プレスリリース
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、PHP新書『気をつけろ、トランプの復讐が始まる』(宮家邦彦 著/税込 1,133円)を、2024年8月13日に発売します。本書は、もしもアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏が再選した場合の国際情勢と日本への影響を、外交・安全保障の専門家である宮家邦彦氏が解説した一冊です。
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バイデン退陣表明で「もしトラ」から「確トラ」へ?
アメリカのジョー・バイデン大統領は2024年7月21日(現地時間)、2024年の大統領選挙からの撤退を表明しました。高まる民主党議員の撤退を求める声、トランプ前大統領の銃撃事件、そしてとうとうバイデン氏が出馬を断念したことで、トランプ前大統領の再選が現実味を帯びています。選挙結果が世界各国の政治、経済に与える影響は甚大で、詳細な分析と深い洞察が求められています。本書は、1976年以来米国大統領選を見続け、日本外交の最前線を担ってきた著者が外交・安全保障を中心に世界の展望を見据え、「もしトラ」後に予想される最悪のシナリオと日本の対応策を緊急提言するものです。
「気をつけろ、だが恐れるな」トランプ再選後を大胆予測
トランプ前大統領が大統領選で勝利した場合、米国の安全保障政策が大きく変化する可能性は否定できないと考えている宮家氏ですが、本書では「トランプ再選を恐れるな」と力説します。それは選挙の勝敗にかかわらず、日本を取り巻く国際情勢が劇的に改善する見込みがないからです。いまの日本は、新たな外交ではなく、国内政治の「立て直し」を進めるべきとき。そのポイントを、第二期トランプ政権が発足した場合の悪いニュースと良いニュースに分けて、それぞれ根拠を示しながら解説します。
【悪いニュース】(本文より抜粋)
●外交・対外関係に関する比重は低下
「トランプ現象」の本質は米国内政の不可逆的な変化、とくに「少数派経済弱者に転落する白人男性・低学歴労働者・農民層の逆襲」であり、第二期トランプ政権の優先順位は内政となる。されば、外交の比重が低下するのはおそらく不可避であろう。
●反対派の大量粛清
第二期トランプ政権の最大関心事は「闇の政府(ディープ・ステート)」への報復となるだろう。過去8年間自分を批判してきた(おそらく、トランプ氏より能力のある)政治家・官僚に対し徹底的に復讐するはずだ。数少ない共和党良識派が大量粛清される恐れもある。
●NATO(北大西洋条約機構)同盟は弱体化?
トランプ氏の対露宥和政策でNATO同盟は弱体化し、欧州「第二冷戦」は西側の敗北となるかもしれない。
【良いニュース】(本文より抜粋)
●トランプ本人の経験の蓄積
さすがのトランプ氏も4年間、曲がりなりにも米国大統領職を経験している。生来の癖や性格は変わらないだろうが、大統領に就任した2017年当時ほど予測不能な統治は行なわないのではないか、という淡い楽観論もないわけではない。ただし、こればかりはやってみないとわからない。
●国民・スタッフのトランプ慣れ
仮にトランプ氏が変わらないとしても、トランプ氏の側近やスタッフの多くはトランプ式意思決定に慣れているはずだ。2017年以来、彼らの多くはトランプ氏の性格を逆手に取りつつ、米国にとって望ましい政策を不完全ながらも立案実行してきた。
●同盟国の巧みな対応
この点は米国の同盟国も同様に違いない。第一期トランプ政権発足以降、西欧NATO諸国はトランプ氏の言説に文字どおり翻弄されていた。当時は「日本の安倍首相はなぜトランプとウマが合うのか」とよく聞かれたものだ。彼らのトランプ「慣れ」の研究もかなり進んだに違いない。
【著者プロフィール】
宮家邦彦[みやけ・くにひこ]
1953年、神奈川県生まれ、東京大学法学部を卒業後、外務省に入省。在中国大使館公使、在イラク大使館公使などを経て、2005年に退官。キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問、立命館大学客員教授、外交政策研究所代表。著書に『語られざる中国の結末』『劣化する民主主義』『通説・俗説に騙されるな! 世界情勢地図を読む』(いずれもPHP研究所)など多数。
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著者近影
【書誌情報】
タイトル:気をつけろ、トランプの復讐が始まる
著者:宮家邦彦
判型・製本:新書判並製
ページ数:232ページ
レーベル:PHP新書
定価:1,133円(税込)
発売日:2024年8月13日
ISBN:978-4-569-85751-0
発売元:株式会社PHP研究所
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『気をつけろ、トランプの復讐が始まる』書影
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