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プレスリリース
【矢野経済研究所プレスリリース】中古住宅買取再販市場に関する調査を実施(2023年)〜2023年の中古住宅買取再販の成約戸数は前年比2.4%増の42,000戸と予測、市場は拡大の見通し〜
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の中古住宅買取再販市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。
1. 市場概況
不動産会社等が一旦購入し、リフォーム・リノベーションした後に販売する中古住宅買取再販は年々拡大しており、2022年の中古住宅買取再販市場規模(中古戸建及び中古マンションの買取再販戸数の合計)は成約戸数ベースで前年比5.1%増の41,000戸と推計した。
市場拡大の主な要因は、中古住宅の需要増である。特に、新築分譲マンションの価格は高騰・高止まりしており、新築と比較して相対的に割安な中古住宅の需要が増えている。なかでも、買取再販物件は、リフォーム・リノベーションが施され、新築同様に入居できるため、人気を博している。
2.注目トピック〜中古住宅買取再販事業者の業績は2022年まで堅調推移
主な中古住宅買取再販事業者の業績は、ここ数年総じて好調である。特に2022年末までの販売状況は極めて好調であった。
その理由としては、新築住宅価格の高止まりにより相対的に割安な中古住宅に対する需要増に加え、コロナ禍での在宅時間の長期化に伴う住宅取得ニーズの増加等が挙げられる。このような背景により、買取再販事業者は出し値で比較的早期に売れる状況が続いた。事業者サイドにとっては、住宅取得ニーズの増加に伴う販売件数増と出し値での販売による単価増の両方が相俟って、増収・増益を確保した事業者が多くみられた。
3.将来展望
2023年の中古住宅買取再販市場規模は前年比2.4%増の42,000戸を予測する。今後についても、市場は拡大基調で推移する見込みで、2030年の中古住宅買取再販市場は2022年比22.0%増の50,000戸になると予測する。
市場拡大の主な要因としては、住宅ローン金利については先高観があるものの、それでも低金利を前提とした緩やかな上昇が見込まれることや、住宅取得時の税制優遇措置の継続など、良好な住宅取得環境が継続する見通しであるといった外部環境が挙げられる。
需給面については、割安で新築同様の住まいが実現する買取再販物件への需要は堅調に増加する見込みであるほか、築年数の経過とともにリフォーム・リノベーションを必要とする住宅ストック数は間違いなく増加し、それに伴い、買取再販物件の供給は必然的に増加していくことも市場拡大の要因に挙げられる。
加えて、SDGsやESG経営といった観点からも、中古住宅買取再販事業者にとって、良質な住宅ストックの流通を促進し、循環型社会の実現に資する買取再販ビジネスは取り組むに足るインセンティブがある。また、消費者にとっても中古住宅を積極的に選択しようという機運の高まりにつながることが期待され、このような潮流も市場拡大の追い風となるものと考える。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3360
調査要綱
1.調査期間:2023年7月〜9月
2.調査対象:中古住宅買取再販事業者等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・電子メール等によるヒアリング、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2023年9月28日
お問い合わせ
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株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
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