プレスリリース
TIS、君津市と協力してPHR※1の普及を促進 〜スマホで自身の健康・医療情報を管理する「ヘルスケアパスポート」で健康都市づくりを目指す〜
TISインテックグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 安史、以下:TIS)は、千葉県君津市(市長:石井 宏子)と協力してTISの提供する「ヘルスケアパスポート」*を使用し、PHRの普及促進に関する取り組みを実施したことを2024年7月26日に発表しました。
※1個人が、自分自身の医療情報や健康情報(バイタルデータ)を一元管理する仕組み。パーソナルヘルスレコードの略。
*「ヘルスケアパスポート」:https://www.tis.jp/service_solution/healthcare-passport/?_ga=2.130285007.1113458098.1721959829-1983667361.1681978056
TISの「ヘルスケアパスポート」は、生活者の健康・医療情報を医療従事者や家族と共有できる PHR基盤サービスです。生活者による情報共有の意思表示(オプトイン)に従って、健康・医療情報を安全かつ双方向に共有できる仕組みをサービス利用型で提供しています。
背景
千葉県君津市は、2011年に「健康都市宣言」を掲げ、誰もが健康で安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいます。病気を予防する取り組みがますます重要になっている中、PHRのコンセプトに出会い、地域医療における可能性を模索していました。そして君津市が、PHRの普及促進に向けて動き出したきっかけは、2022年にスタートした官民連携で新事業を実証する制度K-SIP※2へTISが応募したことでした。その提案内容は、TISのPHRアプリ「ヘルスケアパスポート」を軸として地域医療連携を図る事業モデルで、これは君津市の構想に合致するものだったため、2022年10月から実証プロジェクトを実施する運びとなりました。
※2君津ソーシャルイノベーションプラットフォーム。新たなビジネスモデルの実現・社会実装を目指す民間企業等と、その支援者となる君津市を結ぶ窓口。
TISと「ヘルスケアパスポート」選定理由
K-SIPへの提案が君津市の構想に合致していたことに加え、TISと「ヘルスケアパスポート」は、以下の理由から安心して医療機関と市民に推奨できると評価いただき選定されました。
・クレジットカードの決済基盤など重要なインフラを担っている会社として、個人情報を扱う際のセキュリティが担保できる点
・「ヘルスケアパスポート」が、君津市と関係が深い千葉大学医学部附属病院との協業開発である点
導入と今後の目標
君津市はまず、地元の医師会や薬剤師の部会の場で、PHRのコンセプトや導入メリットを説明していきました。その際、アプリを利用する本人の同意があれば、基幹病院で診察・検査した結果を他の医療機関が共有できるようになり、症状の申告をすることなく、速やかな処置が可能になる点をアピールしました。こうした活動の結果、市内に4つある大規模な病院のうち2施設が「ヘルスケアパスポート」を導入し、加えて、クリニックと薬局あわせて10施設への導入が実現しました。(2024年4月現在)
こうして医療施設への導入に取り組む一方、市民に向けたスマホアプリの利用勧奨もスタートしました。知っていただきたい一番のメリットとして、自身の診療・健診結果や薬の処方の履歴をいつでもどこでも確認でき、家族とも共有できる点と、提携医療機関に情報を共有すれば、より適切な医療が受けられることにつながる点をご説明しました。
実証プロジェクトから本事業化へと進んだ今、君津市は「ヘルスケアパスポート」の活用モデルとして “子どもの生涯にわたる医療情報アーカイブ”を構想しています。訴求対象は子育て世代で、ゼロ歳からの医療履歴をデジタルで残せれば成人を迎えたあとも、幼少期の予防接種記録などを把握できます。さらに、2023年11月には、「ヘルスケアパスポート」の新機能として、マイナンバーに紐づく各種情報を一元管理する「マイナポータル」との情報連携が可能になりました。
マイナポータルでは健康保険を利用した診療・健診・薬剤情報の閲覧が過去3年に限られていますが、「ヘルスケアパスポート」に取り込むことで期間制限なく閲覧可能になります。
その結果、市民が受診した施設が「ヘルスケアパスポート」を導入していない場合でも、保険医療や保険調剤の情報を取得して記録を残すことが可能になり、利便性は大きく高まっています。
千葉県君津市統括参事(地方創生担当)中村 文明氏コメント
「君津市は、近隣の袖ケ浦市・木更津市・富津市と一つの医療圏を構成しており、隣接市の基幹病院に通院している君津市民は少なくありません。そのため、4市が足並みを揃えてPHR普及促進に取り組むことが大切になると考えています。同じPHRの仕組みで統一すれば、医療圏のどの施設でも同じ情報を共有できる地域医療連携で医療サービスの向上・効率化が期待できます。
既に昨年から、4市が集まる会議の場で、君津市のPHR普及の取り組みと進捗を報告しています。君津市としては、引き続きTISとしっかり連携し、「ヘルスケアパスポート」による成功モデルを早期に確立し、近隣3市に協力を呼びかけていきたいと考えています。」
本件の詳細は以下URLもご参照ください。
https://www.tis.jp/casestudy/casestudy_161.html
「ヘルスケアパスポート」について
「ヘルスケアパスポート」とは、地域の医療従事者と生活者が健康・医療情報を双方向に共有できるPHR 基盤サービスです。生活者自身が健康・医療情報を記録・管理する PHRとしての役割と、地域の医療施設が連携して医療情報を共有する地域医療連携システムとしての役割の両者を担います。生活者の同意のもと、地域の病院、診療所、調剤薬局、福祉施設等はそれらの情報を参照することで、日々の処置・対応に役立てることができます。また、健診結果や日々の記録などの健康情報を管理・活用することで健康増進を支えます。
本サービスの詳細は、以下 URL をご参照ください。
https://www.tis.jp/service_solution/healthcare-passport/
君津市について
房総半島のほぼ中央部に位置する君津市は、千葉県内で2番目に大きな面積を有しています。東京湾に面する北西部には、日本最大手の鉄鋼メーカーが操業し、JR君津駅を中心に自然と共生した住宅街が建ち並んでいます。南東へと延びる内陸部には、房総丘陵の大自然が広がっており、四季折々の景色を楽しむことができます。高速バスやJRの在来線などの公共交通網が整っており、東京湾アクアラインを使うと都心からのアクセスが良好です。
TIS株式会社について(https://www.tis.co.jp/)
TISインテックグループのTISは、金融、産業、公共、流通サービス分野など多様な業種3,000社以上のビジネスパートナーとして、お客様のあらゆる経営課題に向き合い、「成長戦略を支えるためのIT」を提供しています。50年以上にわたり培ってきた業界知識やIT構築力で、日本・ASEAN地域の社会・お客様と共創するITサービスを提供し、豊かな社会の実現を目指しています。
TISインテックグループについて
TISインテックグループは、国内外グループ2万人を超える社員が『ITで、社会の願い叶えよう。』を合言葉に、「金融包摂」「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」「健康問題」を中心とした様々な社会課題の解決に向けてITサービスを提供しています。デジタル技術を駆使したムーバーとして新たな価値を創造し、人々の幸せと持続可能な豊かな社会の実現に貢献します。
本サービスに関するお問い合わせ先
TIS株式会社 デジタルイノベーション事業本部 ヘルスケアサービス事業部
ヘルスケアプラットフォームサービス部 ヘルスケアパスポート担当
TEL:050-1702-4053 E-mail:healthcare-passport@ml.tis.co.jp
※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。