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竹本油脂株式会社、株式会社NTTデータ経営研究所

国内初、脳科学に基づくごま油の香りの効果・効用に関する研究結果を発表

(@Press) 2023年08月28日(月)15時00分配信 @Press

竹本油脂株式会社(本社:愛知県蒲郡市、代表者:竹本 元泰、以下 竹本油脂)、株式会社NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 重樹、以下 NTTデータ経営研究所)は、脳科学的なアプローチ(※1)に基づいてごま油の香りが食欲や空腹感、記憶などに与える効果を検証する国内初(※当社調べ)の実験を実施しましたのでお知らせします。

実験の結果、ごま油の香りが食欲増進効果や、記憶形成を促す効果がある可能性を示唆する結果が得られました。

今後は、本実験で得られた知見をもとに、新たなごま油の価値提案を行うとともに、脳科学に基づく研究アプローチによって、新たなごま油の効果・効用を探索していく予定です。


【背景】
ごま油はエジプト文明の頃から薬用や灯用、食用として重用されており、インドでは伝統医学である「アーユルヴェーダ」において薬用として病気治療や予防に活用されてきました。また、中国最古の薬物学書と言われる「神農本草経」においては、不老長寿の薬効があると記されています。近年では、ごま油が持つ健康機能の多くは、抗酸化作用や活性酸素の働きを抑えるゴマリグナン類によってもたらされることが解明されています。
しかしながら、その唯一無二の特徴であるごまの『香り』については、食欲増進効果などが経験的に語られることはあるものの、これまで定量的に示された研究は存在しませんでした。そのため今回、「嗅覚」に起因する健康課題へのアプローチを視野に、ごま油の『香り』の新たな魅力・可能性を追求するため、実験を行いました。


【実験概要】 ※実験詳細については、後述の【実験詳細】を参照。
目的:
ごま油の香りが人間の記憶や食欲、空腹度に与える効果・効用を明らかにすること。本実験での主な検証仮説は以下の通り。
<仮説1>ごま油の香りによって食欲・空腹感が増進する
<仮説2>ごま油の香り発生中、その間に生じた事象の記憶の定着が促される

実験概要:
<仮説1の検証>ごま油、オリーブオイルの香りをそれぞれ実験室に拡散。その前後の参加者の食欲、空腹度の変化を評価した。
<仮説2の検証>参加者3名1組となって会話(雑談)を実施している最中に、ごま油、オリーブオイルの香りをそれぞれ実験室に拡散。その後、各参加者に会話内容を可能な限り多く想起する(思い出す)タスクを実施し、各条件における会話内容の記憶の定着量を評価した。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/366643/LL_img_366643_1.png
図1. 実験の流れ

会話実験中の参加者の様子。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/366643/LL_img_366643_2.png
図2. 実験の様子 1

調理に使用した食材及び器具。調理方法は事前実験の結果を踏まえ、油の香りが空間中に効果的に漂う条件(油の温度、香りの拡散に要する時間等)を採用し、全条件で同様の方法で調理した。

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/366643/LL_img_366643_3.jpg
図2. 実験の様子 2

データ記録時の様子。

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/366643/LL_img_366643_4.jpg
図2. 実験の様子 3

【実験結果】
(1)ごま油の香りによって食欲・空腹感が増進する
香り拡散(提示)前後の空腹感の変化量を比較したところ、ごま油群において空腹感が最も増大しており、ごま油の食欲増進効果を支持する可能性を示す結果が得られました。この結果は、ごま油の香りが参加者の食欲(空腹感)を増進することを示しています。

食欲は、人間の食事行動を促進する根本的な欲求の一つであり、人間が生きていくうえで必要不可欠な要素です。近年、空腹感が戦略的意思決定のクオリティ向上(より良いオプションを選択できるようになるなど)に寄与すること(注5)や、食欲を誘発することで創造性が向上することを示唆する研究も報告されており(注6)、食欲が単なる“食事を促す欲求”以上のポジティブな価値をもたらす可能性が示されています。これらの事象の背景にあるメカニズムは未だ不明点が多いものの、空腹時における食欲誘発によって脳全体の代謝が活性化されることが知られていることから(注7)、同様のメカニズムが関与していると考えられます。
脳科学的なメカニズムが今後明らかになることで、食欲・空腹感の増進がもたらすポジティブな効果に関する理解が深まることが期待されます。

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/366643/LL_img_366643_5.jpg
図3. 香り発生前後の空腹感の平均変化量

縦軸:空腹度の変化量{(香り発生後の空腹度) - (香り発生前の空腹度)}


(2)ごま油の香りが発生中、その間に生じた事象の記憶の定着が促される
香りが漂う空間で他者と一緒に食事を行った後、食事中に他者が話した内容を思い出す“想起実験”の結果を比較したところ、ごま油群において想起される情報の数(=記憶した数)が最も多く、仮説を支持する結果が得られました。この結果は、ごま油の香りが食事中の参加者の発話内容の記憶定着を促した可能性を示しています。

近年報告された研究では、食品の持つ特性が人間の記憶に影響を及ぼすことが示されています。(注8)
この結果をもたらした要素の一つとして、「グレリン」と呼ばれるホルモンの影響が考えられます。グレリンは空腹時に主に胃から放出され、人間の食欲制御を担う重要なホルモンです。人間は食品を摂取した際に、匂いや見た目などの“手がかり”を関連付けて記憶・学習することが知られており、グレリンは記憶を司る脳部位の一つである海馬に作用することで、この記憶・学習のプロセスに大きく関与していると考えられています(注1)。

これらの報告を踏まえると、高カロリーを有する油脂類の中でも食欲を増進する香りを有するごま油は、人間の記憶形成により強く影響を及ぼすと考えられます。

画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/366643/LL_img_366643_6.jpg
図4. 食事後の早期実験における記憶の平均想起数

縦軸:想起した項目数


【本実験結果の活用アイデアについて】
今回、ごま油の香りの効果・効用に関する実験を実施し、ごま油の香りが人間の食欲増進や記憶形成に効果がある可能性を示唆する結果が得られました。これらの結果は、ごま油の香りが食欲増進を通じて人間のパフォーマンス維持や増進効果を発揮する可能性を示しており、ごま油の新たな価値創出につながる発見であると考えています。
具体的には、本実験の結果を踏まえ以下のような活用アイデアが考えられます。

(1)食欲を促す新たな病院食・介護食の開発
食欲低下に伴う食料摂食量の低下、ひいては栄養不足や偏りは、高齢者の健康を損なう課題の一つと考えられています。そこで、ごま油の香りが立つ食事を開発することで高齢者の食欲や空腹感を強く誘発する新たな病院食・介護食の開発が有効であると考えられます。2022年にナーシングホームで行われた研究では、食事前に“食品の匂い”を部屋に散布した結果、高齢者の食欲やエネルギー摂取量が増加する可能性が示されており、本アプローチの有効性を支持しています(注9)。

(2)認知症やうつ病等の疾患の予防プログラムの開発
認知症やうつ病などの神経変性疾患・精神疾患は、現代社会における深刻な社会課題の一つです。認知症やうつ病の症状の一つとして食欲と体重の減少が挙げられており、食欲と体重の減少幅が大きいほど、認知症やうつ病の罹患リスクが高まることがコホート研究によって明らかになっており(注10)、「食」とこれら疾患のリスクの関連性が示唆されています。そのため、「食」を通じた新たな予防プログラムが有効となる可能性があります。具体的には、ごま油を用いた食を囲み、参加者同士で会話を行うプログラムなどが考えられます。
他者との会話などのコミュニケーションを日常的に実施することは疾患リスクを低減し、健康長寿をもたらすことが疫学研究により明らかになっていることから、その場面にごま油のような食欲増進効果・記憶形成促進効果をもたらす食品を用いた介入を組み合わせることで、その効果をより高めることができると期待されます。

(3)パフォーマンス向上に寄与する新たな食品の開発
本実験の結果として存在が示唆されたごまの食欲増進効果および記憶形成促進効果は上記ヘルスケアの観点以外にも有効性な場面が存在すると考えられます。例えば、仕事のパフォーマンスを高めたいビジネスパーソンや、受験勉強をより効率的に進めたい学生などのニーズにも応えられる可能性があります。


【今後の研究方針について】
<食×嗅覚に焦点を当てたウェルビーイング研究の推進>
香りに焦点を当てた本研究を、社会課題解決研究に昇華させるために、食と嗅覚を通じて人々のウェルビーイング向上を目指す研究を推進します。
嗅覚は食事や他者とのコミュニケーションなどにおいて重要な役割を担い、社会生活に欠かせない要素です。2016年に報告された研究では、嗅覚の敏感さ(鋭さ)と社会的ネットワーク(=日常的に連絡を取り合う人の数)の大きさの間に正相関が認められています。この結果は、嗅覚が敏感な人ほど社会的ネットワークが大きく、そうでない人ほど社会的ネットワークが小さく限定的であることを示しており、嗅覚と社会性が強く影響し合うことを裏付けています(注11)。一方、嗅覚低下は肉体的・精神的健康の低下をもたらし、ウェルビーイングに深刻な影響を及ぼす可能性が指摘されています。
具体的には、嗅覚障害(無嗅覚症など)は健常者と比べて中年・高齢者の死亡リスクを高めることや(注12)、嗅覚低下によりうつ病の重症度を高めることなどが報告されています(注13)。

嗅覚障害および嗅覚低下がこれらの影響を及ぼすメカニズムは多岐に渡ると考えられ、その全貌は未だ明らかになっていません。しかし、考えられる要因として、(1)食欲低下に伴う摂食量減少による体重減少や、(2)食事などの社会的コミュニケーションの場の回避・忌避による孤立・孤独の増大などが挙げられます。(1)について、食べ物の香りは食欲を高める重要な要素であることから、嗅覚低下は食欲低下をもたらします。その結果、摂食量が減少し、特に高齢者において栄養失調などの深刻な影響を及ぼします。
(2)について、現時点で詳細なプロセスは明らかになっていないものの、嗅覚低下に伴って食事の楽しみが失われ、他者とのコミュニケーションの主要な場である食事を回避・忌避するようになることで、孤立・孤独が深まるというプロセスが生じていると推測されます。孤立・孤独が深まることで健康リスクが高まり、高齢者の死亡率が高まることは世界的なコホート研究で明らかになっており(注14,15)、嗅覚低下が「食」を通じて間接的に人間のウェルビーイング低下に影響していると考えられます。以上から、嗅覚障害および嗅覚低下は多くの社会問題の根幹をなす重要課題の一つであることが疑われます。

今回の実験によって示唆されたごま油の香りの効果・効用は、嗅覚に関連するこれら諸問題に対し「食」の観点から貢献できる可能性を秘めていると考えています。具体的には、ごま油の香りを用いて低下した食欲や嗅覚を高めるトレーニングなどへの活用です。ごま油が嗅覚改善にどの程度効果があるかは現時点で未知数ではあるものの、前述のナーシングホームの事例のように、食べ物の香りによって高齢者の摂食量を増加できる可能性が示唆されていることなどから一定の有効性があると考えています。

一方で、本実験は得られたデータや解析方法などにおいて様々な限界も有しており、今後更なる検証を積み重ねる必要があります。また、本研究で焦点を当てた食欲について、衝動的な食欲は過食などの事象の原因となりうることが広く知られています。食欲増進によるポジティブな効果・効用を研究する上では、これらの側面とのバランスを考慮することが重要だと考えています。

本実験で得られた結果は限定的であるものの、ごま油の効果・効用を脳科学的アプローチで明らかにしようとする国内初の取り組みであり、得られた知見は示唆に富む、学術的にも意義のある結果であると考えています。

我々は「香り」に焦点を当てた本研究を進展・発展させ、嗅覚に関連するこれら諸問題に対し「食」の観点から貢献できるよう研究を進めていきます。

今後は、本実験で得られた結果をもとに、ごま油による新たな価値創出に向けた取り組みを推進するとともに、脳科学的アプローチにもとづく研究を推進し、新たなごま油の効果・効用を探索・発表していく予定です。


【実験詳細】
目的:
ごま油の香りが人間の記憶や食欲、空腹度に与える効果・効用(下記仮説)を明らかにすること。本実験での主な検証仮説は以下の通り。

<仮説1>ごま油の香りによって食欲・空腹感が増進する
前述の通り、ごま油の香りは経験的に食欲増進効果を有するとされる。本実験では本効果が実在すると仮定した。

<仮説2>ごま油の香り発生中、その間に生じた事象の記憶の定着が促される
ごま油の香りによって生じる食欲増進以外の効果として仮定した。空腹感が高まることで 視床下部に作用して食欲を増進させる働きを持つ“グレリン”と呼ばれるホルモンが多く放出され、これが脳の海馬(記憶を司る脳部位の一つ)などに作用することで、記憶の定着を促すことが報告されている(注1)。したがって、ごま油の香りによって食欲・空腹感が増進されることで、グレリンの放出量が増し、結果として記憶の定着が促されると仮定した。なお、本研究では、血中におけるグレリン量の評価は実施せず、結果として生じる記憶の定着量のみを評価した。

実験場所:
キッチン付きレンタルスペースPatia虎ノ門(所在:東京都港区虎ノ門4丁目2-4 クレッセント虎ノ門 8F)

参加者:
20〜59歳の男女45名

実験の実施期間:
2023年1月16日〜24日

実験の流れ:
1. 実験開始前
参加者に対し、小腹が空いた状態(2-3時間程度飲食を絶った状態)で実験に参加するように指示。

2. 実験説明・同意取得、事前アンケート
参加者に対して実験の説明を行い、同意を取得。その後、参加者の基本情報(年齢、性別など)、嗅覚の鋭さ、現在の食欲・空腹度などに関するアンケートを実施。

3. 調理(香り発生)
参加者が事前アンケートの回答を終了した後、実験者は実験スペースに併設されたキッチンスペースにおいて以下3つの条件で調理(全ての条件でエビのオイル煮を使用)を行い、実験室内に香りの拡散を行った。なお、調理の有無や内容について参加者に対して明示的な説明を敢えて実施しないことで、発生する香りに参加者の意識や注意が意図的に向かないように配慮した。
条件1:竹本油脂製のごま油(圧搾純正胡麻油)を用いて調理した群(以下、ごま油群)
条件2:オリーブオイルを用いて調理した群(以下、オリーブオイル群)
条件3:調理をしない群(以下、無調理群)

4. 会話実験(食事無フェーズ:10分間、食事有フェーズ:15分間)
参加者3名一組で自由会話を行う会話実験を実施した。会話実験は会話のみを行う「食事無フェーズ」と食事を行いながら会話を行う「食事有フェーズ」の2段階実施し、その間に食欲・空腹感などを問う中間アンケートを実施。また、会話の様子はカメラで撮影した。

5. 想起実験(10分間)
参加者の席の間に仕切板を設置し、互いの姿が見えないようにした上で、会話実験で自分以外の参加者が話していた内容について可能な限り多く思い出し(想起し)、紙に書き出す実験を実施した。

6. 事後アンケート
想起実験終了後、現在の食欲・空腹度、他の参加者に対する印象などに関するアンケートを実施した。

使用機器・使用尺度等:
WEBアンケートにおいて使用した尺度は以下の通り。参加者の所有するスマートフォンより回答を行った。また、ごま油には竹本油脂の代表的商品である圧搾純正胡麻油を、オリーブオイルは一般的な市販製品を使用した。

<表1 取得したデータ項目>
尺度名 :Grand Hunger Scales
尺度概要:主観的空腹感を問うアンケート。
実験中のその時々における空腹感を6段階で評価(注2)。

尺度名 :日常においアンケート
尺度概要:簡易な嗅覚評価のためのアンケート。
発生させる香りを検知できない恐れのある参加者を
検出するために使用(注3)。

尺度名 :Food Craving Questionnaires Trait (FCQ-T)
尺度概要:食欲の強さを評価するアンケート。
異常食欲の疑いのある参加者を検出するために使用。(注4)

画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/366643/LL_img_366643_7.jpg
図5. 圧搾純正胡麻

実験における各社の役割:
社名 :竹本油脂
背景・立場 :ごま油の製造・販売。
本PJにおける役割:研究計画の企画、研究協力

社名 :NTTデータ経営研究所
背景・立場 :脳科学を基軸としたコンサルティングサービスを提供。
本PJにおける役割:学術文献の調査、研究企画の策定、実験準備/実施、
データ解析・とりまとめ


【参考】
※1 脳科学とは、神経科学、認知科学、心理学等の方法論を用いて、人間の脳およびその機能を研究する学問と定義しています。脳は人間の知覚、認知、意思決定、記憶、感情などの機能を司る中核的な組織であることから、脳科学的アプローチを用いることで、消費者の心理状態や行動などをより深く理解し、消費者ひいては社会にとってより価値のある商品・サービスが提供できるようになると考えられます。

注1 [Hsu, T. M., Suarez, A. N., & Kanoski, S. E. (2016). Ghrelin: A link between memory and ingestive behavior. Physiology & Behavior, 162, 10-17.]
注2 (Grand, S. (1968). Color-word interference: An investigation of the role of vocal conflict and hunger in associative priming. Journal of Experimental Psychology, 77(1), 31-40.)
注3 (都築ら, 簡易な嗅覚評価のための「日常においアンケート」, 日鼻誌(2009))
注4 (Meule, A. (2020). Twenty Years of the Food Cravings Questionnaires: a Comprehensive Review. Current Addiction Reports, 7(1), 30-43.)
注5 [de Ridder, D., Kroese, F., Adriaanse, M., & Evers, C. (2014). Always Gamble on an Empty Stomach: Hunger Is Associated with Advantageous Decision Making. PLoS ONE, 9(10), Article e111081.]
注6 [Ruan, Z., & Liu, N. (2020). Create in the Snack Mountain:appetite stimulus improves creativity. Current Psychology.]
注7 [Wang, G.-J., Volkow, N. D., Telang, F., Jayne, M., Ma, J., Rao, M., Zhu, W., Wong, C. T., Pappas, N. R., Geliebter, A., & Fowler, J. S. (2004). Exposure to appetitive food stimuli markedly activates the human brain. NeuroImage, 21(4), 1790-1797.]
注8 [de Vries, R., Morquecho-Campos, P., de Vet, E., de Rijk, M., Postma, E., de Graaf, K., Engel, B., & Boesveldt, S. (2020). Human spatial memory implicitly prioritizes high-calorie foods. Scientific Reports, 10(1).] この研究では、チョコレートブラウニー、ポテトチップス、リンゴ、チェリーのいずれかの食品が入ったボックスを実験室に複数設置し、被験者にボックスの中身を順に確認させるタスクを実施しました。その結果、高カロリー食品(チョコレートブラウニー、ポテトチップス)が入ったボックスの位置をより正確に記憶できたことが報告されており、高カロリー食品に関する情報はより記憶に残りやすいことが示唆されています。
注9 [Verwijs, M. H., van de Rest, O., van der Putten, G. J., de Groot, L. C. P. G. M., & Boesveldt, S. (2022). The Effect of Food Odor Exposure on Appetite and Nutritional Intake of Older Adults with Dementia. The journal of nutrition, health & aging, 26(2), 112-118.]
注10 [Saha, S., Hatch, D. J., Hayden, K. M., Steffens, D. C., & Potter, G. G. (2016). Appetite and Weight Loss Symptoms in Late-Life Depression Predict Dementia Outcomes. The American Journal of Geriatric Psychiatry, 24(10), 870-878.]
注11 [Zou, L.-q., Yang, Z.-y., Wang, Y., Lui, S. S. Y., Chen, A.-t., Cheung, E. F. C., & Chan, R. C. K. (2016). What does the nose know? Olfactory function predicts social network size in human. Scientific Reports, 6(1)]注12 [Jonas K. Olofsson et al. (2021). Olfaction and Aging: A Review of the Current State of Research and Future Directions. PLoS Biology]
注13 [Fabrizio Sanna et al., Age-Related Cognitive Decline and the Olfactory Identification Deficit Are Associated to Increased Level of Depression, Front. Neurosci (2021)]
注14 [Shankar, A., Hamer, M., McMunn, A., & Steptoe, A. (2013). Social Isolation and Loneliness. Psychosomatic Medicine, 75(2), 161-170.]
注15 [Barnes, T. L., Ahuja, M., MacLeod, S., Tkatch, R., Albright, L., Schaeffer, J. A., & Yeh, C. S. (2022). Loneliness, Social Isolation, and All-Cause Mortality in a Large Sample of Older Adults. Journal of Aging and Health]

プレスリリース提供元:@Press

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