プレスリリース
WWIPでは98製品の台湾PIF署名完了
皆様ご存知のとおり、2024年7月1日から台湾PIF制度が開始されました。まずは、2024年7月に特別用途化粧品が対象となり、その後は2025年、2026年と続きます。台湾当局である台湾衛生福利部食品薬物管理署(以下「台湾FDA」)にとっても非常に大きな変革であり、今後の市場監査の強化等が予想されます。
株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパン(以下「WWIP」)は2023年5月、7月に実施した台湾FDAとの面談やその後の頻繁な当局確認の上、実務から得た今までのノウハウを蓄積しながら98製品の作成サポートをしました。これを経て、WWIPが台湾PIF制度について、日本の企業が抑えておくべき重要な4つのポイントをお伝えいたします。https://wwip.co.jp/news20240709-2/
POINT (1) 日本の化粧品事情を理解している安全性評価者の選定が大事
WWIPにて2024年6月末までに約100製品近くのPIF作成を行いましたが、中でも苦慮した対応として、PIF規制やガイドラインに書いていない化粧品や状況に対する対応です。製品の安全性評価方法が公知にされていない場合、当局担当者からは、都度当局が状況判断や指示をするのではなく安全性評価者の判断で対応をするべきだとの見解を示しております。そのため、日本の化粧品事情を熟知し、且つ、台湾規制に対する理解、経験豊富な安全性評価者の選定が重要です。
POINT (2) 成分の物理・化学特性データおよび毒性学データは先行して準備する
台湾PIFでは、各成分の物理・化学特性データおよび毒性学データの情報を収集する必要があります。毒性学データは、基本的に成分の急性毒性、皮膚および眼刺激性、皮膚感作性試験、反復毒性試験などの毒性学研究データを集める必要があります。これがPIF作成において最も工数がかかる内容であり、成分内容や成分数により半年以上かかるケースもあります。そのため、先行して着手することを推奨いたします。
POINT (3) 各種試験結果の有無をいち早く確認する
安定性試験結果、微生物試験結果、保存効力試験結果を持っているか、それが台湾の要求を満たしているかを事前に確認する必要があります。台湾独自規制がない場合、国際規格や特定の国・地域が定めた方法に沿って試験を行う必要があります。
例えば、安定性試験を苛酷試験で実施している場合、新たに加速試験および長期保存試験を行う必要があります。加速試験でも6ヶ月かかりますので、事前に試験結果の有無や使用可否について事前に確認することが大事です。
POINT (4) 効能エビデンスの要否を認識しておく
上記試験結果の用意と同様、本項目もなるべく早い段階で確認が必要です。訴求効能によっては、製品での試験結果が必要な場合があります。エビデンス要否に関して効能リスト一覧表が発表されているため参照が可能ではあるものの、全ての効能について記載がされている訳ではありません。規制やガイドラインに詳細に記載されていないことも多く、弊社では都度安全評価者の判断を仰ぎ、必要であれば当局への確認を実施してきました。
例として、「抗菌」は効能リストに記載はありませんが、抗菌効果のある成分を含有することの証明に加え、製品の抗菌性を証明する試験が求められるとされています。台湾で指定の試験方法はありませんが、例えば「欧州標準法EN1276による殺菌・消毒薬効力試験」や、日本の「JISZ2801:2012 抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果」の他日本で認められている試験方法も認められます。こうした要求はPIF制度に移行してから求められることであり、現状規定に明文化はされておりません。
そのため、事前に皆様の製品効能に対してどのような資料が必要かを確認することが大事です。
2024年の特別用途化粧品を対象にしたPIF制度が開始されたばかりですが、今後2025年、2026年に渡りPIF対象製品の数も膨大になっていきます。
日本企業の皆様が台湾PIFを作成する際には、上記ポイントを参考にしていただけましたら光栄に思います。
また、PIF作成においてご不明点やお困りなことがあれば弊社をご活用いただけましたら幸いです。
2024年の経験をもとに円滑に進められるよう全力でご支援いたします。
WWIP 台湾PIFページ:https://wwip.asia/pif/piftw/
<本件に関するお問い合わせ>
株式会社WWIPコンサルティングジャパン
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