• トップ
  • リリース
  • ローカル5GにおけるNR-DC技術を活用した高精細4K映像の同時伝送に成功

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3

NTTコミュニケーションズ株式会社

ローカル5GにおけるNR-DC技術を活用した高精細4K映像の同時伝送に成功

(@Press) 2023年04月27日(木)14時00分配信 @Press

NTTコミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)は、NR-DC(※1)と呼ばれる通信技術を用いたローカル5G(※2)における通信の高速化と、NR-DCを活用した高精細4K映像の同時伝送を図る実証実験(以下 本実験)に成功しました。なお本実験はサムスン電子ジャパン株式会社(以下 サムスン)の協力のもと実施しました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/354053/img_354053_2.png

1.本実験の背景
IoTの利用が増加する中、多数の映像の送受信を伴う複数の機器の遠隔操作の場合などにおいては、より高速で大容量の通信が必要となることが予想されます。
通常、SA構成(※3)のローカル5G環境ではSub6(※4)もしくはミリ波(※5)という電波のどちらか一方を使用して通信を行いますが、NTT Comは将来的なユースケースを想定し、上記2つの周波数を同時に利用することでより高速な通信を可能にするNR-DCをローカル5Gで利用する実証実験を実施しました。

2.本実験の概要
ローカル5GにおいてNR-DCを使えるようにするためには、Sub6とミリ波という2つの電波を同時に送受信できるローカル5G基地局とローカル5G端末(5Gルーター)を用意し、それらを正しく接続する必要があります。本実験では、「ドコモ 5G DX スクエア in 赤坂」(※6) (以下 本施設)に2つの電波を同時に送受信できるよう設定したサムスンのローカル5G基地局を構築し、ローカル5G端末と接続できるか検証しました。また、接続により期待される通信速度が出ているか、ユースケースの検証として高速大容量通信の利点を活かした複数の高精細4K映像の同時伝送が実現できるかを確認する試験を実施しました。

【設置したローカル5G装置】
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/354053/img_354053_1.png

3.本実験の成果
本実験で、本構成における理論値(受信時3.49Gbps、送信時390Mbps)と近い受信時平均3.1Gbps、送信時平均337.3Mbpsの通信速度を確認し、ローカル5GにおいてNR-DCが利用できていることや安定して高い通信速度を維持できていることを確認できました。
また、NR-DC環境下においては、4K映像3台分の負荷をかけた状態での高精細4K映像の同時伝送についても、映像のカクツキもなく伝送できたことで、NR-DCの有効性を確認することができました。

【通信速度測定結果】
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/354053/img_354053_2.png

【高精細4K映像伝送試験結果】
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/354053/img_354053_3.png

4.想定されるユースケース
NR-DCは、低遅延かつ高い信頼性の接続を必要とするさまざまなユースケースに貢献します。例えば、遠隔手術において、超高解像度で安全に伝送する必要があるMRI/CTスキャンなどのデータや、執刀医や第一助手など複数の視点の映像を、同時に高速・安全に伝送することが可能です。NR-DCにより高画質映像の複数同時確認や複数機器に対しての遠隔制御など受信・送信ともに高速化したことで、同時利用という観点で利用の幅が拡大することが期待できます。

5.今後の展開
今後は、本施設において実フィールドでの運用を想定した事前接続検証などを実施し、お客さまがより安心してローカル5Gを導入できるようノウハウを蓄積していきます。
また、今回の実証実験で使用した装置は、2023年4月〜2024年2月ごろまで本施設内に設置予定です。ご興味がある方はNTT Comの営業担当、もしくはこちら( https://www.ntt.com/business/services/local5g.html )からお問い合わせください。

(※1):NR-DC(New Radio-Dual Connectivity)とは、5G通信においてSub6とミリ波を組み合わせて運用する技術のことです。なお、これはキャリア5Gではすでに導入済みの技術です。
(※2):ローカル5Gとは、企業などが通信事業者に頼らず自社の建物や土地において独自の5Gネットワークを構築することができる仕組みのことです。
(※3):SA(Stand Alone)とは、5G専用のコアネットワーク設備である5Gコアと5G基地局を組み合わせて通信する方式です。
(※4):Sub6とは、6GHz帯未満の周波数を指します。そのうち、ローカル5Gで使うことができるのは4.6GHz〜4.9GHzの周波数です。障害物に回り込む特徴があるためより広い範囲に電波が届きやすい特徴があります。
(※5):ミリ波とは、30GHzから300GHzの周波数のことです。慣習的に、5Gで利用される周波数である28GHz帯も含めてミリ波と呼びます。Sub6と比べ高速通信が期待できますが、直進性が強いため障害物の影響を受けやすく電波が届く範囲が狭い特徴があります。
(※6):ドコモ 5G DX スクエア in 赤坂とは、NTT Comが運営する、5Gと映像・AI・XR・ロボティクスなどの先進技術を活用したDXソリューションを体験できる拠点です。

プレスリリース提供元:@Press

このページの先頭へ戻る