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日本ナノテック株式会社

アリテラスに新機能を確認〜ペルオキソチタン錯体膜で光酸化作用が働いていた〜

(@Press) 2023年05月09日(火)10時00分配信 @Press

日本ナノテック株式会社(所在地:佐賀県西松浦郡有田町、代表:前田 晶平)は、ペルオキソチタン系コーティング剤の発明者である佐賀大学肥前セラミック研究センター(佐賀県西松浦郡有田町大野乙2441-1)の一ノ瀬弘道特任教授(当社技術顧問)による今回の学術論文公表に伴い、ペルオキソチタン錯体膜(アリテラスUN膜)に光酸化作用があることを確認しました。

ペルオキソチタン錯体(アリテラスUN)は、主にH2O2(過酸化水素)溶液をTiCl4(四塩化チタン)水溶液から製造する水和物へ添加することで生成されます。また、ペルオキソチタン錯体(アリテラスUN)ゲルには、長期間安定なO2-(スーパーオキサイドアニオン)が含まれていることが知られています。一方、過酸化水素や多くの有機過酸化物は加熱や光照射により分解します。しかし、酸化作用がペルオキソチタン錯体(アリテラスUN)の光分解に付随して起こる光酸化という報告はありませんでした。

今回、光照射によるペルオキソチタン錯体(アリテラスUN)の光酸化作用は、ペルオキソ基の開裂反応により発生したO2-(スーパーオキサイドアニオン)などの反応性が非常に高い酸素ラジカルによるものと考えられました。

本研究は、この4月に日本セラミックス協会学術論文誌に掲載されました。


■研究内容と成果
ペルオキソチタン錯体(アリテラスUN)溶液のマイクロ波水熱処理によるペルオキソチタン錯体(アリテラスUN)分解反応の見かけの活性化エネルギーを評価し、市販のLEDと電球を用いてペルオキソチタン錯体膜(アリテラスUN膜)の分解に伴う酸化作用の光波長依存性について調べた。(図1参照)
さらに、ペルオキソチタン錯体(アリテラスUN)から発生する酸素ラジカルによるアセトアルデヒドガスの分解及び二酸化炭素発生量の測定を行った。(図2参照)

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/353175/LL_img_353175_1.jpg
図1. 光カットフィルターを通した光の放射照度とペルオキソチタンフィルムによるメチレンブルー分解測定。放射照度測定範囲:LEDは350-800nm,電球は350-1000nm
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/353175/LL_img_353175_2.jpg
図2. ペルオキソチタン膜に0.75mW/cm2のLED光を照射した場合のアセトアルデヒドガス分解量と二酸化炭素発生量。塗布量:40.0μmol/20cm2(チタンとして)、ガス量:1,000ml

■成果のポイント
・アリテラスUNは900nmまでの波長に反応し、光分解により酸素ラジカルを発生する
・波長領域の拡大により、従来の光触媒では反応できなかった暖色系の照明下や薄暗い環境下でも消臭・抗菌・抗ウイルス対策が可能となる
・通常のLEDや蛍光灯下についても、光触媒+光酸化作用のW効果により、より広い波長領域を利用することができるため、従来の光触媒より素早く効果を発揮できる


■本研究の意義、今後への期待
ペルオキソチタン錯体膜(アリテラスUN膜)の酸化分解速度は紫外線照射光触媒作用には及びませんが、可視光以上の波長の環境下では大きく逆転するということは分かりました。実用性の高いコーティング膜でこのような特性を持った材料は他にはなく、今後さらに多くの応用が期待できる特性の発見となりました。
ただし、この作用はペルオキソチタン錯体膜の分解で起こるためその効果は有限です。しかし、通常の室内では数十日から数か月以上の効果持続が期待できます。
今後さらなる新たな応用が見込める研究を進めていきます。


■用語説明
・ペルオキソチタン錯体
酸素を過剰に含む酸化チタン水和物。透明な密着性セラミック薄膜塗布剤。
このペルオキソチタン錯体のコーティング剤は、光触媒薄膜等を固定するバインダーや光触媒の原料として一ノ瀬弘道特任教授が約25年前に開発したものである。

・光触媒
紫外光や可視光で有機物や菌類の酸化分解作用が半永久的に続く日本発の環境浄化材料。


■論文情報
学術論文誌:Journal of the Ceramic Society of Japan, 131, [4], 88-93 (2023).
タイトル :Photodegradation and oxidizing action of peroxotitanium complex film
著者 :Hiromichi Ichinose and Mitsuori Yada


■研究者の紹介
日本ナノテック株式会社 技術顧問 一ノ瀬弘道
国立大学法人佐賀大学
肥前セラミック研究センター特任教授 博士(工学)

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/353175/LL_img_353175_3.jpg
一ノ瀬弘道特任教授

研究分野:セラミックスプロセシング、光触媒、陶磁器、
セラミックス薄膜、セラミックス多孔体
職歴 :1980年4月〜2007年3月 佐賀県窯業技術センター
研究員〜特別研究員〜専門研究員
2007年4月〜2009年3月 佐賀県窯業技術センター
ファインセラミックス部長
2009年4月〜2013年3月 佐賀県窯業技術センター 副所長
2013年4月〜2017年3月 佐賀県窯業技術センター 所長
2018年4月〜2019年3月 佐賀大学 肥前セラミック研究センター
センター長・教授
2019年4月〜 佐賀大学 肥前セラミック研究センター
特任教授
2020年8月〜 日本ナノテック株式会社 技術顧問
受賞歴 :文部科学大臣賞(科学技術振興功績者)/2001年4月
日本セラミックス協会賞(技術省)/2001年5月
佐賀県知事表彰(業績顕著表彰)/1991年2月


■会社概要
商号 : 日本ナノテック株式会社
代表者 : 代表取締役 前田 晶平
所在地 : 〒844-0027 佐賀県西松浦郡有田町南原甲706番地8
設立 : 2019年12月
事業内容: 光触媒酸化チタンコーティング剤の開発、製造、販売、施工
URL : https://n2-tec.co.jp/

プレスリリース提供元:@Press

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