プレスリリース
国内企業による新たな革新的医療機器を表彰 第12回「Medtecイノベーション大賞」発表、初のW受賞に 株式会社テクノサイエンス・株式会社シマファインプレスの2社が大賞に輝く
医療機器の製造・設計に関する国内唯一の展示会・セミナー「Medtec Japan(メドテック ジャパン、主催:インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社)」は4月17日(水)に開幕し、同日会場内で行われた第12回「Medtecイノベーション大賞」表彰式にて株式会社テクノサイエンスによる電子駆血帯「月兎(げっと)」、並びに株式会社シマファインプレスによる「SYNCHAレトラクターシステム」がそれぞれ大賞を受賞。Medtecイノベーション大賞が始まって以来、初のW受賞となりました。
今回で15回目を迎えた「Medtec Japan」は、11カ国・地域からの海外企業76社を含む、454社が出展しており、医療機器業界のサプライヤー、国内外の医療機器メーカー開発・研究関係者など多くの方々にご来場いただいております。(東京ビッグサイト東2・3ホールにて、19日(金)まで開催)
■日本発の革新的な医療機器を表彰する「Medtecイノベーション大賞」
「Medtecイノベーション大賞」は、医療機器の設計・製造において、国内企業による革新的な医療機器を表彰する目的で、2012年に創設され、今年で12回目を迎えます。
各社の技術・製品をご披露いただける場となっており、受賞製品は世界に誇れる日本発の革新的な医療機器や部材・部品、加工技術・製造装置等の製品として、国内外に広く伝えていきます。
■「Medtecイノベーション大賞」受賞企業・製品
Medtecイノベーション大賞
株式会社テクノサイエンス 電子駆血帯「月兎(げっと)」
Medtecイノベーション大賞
株式会社シマファインプレス 「SYNCHAレトラクターシステム」
優秀賞
シナノケンシ株式会社 「医療機器用小型高圧ブロワ」
期待賞
株式会社カタナコーポレーション 「リアルタイム・ロスレスデータ圧縮ソフトウェア CVC series」
期待賞
日本ファインセラミックス株式会社 「OCP(リン酸八カルシウム,Octa-Calcium Phosphate)」量産化
努力賞
FCLコンポーネント株式会社 「フラッシュサーフェスタッチパネル」
■「Medtecイノベーション大賞」受賞
株式会社テクノサイエンス 電子駆血帯「月兎(げっと)」
【企業概要】
『創造と挑戦、そして共生』という経営理念の基、『至誠と実行』の行動指針に則り、長年にわたり情報機器分野の技術を習得した『エレクトロニクス・メカトロニクス・ソフトウェア』の各分野のスペシャリストを擁する技術者集団です。
従来の技術に新たに光の技術を加えたオプトエレクトロニクスを応用した産業用計測機器・分析機器を主製品とし、同時に、持てるすべての技術力を集結させて医療機器分野にも進出し、臨床現場が本当に欲する物に焦点を当てた医療機器の考案・企画・開発・製造をおこなっています。
【製品の特長】
「月兎(げっと)」は、患者・医療従事者にも優しい採血等を実現する目的で開発された電子駆血帯です。本体上部操作面にあるボタンの簡単操作によりマイクロコンピュータに書き込まれたプログラムが起動し、小型エアポンプとソレノイドバルブの制御および圧力監視がおこなわれます。腕に巻いた腕帯内部の空気袋を膨張あるいは収縮させることによって設定された圧力に加圧・減圧、もしくは保持して血管を怒張させます。誰が操作しても自動的かつ確実に設定圧力に調整・保持されるため、カンやコツ、経験に頼らない、駆血業務の均質化・標準化を実現します。
【開発の目的・背景】
採血・点滴のため腕の静脈血管に針を刺しますが、1度では成功しない場合も多く、その原因は、患者側(血管が見えない・触診できない)、術者側(技能不足)の両方に存在し、万が一失敗した場合の痛みは患者だけでなく、術者も心が痛みます。「月兎」はこれらの問題を解決するために開発しました。
「月兎」の腕帯は幅広く、血圧計の圧力の半分以下の80mmHgで駆血するため、痛みは感じにくいようです。血管の怒張効果が高いため、血管が細い・出にくいといった穿刺困難者に使用する場合も、従来に比べ血管が確認しやすくなると考えます。幅広腕帯での低圧駆血のため、皮膚の弱いご高齢者に使用した場合でも、痛みや皮膚の裂傷(スキンテア)・アザ等が起こりにくく、目視や触診で血管の怒張が容易に確認できるようになるため、血管が出にくい人への穿刺事故防止(神経損傷など)に期待できます。
■「Medtecイノベーション大賞」受賞
株式会社シマファインプレス 「SYNCHAレトラクターシステム」
【企業概要】
株式会社島精機製作所の子会社で、主にプレス抜きや樹脂成型を中心に、金型設計から部品製作までを全て一貫して自社内でおこなっています。
主な取り扱い製品・技術・サービスとして、精密プレス品、樹脂製品、金型設計製作、熱処理部品、表面コーティング処理、精密機械加工部品、精密レーザー加工部品、医療機器が挙げられます。
【製品の特長】
SYNCHA脊椎内視鏡システムは日本で開発された独自のJoy stickアクション機構とイリゲーション機能により内視鏡下操作をより簡便におこなうことが可能であり、この滑らかなJoy stickアクションを可能にするのが「SYNCHAレトラクターシステム」です。他社製品ではできないワンディング操作を可能とし、術野操作にあわせて簡便にチューブラーレトラクターを動かすことが可能です。
【開発の目的・背景】
地元和歌山の脊椎内視鏡手術分野の国内第一人者・吉田宗人医師は、新しい術式や改良を構想しても試作製作に時間がかかることに困っておられました。地元企業であり、長年培った金型技術を活かした高精度な加工を得意とする当社とのご縁から、地の利を活かしたスピード感がある対応と機械加工を活かした精密な試作を提供する中で本製品「SYNCHAレトラクターシステム」が完成しました。
■「Medtecイノベーション大賞」審査員紹介 (順不同、敬称略)
●審査委員長:
妙中 義之 / 一般社団法人 日本の技術をいのちのために委員会 理事長
伊関 洋 / 社会医療法人至仁会 介護老人保健施設 遊 施設長
●副審査委員長:
Christopher Eve / インフォーマ マーケッツ ジャパン 株式会社 代表取締役
●審査委員
久芳 明 / 一般社団法人 日本医療機器産業連合会 常任理事
俵木 登美子/ 公益財団法人 医療機器センター 医療機器産業研究所 テクニカルアドバイザー
谷下 一夫 / 一般社団法人 日本医工ものづくりコモンズ 理事長 / 学校法人北里研究所
小林 英津子 / 東京大学大学院 工学系研究科 教授
松本 麻子 / 経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課 医療・福祉機器産業室 室長補佐
沖山 翔 / アイリス株式会社 代表取締役 *前回大賞受賞企業
※詳細は下記URLよりご確認ください。
https://medtecjapan.com/medtec-innovation-award/
■ 「Medtec Japan」開催概要
・展示会名: Medtec Japan (呼称:メドテックジャパン)
・同時開催: 専門性の高い4分野の専門展を同時開催します。
・会 期: 2024年 4月17日(水)〜19日(金) 10:00-17:00
・展示会場: 東京ビッグサイト 東2・3ホール (東京都江東区有明3-11-1)
・主 催: Medtec Japan 事務局
・後 援: 経済産業省
公益財団法人 医療機器センター
一般社団法人 日本医療機器産業連合会
一般社団法人 日本の技術をいのちのために委員会
・協 賛: 公益社団法人 日本臨床工学技士会
一般社団法人 日本医工ものづくりコモンズ
・公式HP: https://medtecjapan.com/
・来場事前登録フォーム:https://www.medtecjapanreg.com/2024/form.cgi?lang=ja
■ 「Medtec Japan」主催者概要
Informa Markets(インフォーマ マーケッツ)は世界最大のB2Bイベント主催企業です。世界40カ国で5,000人を超えるスタッフが450以上の国際的なB2Bイベントを企画運営し、サプライヤーとバイヤーのマッチングや産業活性化のプラットフォームを提供しています。
Informa Markets Japan(インフォーマ マーケッツ ジャパン)は、世界にネットワークを持つInforma Marketsの日本支社です。当社はこのネットワークを通じて国内外でビジネスを行う企業を支援し、日本市場に参入する海外企業に市場へのアクセスを提供するとともに、海外市場に進出する日本企業の支援も行っています。
私たちはイベント、コンファレンス、セミナー、出版、オンラインメディアからなるポートフォリオを通じて、世界中のサプライヤーとバイヤーのマッチメイキングの場を提供しています。食品、ジュエリー、ヘルスケア&製薬・医療、ビューティー、ファッション&アパレル、海事産業などのビッグイベントを開催するとともに、自社メディアである専門紙・誌を通じてコンテンツと情報を積極的に発信しています。また、今後も新たな分野、産業へもアプローチし、新規事業を展開していきます。