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プレスリリース

WEF技術開発株式会社

環境農業構築を目指すWEF技術開発が、作物残渣の効果的な肥料化技術開発

(@Press) 2023年04月16日(日)17時00分配信 @Press


環境関連技術開発を手掛けるWEF技術開発株式会社(所在地:滋賀県大津市、代表取締役:青山 章)は、2023年4月10日営農地域で発生している多量の作物残渣(ざんさ)を、活性酸素処理装置を利用することで、低コストで10日余りで完熟たい肥化させることに成功した。営農地域では収穫作物の14%近くが残渣として出荷されておらず、また処理費用や病害虫問題からリサイクル利用も進んでいない。最近の肥料価格高騰の折、作物残渣の肥料化利用は大きな効果が見込まれると思われる。
■営農地域の農作物残渣について
 農林水産省のデータによれば、2019年産野菜の収穫量は1,340万7,000t、出荷量は1,157万4,000t。つまり、収穫量の約14%が出荷されず処分されている。産地廃棄が発生する主な原因には、災害・病虫害・鳥獣被害や、需給不一致による調整の必要に加えて、大きなものとして「規格」がある。
「規格」とは、形の大小や、形状そのもの、傷の有無による等級区分の他、計量や包装のきまりごとを指す。もとは取引の円滑化などを目的に定められたが、産地間の競争や販売先のニーズに対応するため、細分化した。
これら作物残渣(摘葉、摘果、栽培終了後の株)は, 有効利用しない場合は廃棄物となり,社会に対する環境負荷の一つとなり、処理を委託する場合は事業系廃棄物とみなされ、大きな費用が発生することになる。


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作物(野菜)残渣


画像 : https://newscast.jp/attachments/h7c7aq2Wbaq00oY6WDsl.jpg
野菜残渣肥料


■農業作物残渣堆肥化の問題点
 作物残渣の堆肥化リサイクルの問題点は大きく分けて2つある。
 1つは野菜の含水率が80%近くあることで、この水分を乾燥させるのに時間(費用)がかかり、また安定した堆肥化も難しい。2つ目は病害虫問題で、野菜は茎葉が柔弱で病害虫に侵されやすいが、その病害虫には、土壌中に長い間生存して、次に栽培したときに被害を及ぼすものがたくさんある。病害虫に侵された野菜や、センチュウが寄生している可能性のある根などは、土に戻さないだけでなく、ほ場近くに置かないなど病原菌問題には非常に気を使っている。以上2点から、堆肥化利用は進んでいないのが現状である。
■作物残渣問題をクリアした活性酸素堆肥化システム
 野菜の含水率80%の水分とは、細胞の中にある水(栄養源)である。動植物は生存を続けるためにこの細胞の外側の細胞壁(膜)が非常に強固にできている。そのため、堆肥化やメタンガス化に時間がかかるのは、微生物がこの細胞壁を分解するのに何日もかけているためである。
 活性酸素はこの細胞壁を瞬時に分解できるので、中の水分を外に出して乾燥させることが出来る。
 WEFが開発した処理システムは下記のようになる。


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作物(野菜)残渣堆肥化の流れ


具体的には、処理装置「α-Gaia」に入れた野菜残渣を活性酸素が1時間で分解し、出てきた水分をいったん炭が吸着する。そこに菌と栄養源の米ぬかを投入し撹拌、装置外に排出する。この間1時間。後は1日1回の切り返しだけで、2日目には70℃の発酵熱が発生し、炭が吸着した水分が蒸発して、10日近くで完熟な堆肥になる。


画像 : https://newscast.jp/attachments/Z5CR0GLWBiwe8wLSTYS5.png
堆肥化システム(写真)


画像 : https://newscast.jp/attachments/3O03h8kEPDgqJGIWRMdS.png
作物(野菜)残渣堆肥の分析


活性酸素にはコロナウイルスも分解する強い酸化能力があるので、出来た堆肥は完全に殺菌されている。


■WEF環境農業と環境保全農業の違い
 環境保全型農業とは「農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土づくり等を通じて化学肥料、農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業」(農林水産省・環境保全型農業の基本的考え方より)、と規定されている。
  要は化学肥料や農薬をできるだけ使用しない農業を目指している。ただ、化学肥料を使用しない有機栽培をしても、堆肥からは多量のメタン(CO2換算25倍)が排出されるし、水を張った水田からもメタンが出ていて、とても農業は環境保全産業とはいいがたい。
 これに対して、WEFが目指す環境農業は農作物を育てながら積極的に環境改善に取り組んで行くというものである。
WEF環境農業の特徴
・製造堆肥からメタン、窒素の発生量が非常に少ない
 水草や作物残渣から製造している堆肥に炭を混合することで、メタン、窒素の排出量が大幅に削減される。
・生ごみ、農業残渣、せん定材等の地域廃棄物利用で効果的な堆肥を製造する。
 ゴミ・炭堆肥は通常の堆肥より植物の成長効果が大きい。
・土壌殺菌、雑草の種の不活性化を活性酸素で行う。
 このシステムは「Co-composted Biochar (COMBI)システム」として欧米の大学で実証されている。


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活性酸素処理装置「α-Gaia]


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COMBIシステム


■会社概要
 商号  : WEF技術開発株式会社
 代表者 : 代表取締役 青山 章
 所在地 : 滋賀県大津市堂1-19-15
 設立  : 2016年7月
 事業内容: 水処理、廃棄物リサイクル、Mg関連技術開発・販売
 URL   : https://aoyama-wefit.com



プレスリリース提供元:@Press

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