プレスリリース
京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫)は、自動車や産業機械などあらゆる産業で使用される鋼加工用旋削チップの新材種として、CVDコーティング材種「CA115P/CA125P」を開発しました。新コーティング技術で耐摩耗性と耐欠損性を高次元で両立し、長寿命化を実現しています。CA125Pは本年3月15日から、CA115Pは本年6月から順次発売します。また、新材種と併せて、幅広い加工領域をカバーする「PMGブレーカ」も本年3月15日から発売しますのでお知らせいたします。
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新材種「CA115P/CA125P」を採用した旋削チップ
このたび発売する新材種「CA115P/CA125P」は、コーティングと超硬母材ともに刷新した鋼の外径・内径加工用旋削チップのメイン材種です。新コーティングは、CVD法(化学蒸着法)による成膜工程において、当社独自の結晶制御技術によりアルミナの結晶方向の均一性(配向度)を業界最高水準※1に高めることに成功し、優れた耐摩耗性を実現しています。この高配向アルミナ膜と独自TiCN(炭窒化チタン)膜、さらに高温硬度を高めた新開発の超硬母材との組み合わせで、チップの耐摩耗性と耐欠損性を高次元で両立し、長寿命・安定加工を実現します。また、同時発売の「PMGブレーカ」は、中切削から荒加工まで幅広い加工条件に対応することで工具集約が可能になり、生産性向上にも貢献します。
今後も、京セラは、性能・経済性・機能性を追求した製品を市場に供給していくことで、お客様の生産性向上に貢献してまいります。
※1. 2023年2月時点 京セラ調べ
■ 製品概要
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■ 新材種「CA115P/CA125P」の特長
1.新開発の独自コーティングで耐摩耗性と耐欠損性を高次元で両立
新開発のCVDコーティングは、耐摩耗性に優れる高配向アルミナ膜と、耐欠損性に優れるTiCN膜で構成し、鋼加工に適した性能を実現しています。特に、高配向アルミナ膜は、CVD法(化学蒸着法)による成膜工程において、当社独自の結晶制御技術によりアルミナの結晶方位の均一性(配向度)を業界最高水準に高めることに成功し、耐摩耗性を他社製品と比べ約1.5倍※2に向上しました。切りくずの擦過によって発生するすくい面のクレータ摩耗を抑制し、長寿命・安定加工を実現します。
※2.当社比較において(2023年2月時点 京セラ調べ)
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耐摩耗性比較(当社比較)
2.幅広い加工条件に対応し、工具集約による生産性向上に貢献
CA125Pは連続〜強断続まで幅広い加工条件に対応し、高い汎用性を持つメイン材種として、一方CA115Pは高能率加工用で連続〜軽断続の加工領域に対する材種として、長寿命・安定加工および工具集約による生産性向上に貢献します。
■ 鋼加工用 「PMGブレーカ」について
ブレーカは、旋削加工で発生する切りくずを分断・コントロールするためにチップのすくい面に設けた溝や突起の形状のことで、多種多様な加工用途・条件に対応するため、さまざまな種類があります。このたびラインアップに加えた「PMGブレーカ」は、これまでの知見を活かしたブレーカ形状設計により、中〜荒加工においてスムーズな切りくず排出を実現するとともに、ブレーカ適用範囲が広く、工具集約を実現します。
また、刃先の低抵抗設計により、すくい面のクレータ摩耗を抑制し、良好な切りくず処理が持続することで長寿命・安定加工に貢献します。
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鋼加工用ブレーカのラインアップ
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鋼加工用ブレーカの適用範囲
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PMGブレーカ(CG)
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