プレスリリース
一般社団法人日本臨床カンナビノイド学会(事務局:東京都品川区)の太組一朗理事長(聖マリアンナ医科大学脳神経外科学准教授)・新垣実前理事長・正高佑志理事らは、令和3年12月9日に佐藤英道厚生労働副大臣に対して、カンナビノイド医薬品の活用を含むてんかん医療の充実を求める保険改正要望書を手交しました。
内容としては現在、医療アクセスが十分ではない知的障がい者への診療加算の充実、及び聖マリアンナ医科大学などのてんかん拠点病院を中心とし、今後の実施が計画されている大麻由来医薬品(エピディオレックス(R)英国GW製薬)の臨床試験終了後の速やかな薬事承認・保険収載を要望するものです。
佐藤英道厚生労働副大臣からは、大麻由来医薬品については製薬企業への開発要請を含め、前向きに取り組んでいく旨の答申をいただきました。
また、本学会は、同年12月15日に厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課宛に医療上の必要性の高い未承認薬の要望書(注1)を提出しました。
これらの要望は、2021年10月の役員交代により、新たに理事長に就任した太組一朗准教授が、研究代表者として行った厚生労働科学研究(てんかんにおけるカンナビノイド(大麻由来成分)由来医薬品の治験に向けた課題把握及び今後の方策に向けた研究・注2)の研究成果が反映されたものであり、本学会が保険改正要望書及び未承認薬の要望書を提出するのは、今回が初めてのこととなります。
写真左から
篠原久治GWファーマ株式会社社長、新垣実医師(日本臨床カンナビノイド学会理事・初代理事長)、太組一朗医師(日本臨床カンナビノイド学会理事長)、佐藤英道厚生労働副大臣、秋野公造参議院議員、正高佑志医師(日本臨床カンナビノイド学会理事)
注1
医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬の要望募集について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_12946.html
注2
厚生労働省研究班「てんかんにおけるカンナビノイド(大麻由来成分)由来医薬品の治験に向けた課題把握及び今後の方策に向けた研究」
https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/145770
日本臨床カンナビノイド学会
2015年9月に設立し、学会編著「カンナビノドの科学」(築地書館)を同時に刊行した。同年12月末には、一般社団法人化し、それ以降、毎年、春の学術セミナーと秋の学術集会の年2回の学会を開催している。2016年からは、国際カンナビノイド医療学会; International Association for Cannabinoid Medicines (IACM)の正式な日本支部となっている。2021年4月段階で、正会員(医療従事者、研究者)101名、賛助法人会員14名、 賛助個人会員27名、合計142名を有する。http://cannabis.kenkyuukai.jp/