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プレスリリース
20〜40代「働く女性1956人の生理の悩みと仕事と生活」調査(速報版) 生理の悩みで仕事の生産性は64%に低下!影響は年間平均60日にも テレワークをすれば症状は軽減、生理休暇の利用者は1割未満
日経BPの調査・研究・コンサルティング部門である総合研究所では、働く女性の「生理の悩み」と「仕事や生活」に関する実態と、有効な「対策・支援策」を探るために、生理の不快な症状がある、働く女性(18〜49歳)を対象にインターネット調査を実施し、1956人の有効回答を得ました。この調査は総合研究所のメディカル・ヘルスラボが複数企業と運営する「生理快適プロジェクト」が企画しました。その調査結果の一部を速報します。
■調査概要
調査内容:働く女性の生理に関する調査
調査対象:18歳〜49歳の有職女性1956人
調査期間:2021年8月2日〜8月20日
調査方法:インターネット調査
調査実施:日経BP総合研究所 実査:日経BPコンサルティング
調査結果ページURL:https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/DRS/20/seirikaiteki/
発表日(速報版):2021年12月3日
日経xwomanをはじめ、日経グループのメディア読者・ユーザーを中心に、働く女性にWEBアンケートを実施。現在生理がある、または妊娠中・産後の人で、かつ生理前や生理中に「不快な症状がある」あるいは「医療機関で治療を受けていて、不快な症状はあまり気にならない」と答えた18歳〜49歳の有職女性1956人から回答を得た(20代以下 204人、30代 738人、40代 1014人)。
※より詳細な調査結果は12月13日(月)に実施するメディアセミナーで発表予定です(メディアセミナーの内容・申し込み方法はこのリリースの後半をご参照ください)。
■主な調査結果(速報)
1.生理の影響で75%の人が「仕事の効率低下」を感じ、1回の生理で平均4.85日、年間で約60日影響を受けている。仕事の生産性は64%に低下
2.生理休暇の利用率は1割未満。5割以上の人が「職場は生理についての理解がない」と感じている
3.女性社員は会社に「治療支援」と「生理についての理解を深める研修」を求めている
4.治療して症状が軽減している人は、症状を我慢している人と比べ、仕事への意欲などが高い
5.テレワークの頻度が増えると、症状による仕事への影響が軽減される
■調査結果速報と解説
(1)生理の影響で75%の人が「仕事の効率低下」を感じ、1回の生理で平均4.85日、年間で約60日影響を受けている。仕事の生産性は64%に低下
生理に伴う不快な症状が仕事に与える影響は、「仕事の効率が落ちる」が75%でトップでした(n=1956)。次いで「ミスが増える」が続き、女性は生産性の低下を感じています。
具体的には、症状がない時の仕事の出来(生産性)を10点とすると、症状がある時は6.35点、つまり64%に低下することもわかりました。また、1回の生理で影響を受ける期間は平均4.85日。毎月生理があるとすると12回で年間約60日に及ぶ計算です。
(2)生理休暇の利用率は1割未満。55%の人が「職場は生理についての理解がない」と感じている
勤務先に生理休暇制度がある人で、「ほぼ毎回利用している」と回答した人は1.9%。「たまに利用している」は5.6%で、47.7%が「利用したいと思うことがあるが、利用したことがない」と回答しています。症状別に分析すると、症状が強い人の57.6%は「利用したいと思うことがあるが、利用したことがない」と答え、「ほぼ毎回利用している」のは2.7%でした。
また55%の人が「職場は生理についての理解がない」と感じています。
(3)女性社員は会社に「治療支援」と「理解を深める研修」を求めている
現在、会社にない制度で、最も求められているのは「婦人科受診費用の補助」、次が「低用量ピルの服薬支援」でした(低用量ピルの服薬支援は、若い世代ほど望む声が高い傾向にあるという結果も出ています)。
3位は「生理についての理解を深める、男性も含む全社員対象の研修」で、「管理職対象の研修」が僅差で続きました。治療に対する補助を望んでいること、管理職をはじめ社員全員への研修で、生理についての理解促進を求める声が強いことがわかりました。
(4)治療して症状が軽減している人は、症状を我慢している人と比べ、仕事への意欲が高い
なんらかの治療や対策をして、生理に伴う症状が軽減した人は、64%が「ずっと働き続けたい」と思っているのに対し、症状が強いのに治療せず我慢している人はその割合が50.5%と13.5ポイント低く、治療などの対策で症状を軽減することで「ずっと働き続けたい」という意欲が高まることがわかりました(同様に、昇格・昇進試験や海外赴任などに前向きになるという結果も別途出ています)。
(5)テレワークの頻度が増えると、症状による仕事への影響が軽減される
コロナ禍の前と比べ、コロナ禍中(8月)の生理の症状による仕事への支障を、出社頻度(テレワーク)別に聞いたところ、職場で働く頻度が2〜3週間に1度かそれ以下の人では、3割が「コロナ禍以前のほうが症状がつらかった」と回答し、「(コロナ禍前と)同じ程度」は5割にとどまりました。テレワークをしていない人は、「同程度」は8割強、「コロナ禍前のほうが症状がつらかった」人は約5%でした。テレワークなど柔軟性のある働き方の推進は、症状による影響を軽減することにつながることがわかりました。
<メディアセミナーのご案内>
〜働く女性2000人の生理の実情&会社の支援実態についての最新調査結果も発表!〜
「働く女性の生理の実態と、生理で悩む人を減らすためにできること」
■日時:2021年12月13日(月) 16:00〜17:00 (ログイン開始時間:15:30〜)
■参加方法: 以下のURLから事前登録をお願い致します。
ご登録いただくとZOOMミーティングの招待URLが発行されます。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZIuc-uurz4oH9HGgWbnL2g_VcEcUGeSiEug
■プログラム
1)調査結果の詳細発表!働く女性と生理 2000人調査 結果報告完全版(15分)
「生理の深刻な実態と、企業の支援策の現状。仕事への意欲が高い人がしている対策とは?」
報告:日経BP 総合研究所 上席研究員 黒住紗織、主任研究員 米川瑞穂
今回、速報として紹介した2000人調査結果の完全版として、つらい生理と向き合う女性の現状と企業側の支援策の実態について報告します。あわせて、対策を行って症状が軽減した人と、そうでない人の仕事への影響などについても分析・報告します。
2)キーノート スピーチ(35分)
「みんなで知ろう。月経困難症の治療と対策 〜女性・企業・社会ができること〜 」
講師:東京大学大学院医学系研究科 産婦人科学講座教授 大須賀穣先生
3)質疑応答、ディスカッション(17時終了予定)