プレスリリース
半導体、ネットワーク、サイバーセキュリティ、AI/IoTにおけるトータルサービス・ソリューションプロバイダーの株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、データを暗号化したまま計算することができる秘密計算技術のリーディングカンパニーTripleBlind Inc.(本社:アメリカミズーリ州、Co-founder&CEO:Riddhiman Das、以下TripleBlind(トリプルブラインド))と販売パートナーシップを締結したことを本日発表いたします。これにより、今まで実現が難しかった企業間のデータ利活用の推進と、プライバシー保護やコンプライアンス準拠の両立を支援いたします。
■企業間のデータ利活用におけるデータ提供・共有の課題
多くの企業や組織においてデータが企業競争力の源泉となる昨今、自社内のみならず企業間でのデータの流通量も増大しています。例えば金融業界においては、他社(証券会社や取引所)が提供する取引データを利用した、投資戦略の立案やリスク管理等に注目が集まっています。
一方で、取り扱うデータの特性によっては、個人情報保護法や不正競争防止法などさまざまな法案に対する確認と対策が必要になります。また、データの目的外流用や横展開、漏洩などの懸念から、社外横断でのデータの共同分析が進まないといった現状があります。
<データ流通を妨げる課題*1>
・提供再起での目的外利用(流用)
・機密情報、知的財産の競合への横展開
・データ提供先のデータ/プライバシーガバナンスへの不安
・プライバシー侵害に対する懸念
■TripleBlindの秘密計算技術
TripleBlindは、企業のデータプライバシーとセキュリティ保護のために、複数の特許を取得した独自の秘密計算技術を開発・提供しています。この技術は、データそのものを暗号化して通信していたこれまでの技術・暗号化方式とは異なり、データの所有者はファイアウォールから「生データ」を出さず、データの利用者はファイアウォールの外側に「アルゴリズム」を見せずにセキュアなデータ共有を行う「仮想データ交換」によって、高いパフォーマンス、セキュリティ、ユーザビリティを提供できます。これにより、日本の個人情報保護法や欧州連合の一般データ保護規則(GDPR)といった最新の規制基準を遵守したうえで、個人情報や医療情報などの規制対象データや、健康記録や銀行取引などの機密データをセキュアに共有、利用、商用化できるようになります。
このようにTripleBlindは、法規制やリスクなどによってこれまでコラボレーションがかなわなかったデータ所有者とデータ利用者を結びつけ、新しいビジネスの創造を支援することで、豊かな社会へ貢献します。
<TripleBlind 「仮想データ交換」の仕組み>
画像 : https://newscast.jp/attachments/v8Tpyl1MD35oWDfLUGPv.png
■海外導入事例
TripleBlindの技術は、医療業界や金融業界をはじめとした海外の企業で幅広く利活用されています。例えば、アメリカの大手非営利医療機関であるMayo Clinicでは、TripleBlindの技術を活用して、他の病院や研究開発機関との間で患者データを安全に共有・解析し、より効果的な治療方法や診断手法の開発に貢献しています。*2また、金融業界においては、不正請求検知やアンチマネーロンダリングなど、企業や国境を越えたデータ共有・AI分析による対策強化を可能にした事例があります。
<TripleBlindの海外導入事例>
画像 : https://newscast.jp/attachments/MaNKJfpTlfVHILdewGo8.png
マクニカでは、データ利活用を推進するためのソリューションとしてSplunk(データ分析プラットフォーム)、データブリックス(レイクハウスプラットフォーム)、brighter AI(次世代匿名加工技術)とラインナップを揃え、お客様の要望や課題に沿った環境を実現しています。上記に加え、今回のTripleBlindのソリューションを提供することにより、セキュリティ/プライバシー保護を強化し、企業のデータ利活用をより一層支援してまいります。
*1:内閣府知的財産戦略推進事務局「プラットフォームにおけるデータ取扱いルールの実装ガイダンス ver1.0」を元にマクニカ作成
https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/digital/20220304_policies_data_strategy_outline_01.pdf
*2:TripleBlind Inc.「TripleBlind Collaborates with Mayo Clinic Platform To De-Identify Patient Data, Strengthen Privacy, and Improve Global Health Care Outcomes」
https://tripleblind.com/press-release/tripleblind-collaborates-with-mayo-clinic-platform-to-de-identify-patient-data-strengthen-privacy-and-improve-global-health-care-outcomes/
【製品の詳細はこちら】
https://www.macnica.co.jp/business/dx/manufacturers/tripleblind/
【製品に関するお問合せ先はこちら】
株式会社マクニカ TripleBlind担当
TEL:045-476-2010
E-mail:tripleblind-sales@macnica.co.jp
※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカおよび各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。
TripleBlindについて
TripleBlindはプライバシー保護技術である秘密計算のリーディングプロバイダーカンパニーです。
高速処理のできる複数の最先端秘密計算技術により、企業間のデータの活用と保護の両立を可能にします。2019年に設立し、Mayo Clinic, General Catalyst, Okta, Accentureなどから支援を受けています。TripleBlindはTROPT Summit 2022の「Privacy Tech Award」やIntellyx社の「2022 Digital Innovator Award」に選ばれています。
■会社名:TripleBlind Inc.
■設 立:2019年
■本社所在地:Kansas City, Missouri, United States
■代表者:Riddhiman Das
■ウェブサイト: https://tripleblind.com/
株式会社マクニカについて
マクニカは、1972 年の設立以来、最先端の半導体、電子デバイス、ネットワーク、サイバーセキュリティ商品に技術的付加価値を加えて提供してきました。従来からの強みであるグローバルにおける最先端テクノロジーのソーシング力と技術企画力をベースに、AI/IoT、自動運転、ロボットなどの分野で新たなビジネスを展開しています。「Co.Tomorrowing」をスローガンに、最先端のテクノロジーとマクニカが持つインテリジェンスをつなぎ、ユニークなサービス・ソリューションを提供する存在として、社会的価値を生み出し未来社会の発展へ貢献していきます。当社は、横浜に本社を構え、世界24か国/地域80拠点をベースにグローバルなビジネスを展開しています。詳細はWebサイト(https://www.macnica.co.jp)をご覧ください。
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