プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3
  • 記事画像4

AIによる粘土瓦の「外観自動選別装置」導入

(@Press) 2024年06月18日(火)10時00分配信 @Press

粘土瓦最大手の株式会社鶴弥(愛知県半田市、代表取締役社長:鶴見 哲、以下 当社)は、AIソフトウェアを活用し、粘土瓦の外観検査(選別)工程を自動化する装置の導入を開始いたしました。


<経緯>
現在、製造した粘土瓦製品の外観検査(選別)は、作業者の目視確認により行われていますが、良否判定基準の微妙なバラツキや、ヒューマンエラーによって発生する不適合品の流出リスク等の課題を抱えていました。その課題への取組みとして、作業者への繰り返し教育や、長時間作業による検出精度低下を防ぐための仕組み作り(一定時間内での交替等)、照明の明るさや配置に考慮した作業環境の整備等を実施してきましたが、その効果の維持が新たな課題となっています。
そこで、昨今様々な業種への導入が進められているAI技術を活用して、外観検査を自動化・機械化することで、製品品質を安定化させ、それによって顧客満足度を向上させることを目的とした「外観自動選別装置」の開発および導入を検討することとしました。


<装置の概要>
現在、粘土瓦製品の外観は作業者の目視によって検査していますが、生産ラインのコンベア上を流れる製品の外観をカメラで撮影し、その画像データを、新たに開発した検査用AIプログラムで解析することで、自動で外観検査を行います。
今回、「外観自動選別装置」の開発および導入に際し、中部電力ミライズ株式会社(愛知県名古屋市)の技術協力の下、汎用性が高く簡単に検査AI開発を社内で行うことができるAIソフトウェアとして、株式会社MENOU(東京都中央区)の「MENOU-TE(検査AI開発)」「MENOU-RN(検査AI運用)」を選定し、これまで蓄積してきた品質管理に関するノウハウを活かした外観検査用AIプログラムを開発しました。
カメラで撮影した様々な不適合品のサンプル画像を「MENOU-TE」によって学習させ、検出対象を認識する検査用AIプログラムを開発、そのプログラムを生産ラインに設置した「MENOU-RN」で実行し、生産ライン上を流れる製品の検査を自動で行います。
検出された不適合品は、ライン内に設置された排出装置によって除去され、適合品への混入を防止できる仕組みとなっています。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/396166/LL_img_396166_1.jpg
導入した「外観自動選別装置」(1)
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/396166/LL_img_396166_2.jpg
導入した「外観自動選別装置」(2)
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/396166/LL_img_396166_3.jpg
撮影した製品の画像
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/396166/LL_img_396166_4.jpg
検査用AIプログラムによる不適合品検出の例

<導入により期待される効果>
(1) 製品品質の安定化
これまで作業者の目視により実施されてきた外観検査が機械化・自動化されることにより、品質のバラツキ低減や、ヒューマンエラー(見逃し)による不適合品の流出リスクを防止し、製品品質の安定化が期待されます。
(2) 製品品質の向上
装置で検出された様々な不適合品を分析することにより、その発生原因や発生箇所の特定、対策実施にも役立てることができ、不適合品の発生を防止することで、製品品質の向上にも効果が期待されます。
(3) 顧客からの信頼性向上
安定した品質の製品を供給できる体制が整うことで、当社製品を使用していただいている様々なお客様からの信頼性が向上する効果が期待されます。
(4) 製造現場の省人化
常に専属の作業者を配置しておく必要があった外観検査が機械化・自動化されることにより、製造工程に携わる人員数を抑え、昨今の人材不足に対しての効果が期待されます。


<装置開発の進捗状況と今後について>
現在、「外観自動選別装置」を阿久比工場第3ライン(F形桟瓦生産ライン)に設置し、構築した検査用AIプログラムの運用試験を行い、不適合品の検出状況を確認しています。
この運用試験で、事前学習した特定の種類の不適合品の検出を確認できましたが、実際の生産品には様々な不適合品が存在するため、今後学習サンプル数を増やすことで検出可能な種類を拡張し、検出精度を向上させることで、実際の運用(選別の完全自動化・無人化)を目指してまいります。
また、現時点では、生産しているF形桟瓦の中で、特定の製品(スーパートライ110 スマート)のみ対象とした検査用AIプログラムとなっていますが、その他のF形桟瓦製品への展開と、阿久比工場第3ライン以外の生産ラインへの展開についても、2025年3月末を目標に順次実施していく予定です。


<添付資料>
・プレスリリース資料
https://www.atpress.ne.jp/releases/396166/att_396166_1.pdf


【株式会社鶴弥とは】
創業から130年以上にわたり、粘土瓦の製造・販売を行い、防災瓦「スーパートライ110」を主軸に活発な新製品投入を続ける粘土瓦業界のトップメーカー。
市場ニーズに対応した「スーパートライ110 スマート」や、粘土瓦製造技術を生かした陶板壁材「スーパートライWall」を開発するなど、常に新たな挑戦を続けている。


【会社概要】
会社名 : 株式会社鶴弥
代表者 : 代表取締役社長 鶴見 哲
資本金 : 2,144百万円
売上高 : 6,369百万円(2024年(令和6年)3月期)
上場 : 東証スタンダード市場、名証メイン市場 (証券コード:5386)
創業 : 1887年(明治20年)
設立 : 1968年(昭和43年)2月
所在地 : 〒475-8528 愛知県半田市州の崎町2番地12
TEL : 0569-29-7311(代表)
URL : https://www.try110.com
YouTube : https://www.youtube.com/user/try110com
事業内容: 1. 粘土瓦の製造および販売
2. 屋根工事の請負および施工
3. 陶板壁材の製造および販売
4. 建築資材の開発および販売
5. 金型の設計、製作、加工、保守および販売
6. 前各号に付帯関連する一切の事業

プレスリリース提供元:@Press

このページの先頭へ戻る