プレスリリース
ボルカノ株式会社は、SCR(選択式還元触媒脱硝装置)用NOx還元触媒アシストシステム「MECS−CAS(メックス シーエーエス)」※1を2022年4月18日より発売開始しました。
新製品「MECS−CAS(メックス シーエーエス)」は、IMO(International Marine Organization 国際海事機関)の第3次 NOx規制※2への有効な対応手段である低圧(LP)式SCR※3を搭載した船舶用エンジンにおいて、NOx還元触媒を反応に適した状態に維持するための「触媒反応アシストシステム」(特許取得済み)です。
SCR用NOx還元触媒アシストシステム「MECS−CAS(メックス シーエーエス)」の特長
触媒を反応に適した状態に維持
・エンジン起動時、低負荷運転時の触媒反応をアシスト
触媒寿命延長に貢献
・酸性硫安とSOFの除去で触媒を再生し、触媒寿命延長
尿素加水分解装置への搭載
日立造船※4・ボルカノ共同開発
・LP-SCR(低圧式選択式還元触媒脱硝装置)に投入する尿素水をアンモニアに加水分解
・ECA(大気汚染物質放出規制海域)外では脱硝触媒を再生
今後の技術応用
・エンジン排ガス中のメタンや新燃料であるアンモニア等の未燃分スリップの触媒処理において触媒を反応に適した状態に維持
・アンモニア燃料エンジン排ガス中のN2O※5の触媒処理において、触媒を反応に適した状態に維持
http://www.volcano.co.jp/
※1 「MECS」(登録商標)は、Marine Evolutional Combustion System(革新的な舶用燃焼システム)の略です。「MECS-CAS(メックス シーエーエス)」は、この「MECS」に「触媒反応アシストシステム」を意味する「CAS」を組合せた製品名称です。
※2 IMO(国際海事機関)の第3次 NOx規制:IMOでは、人体への悪影響や酸性雨等を引き起こす原因となる窒素酸化物(NOX)等、世界的な問題となっている大気汚染物質の船舶からの排出について2005年から規制(1次規制)を実施しており、その後、2016年からは3次規制を実施しています。
3次規制では、大気環境の改善が必要な特定の沿岸域を指定海域(Emission Control Area=ECA)とし、1次規制値から更に 80%削減することが規定されました。(国際機関、政府機関による説明をもとに当社が編集した注記です)
※3 SCR(選択式還元触媒脱硝装置):還元触媒により排出ガス中の硝酸化合物(NOX)を無害なN2(窒素)とH2O(水)に分解して処理する装置。
※4 日立造船株式会社
※5 N2O は、地球温暖化係数がCO2の 約300倍である温室効果ガスです。