プレスリリース
日本・東京、2022年9月13日 - 産業用通信およびネットワーキングのリーダーであるMoxaは、台湾で開催された台北国際自動化工業大展2022(2022年8月24日〜27日)において、最新のタイムセンシティブネットワーキング(TSN)ソリューション、および統合ネットワークインフラに向けたTSNエコシステムによる技術開発動向について展示紹介しました。また同展でMoxaは、TSNエコシステムのパートナー企業とのコラボレーションで開発が進む、産業DXの加速に向けた最新技術のデモ展示を実施しました。さらに、標準イーサネットを用いて柔軟で拡張性が高く予知保全を容易にする自動化アーキテクチャの取り組みとして、高性能なアイソクロナスネットワークや、よりシンプルで信頼性の高いネットワーク構成なども紹介しました。
チップメーカー、デバイスメーカー、ソリューションプロバイダー、エンドユーザー、業界団体からなるTSNエコシステムのコラボレーションは、CC-Link協会(CLPA)によるCC-Link IE TSN、PROFINET over TSN(PROFINET CC-D)、OPC UA FXといったプロトコルおよびデバイスの両面で、成長と差別化に新たな可能性を開くTSNソリューションを進展させています。この共同作業は、あらゆる種類のトラフィックが共存可能な、真に統一された高性能ネットワークインフラの構築に重点が置かれています。このコラボレーションで実現したシンプルで柔軟かつ拡張性の高い自動化アーキテクチャは、有線/無線TSNを介したエンドツーエンドの定時性ネットワーキングによって、プラグアンドプロデュース製造とエッジインテリジェンスを促進します。
MoxaでグローバルTSNイニシアチブのプロジェクトリードを務めるJack Linは次のように話しています。「統合TSNネットワークは、適切な場所、適切な時間においてシームレスなデータ転送を実現する鍵となります。最終的な目標は、高速かつ信頼性の高い定時性ネットワーキングを実現し、中断のないオペレーションを保証することです。Moxaは業界の主要なプレーヤーとの協業を通じて、標準イーサネットと産業用アプリケーションの間のギャップを埋めるとともに、統一された産業用イーサネットインフラを通じて、工場現場における自動化コンポーネントとエンドツーエンドの定時性ネットワーキングのベンダー間相互運用性やプロセス自動化を推進しています。」
台湾のリソグラフィー分野における大手トータルソリューションプロバイダーであるELS System Technologyのプログラマブルロジックコントローラ部門でアシスタントバイスプレジデントを務めるRyan Huang氏は次のように述べています。「Moxaは、産業用イーサネットとネットワーキングに関して豊富な専門知識をもち、高帯域幅のコネクティビティを実現するTSNソリューションを市場投入しています。これは、大量のデータ伝送および統合ネットワーク上のタイムクリティカルでミッションクリティカルな産業用アプリケーションに求められる高品質サービスを可能にするものです。また、MoxaのTSNソリューションは、大きく要件の異なる多数のトラフィッククラスをサポートしています。これにより、同一のオープンかつ標準的なネットワークを使用して、ネットワークトラフィックに関する正確なモーションコントロールデータをリアルタイムで収集できるため、私たちにとっても非常に有益です。加えて、インフラの保守や拡張も容易なことから、ネットワークの経済合理性を高めるとともに、総所有コスト(TCO)の低減にも寄与します。」
Moxaは産業用コネクティビティ技術およびソリューションの構築に注力しており、IEEE 802.1CBを利用したゼロ復旧時間技術をはじめ、TSNエコシステムのパートナー企業と共同で革新的な技術の実現に向けて意欲的に開発を進めています。また、MoxaはCC-Link IE TSNと有線/無線TSNによるエンドツーエンドの定時性ネットワーキングをベースとした産業用自動化アプリケーションにも取り組んでいます。さらに、同展においてMoxaは、産業用イーサネットベースの通信におけるギガビット帯域幅、高性能、より向上した定時性、信頼性を組み合わせた一連のソリューションをデモ展示しタイムクリティカルな制御関連タスクのサポート、品質と生産活動を支える情報処理の透明性向についても紹介しました。
Keysight TechnologiesのシニアプロダクトマネージャーであるAvik Bhattacharya氏は次のように述べています。「キーサイトは、Moxaが無線TSNソリューションを用いたエンドツーエンドの定時性ネットワーキングによって実現した、タイムクリティカルトラフィックの信頼性とエンドツーエンドの遅延に関するテストと検証を支援できることを嬉しく思います。KeysightのIxNetwork TSNソリューションとNovusハードウェアは、有線と無線接続を組み合わせた産業グレードのクリティカルなネットワークインフラを想定した10ミリ秒のサイクルタイム検証に使用されました。」
三菱電機の名古屋製作所でネットワーク製品の開発取りまとめを務める大石貴裕氏は、次のように述べています。「CC-Link IE TSNオープンネットワーク技術は、エッジコンピューティング、マシンビジョン、産業用AIoTといったスマートマニュファクチャリングの実現に向けて進化する技術を支援し、企業のデジタルトランスフォーメーション推進に寄与するものです。CC-Link IE TSNデバイスとIPデバイスを統合したMoxaの先駆的なTSN統合ネットワークインフラは、ネットワークアーキテクチャの構成、マシンコンポーネントの統合、配線の簡素化に理想的なソリューションです。私たちは、Moxaがエンジニアリングの複雑さを軽減することで、世界中のエンドユーザーによる革新的なソリューションの開発が一層進展するものと考えています。」
台北国際自動化工業大展2022では最新のTSN技術が紹介されたほか、Moxaによる以下のTSNデモが実施されました。
・ 高速エッジモーション制御通信用TSN
・ IEEE 802.1CBによるゼロ復旧時間
・ 無線TSNによるE2E定時性通信
・ TSNを通じたマシンビジョンによる半導体ウェハーの位置ずれ補正
・ TSNを介した安全管理とモーションコントロール
・ 高速自動シュリンクスリーブラベリング
・ TSN/EtherCATソリューション
・ リアルタイムでのデータ収集と解析アプリケーション
◆Moxaのタイムセンシティブネットワーキング(TSN)テクノロジー開発への取り組み
Moxaは、革新的な産業用接続テクノロジーおよびソリューションの構築に注力しています。Moxaは、TSNテクノロジー開発に対する取り組みの一環として、TSNソリューションが市場に出る前に、その安定性と信頼性を保証するため、世界で最も重要な6つのTSN相互運用性テストベッドに積極的に参加しています。MoxaはTSNテクノロジーの進化に継続的に関与しており、お客様が、統一されたオープンスタンダードのイーサネットインフラストラクチャを使用してIIoTおよびIndustry 4.0へと移行できるよう支援しています。Moxaが参加している6つのテストベッドは次のとおりです。
・ Industrial Internet Consortium (IIC) TSNテストベッド
・ Labs Network Industrie (LNI) 4.0テストベッド
・ Edge Computing Consortium (ECC) OPC UA TSNテストベッド
・ Alliance of Industrial Internet (AII) TSNテストベッド
・ China Electronics Standardization Institute (CESI) TSNテストベッド
・ Taiwan Institute for Information Industry (III) TSNテストベッド
Moxaについて
Moxaは、産業用IoT(Industrial Internet of Things, IIoT)を実現可能にするエッジコネクティビティ、産業用コンピューティング、ネットワーク・インフラ・ソリューションのリーディングプロバイダです。業界における35年以上の経験から、全世界中にて8,200万以上ものデバイスを接続し、80ヶ国以上のお客様へのサービスネットワークを持ちます。産業用通信インフラに信頼性の高いネットワークと誠実なサービスを提供することで持続的なビジネス価値をお届けします。Moxa製品に関する情報は、Moxa企業サイト(https://www.moxa.com/jp/)をご参照ください。