになりました。それはイラストレーターのフジワラ氏も同じ思いであり、重く受け取られすぎず、でも正しくその辛さが想像できるクリエイティブを追求しました。

3. 当事者と周囲の人、両方の視点を可視化
『ヘンズツウかるた』の目的は、当事者や当事者を取り巻く周囲の人たちへ向けて、片頭痛という病気をより深く理解してもらうことです。そのため、当事者の思いだけではなく、周囲にいる人たちから当事者の方への思いも「見える化」しました。

日本イーライリリーは、今後様々な企業と一緒に、『ヘンズツウかるた』を使って従業員の健康について考えるワークショップなども企画していく予定です。そして、『ヘンズツウかるた』を職場・地域・社会に広く提供することで、社会全体が片頭痛を正しく理解し、その結果、「周りに迷惑をかけたくない」という思いから、周囲に片頭痛による辛さを伝えることができない当事者の方々が「一人で抱え込まなくてもいいんだ」と安心し、より自分らしい、より豊かな人生を送れるようになることを願っています。

*1:GBD 2017 Non-Typhoidal Salmonella I nvasive Disease Collaborators. La ncet I nfect Dis. 2019;
*2:日本神経学会・日本頭痛学会監修:慢性頭痛の診療ガイドライン作成委員会編集. 慢性頭痛の診療ガイドライン 2013, 医学書院, 2013, p.35-36
*3:Sakai F. et al, Cephalalgia. 1997;17:15-22
*4:日本イーライリリー 2020年1月29日発表リリース
https://news.lilly.co.jp/PDFFiles/2020/20-03_co.jp.pdf
*5:第12回国際頭痛学会「京都頭痛宣言」(2005年10月)
*6:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeieido-chousa.html
※「健康経営®」は特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。

片頭痛についての疾患啓発サイトを公開中
片頭痛.info (https://www.henzutsu.info
) 監修:獨協医科大学 副学長 平田幸一先生




[画像7]https://user.pr-automation.jp/simg/806/53550/700_335_20211125153807619f2f4f7e816.png



<片頭痛に関連する弊社プレスリリース>
※製品に関するプレスリリースはこのリストには含まれておりません

・有志企業・団体、自治体、医療従事者、健康経営専門家が共同で取り組む「“みえない多様性”に優しい職場づくりプロジェクト」“みえない多様性”とニューノーマルの職場環境を考える啓発ツールを開発― 健康経営の新たな視座:片頭痛事例から紐解く ―
https://news.lilly.co.jp/PDFFiles/2020/20-50_co.jp.pdf
2020年11月18日配信

・2月22日は「頭痛の日」片頭痛に関する職場での患者さんと周囲の意識調査結果を発表 仕事に支障が出る痛みを我慢して勤務を継続している人は9割 体調に合わせた働き方の支持も高く、片頭痛へのさらなる理解が必要
https://news.lilly.co.jp/PDFFiles/2020/20-03_co.jp.pdf
2020年1月29日配信

・日本イーライリリー、「ヘンズツウ部」を発足 片頭痛の理解を促進し、働きやすい環境を整備〜見えない痛みにやさしい職場づくりを目指し、他の企業にも知見を提供〜https://news.lilly.co.jp/PDFFiles/2020/20-02_co.jp.pdf
2020年1月29日配信

・片頭痛に関する本邦での大規模横断的疫学調査結果発表 17,071例の調査結果から、片頭痛症状をもつ人の42.6%は医療機関を一度も受診していないことが明らかに
https://news.lilly.co.jp/PDFFiles/2021/21-24_co.jp_.pdf
2021年5月24日配信


・日本人の約10人に1人が抱える ”片頭痛” に関する「大規模横断的疫学調査」 結果発表
17,071例の調査結果から、頭痛に耐える・我慢する日本人の実態が明らかに
https://news.lilly.co.jp/PDFFiles/2021/21-70_co.jp_.pdf
2021年11月25日配信

片頭痛とは
片頭痛は、男性の3.6%、女性の12.9%が抱える神経性の疾患*1で、頭の片側もしくは両側に中等度から重度の強さの痛みが4〜72時間持続すると共に、随伴症状として、悪心や嘔吐、光過敏、音過敏を伴うことが典型的とされます。日常生活上の支障を抱えながら過ごす負担はさまざまな病気の中で2番目に大きいといわれています*2。
*1:Sakai F. et al, Cephalalgia. 1997;17:15-22
*2:GBD 2017 Non-Typhoidal Salmonella Invasive Disease Collaborators. Lancet Infect Dis. 2019;
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28919117/

日本イーライリリーについて
日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。人々がより長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう、革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ、がん、糖尿病、筋骨格系疾患、中枢神経系疾患、自己免疫疾患、成長障害、疼痛、などの領域で日本の医療に貢献しています。詳細はウェブサイトをご覧ください。 https://www.lilly.co.jp


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