プレスリリース
Microchip、エッジAI/ML推論の開発期間を短縮するアナログ コンピューティング プラットフォームの開発でIHWK社と提携した事を発表
[NASDAQ: MCHP] - ネットワークのエッジでのAI(人工知能)コンピューティングとそれに関連する推論アルゴリズムの急成長に対応するため、Intelligent Hardware Korea(以下、IHWK社)はニューロテクノロジ デバイスとフィールド プログラマブル ニューロモーフィック(脳型)デバイスのためのニューロモーフィック コンピューティング プラットフォームを開発しています。Microchip Technology Incorporated(日本法人: 東京都港区浜松町、代表: 櫟晴彦 以下Microchip社)は本日、子会社のSilicon Storage Technology(以下、SST社)(https://www.sst.com/)を通じて、同社のSuperFlash(R) memBrainTMニューロモーフィック メモリ ソリューション(https://www.sst.com/products-and-services/membraintm-products)用評価システムを提供する事で、IHWK社のプラットフォームの開発を支援している事を発表しました。このソリューションはMicrochip社の実証済みNVM(不揮発性メモリ)SuperFlashテクノロジを採用しており、アナログ インメモリ コンピューティングの手法によってニューラル ネットワークのVMM (Vector Matrix Multiplication: ベクトルと行列の乗算)の実行を最適化しています。
memBrainテクノロジ評価キットは、エッジで推論アルゴリズムを実行する際のIHWK社ニューロモーフィック コンピューティング プラットフォームの絶対的な電力効率を、同社が実証できるように設計されています。最終目標は、生成AIモデル、自律走行車、医療診断、音声処理、セキュリティ/監視、民生用ドローン等のアプリケーションのための超低消費電力APU(アナログ処理ユニット)の開発です。
最新のエッジ推論用ニューラルネット モデルでは、処理を実行するために5,000万以上のシナプス(重み)が必要となる場合があり、純粋なデジタル ソリューションに必要なオフチップDRAMに十分な帯域幅を確保する事が困難で、それがニューラルネット コンピューティングにおいて総合演算性能を高める妨げになっています。対照的に、memBrainソリューションの場合、超低消費電力サブスレッショルド モードのオンチップ フローティング ゲートにシナプス荷重を格納すると共に、同じメモリセルを使って演算を実行します。そのため、電力効率とシステム レイテンシの両方を大幅に改善できます。DSPとSRAM/DRAMに基づく従来のデジタル手法と比べて、memBrainソリューションでは推論決定あたり10〜20分の1の消費電力を実現して、部品コストを大幅に削減できます。
このAPUを開発するため、IHWK社はデバイス開発でKAIST(韓国科学技術院) (テジョン)と、さらにデバイス設計支援で延世大学校(ソウル)と協力しています。最終的なAPUは、推論用に最適化されたシステムレベル アルゴリズムにより、1ワットあたり20〜80 TeraOPSで動作する事を目指しています。これは、バッテリ駆動型デバイスでの使用を目的として設計されたインメモリ コンピューティング ソリューションとしては最高の性能です。
「Microchip社のmemBrainインメモリ コンピューティング テクノロジは、ニューラル ネットワーク演算の実行とシナプス荷重の格納に、代替オフチップメモリ ソリューションではなく、実証済みのNVMを採用する事で、ネットワーク エッジでのAI処理の実行に伴う大量データ通信のボトルネックを解消しようとしています」とSST社副社長でMicrochip社ライセンス ビジネス部門のMark Reitenは述べています。 「IHWK社、大学、新技術をいち早く導入しようとする企業による協働は、韓国の代表的なR&D機関と協力して、弊社の技術がニューラル処理に適している事をさらに実証し、弊社のAI領域での取り組みを前進させる絶好の機会です。」
「韓国はAI半導体開発の重要なホットスポットです」とIHWK社ブランチ マネージャのSanghoon Yoon氏は述べています。「当社の不揮発性および先端メモリのエキスパートは、インメモリ コンピューティング システムの開発において、実証済みのNVM技術に基づいた、Microchip社のmemBrain製品が最良の選択肢である事を検証しました。」
memBrainソリューションの処理素子内にニューラルモデルを永続的に格納する事で、リアルタイム ニューラル ネットワーク処理のための即時起動機能にも対応します。IHWK社は、先進のMLモデルを使った機械学習推論をサポートする低消費電力エッジ コンピューティング デバイスにおいて新たなベンチマークを達成するため、SuperFlashメモリのフローティング ゲートセルの不揮発性を利用しています。
詳細はinfo@sst.comまたはSST社ウェブサイト(https://www.sst.com/contact-us)に掲載されている連絡先までお問い合わせください。
参考資料
● アプリケーション画像: www.flickr.com/photos/microchiptechnology/53134651376/sizes/l/
SST社(Silicon Storage Technology)について
Microchip社の子会社であるSST社は組み込みフラッシュ技術トップクラスのプロバイダです。SST 社 は、特許技術である SuperFlash メモリテクノロジの各種ソリューションを、コンシューマ、産業、車載、IoT (Internet of Things)市場向けに開発、設計、ライセンス提供、販売しています。SST社は1989年に設立され、1995年に株式を公開し、2010年4月にMicrochip社に買収されました。SST社は現在Microchip社の完全子会社であり、カリフォルニア州サンノゼに本社があります。詳細はSST社ウェブサイト(www.sst.com)をご覧ください。
Microchip Technology社について
Microchip Technology社(以下、Microchip社)はスマート、コネクテッド、セキュアな組み込み制御ソリューションのトッププロバイダです。Microchip Technology社(以下、Microchip社)はスマート、コネクテッド、セキュアな組み込み制御ソリューションのトッププロバイダです。Microchip社は産業、車載、民生、航空宇宙と防衛、通信、コンピューティングの市場で125,000社を超えるお客様にソリューションを提供しています。Microchip社は本社をアリゾナ州チャンドラーに構え、優れた技術サポート、確かな納期、高い品質を提供しています。詳細はMicrochip社ウェブサイト(www.microchip.com)をご覧ください。
IHWK社について
韓国に本社を置くIHWK社は、ナノデバイスおよびNVM先端メモリ技術を使ったAI(人工知能)ソリューションのトッププロバイダです。詳細はIHWK社ウェブサイト(www.intelligenthw.com/)をご覧ください。
詳細については、以下にお問い合わせください。
Daphne Yuen (Microchip社): daphne.yuen@microchip.com