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世界初※1、白色光と近赤外光一体型ヘッドライトを搭載した「車載ナイトビジョンシステム」を開発

(@Press) 2022年10月11日(火)15時15分配信 @Press

※1:白色光と近赤外光をひとつの素子(SMD)に組み込んだヘッドライトにおいて(2022年9月京セラ調べ)

京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫)は、夜間、雨、霧など視界が悪い環境下でも危険要因になる可能性のある物体を高精度に認識することで安全な運転を支援する「車載ナイトビジョンシステム」を開発しましたのでお知らせします。
当社は、世界で初めて、白色光と近赤外光の光軸を一致させたヘッドライトで照射された物体を、車両搭載したRGB-IRセンサ(可視光と近赤外光センサ)で撮影、その画像データから独自のフュージョン認識AI技術により高精度な物体検出を可能とするシステムを開発しました。さらに、独自の学習データ生成AI技術で、学習を効率化。コストと性能の両立を実現します。

■車載ナイトビジョンシステムに関する動画
https://www.youtube.com/watch?v=As3fqgcaMqc
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/329402/img_329402_1.jpg
車載ナイトビジョンシステム(イメージ)

■開発背景
交通事故削減はもちろん、自動運転の実現に向け、車の危険検知機能はより高度なものが求められています。夜間など人の目で視認しにくい環境下で危険を検知する車載ナイトビジョンシステムの世界市場は2020年に約21億7,000万米ドル※2、2027年までの成長率は16.5%以上※2と予測されています。
京セラは、可視光と近赤外光の映像を独自のフュージョン認識AI技術でセンシングし、悪環境での危険要因を事前に検知し運転者に通知することで、交通事故の削減に貢献します。
※2出典:REPORTOCEANによる調査「Global Automotive Night Vision System Market by Technology Type」(2021年11月3日)参照

■車載ナイトビジョンシステムの特長
【1】白色光と近赤外光の光軸一致・一体型レーザーヘッドライト
本システムに用いる光源としては、白色光と近赤外光を一体化し、同じ光軸から発光可能なヘッドライト(White-IR照明)を採用しました。これにより、光の当たり方に差が出ず、経年変化も生じにくいため、より精度の高い認識結果の表示を可能にしました。この一体型ヘッドライトは、KYOCERA SLD Laser, Inc. が独自開発した高輝度・高効率かつ小型パッケージのGaN製白色光レーザーを搭載することにより実現しました。ヘッドライト内の白色光をロービーム、近赤外光をハイビームなど、人や物に応じて配光を変化させることができるため、眩しさを抑えながらセンシングできます。また、一体型によりヘッドライトの省スペース化と車のデザインに自由度を提供します。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/329402/img_329402_2.jpg
発光イメージ

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/329402/img_329402_3.jpg
センシングイメージ

【2】京セラ独自のフュージョン認識AI技術による高精度検出
車両に搭載したRGB-IRセンサには、当社の先進技術研究所にて独自に開発したフュージョン認識AI技術※3を採用しています。本AI技術では、可視光画像による認識結果と近赤外光画像による認識結果を単純に足し算するのではなく、可視光画像と近赤外光画像の両方から信頼性の高い領域を組み合わせて判断することを可能にしました。これにより、視界の悪い環境下でも高精度に歩行者や車両を検出し、危険要因の検知と運転者への通知を行います。
※3:本技術は2021年6月10日第27回画像センシングシンポジウムにて優秀学術賞を受賞
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/329402/img_329402_4.jpg
フュージョン認識AI技術

【3】大幅なAI学習コストの削減と高精度な認識を両立
従来手法では、膨大な近赤外光の学習データの収集が必要で時間とコストがかかっていましたが、今回開発した手法では、可視光の学習用画像から近赤外光の学習用画像を自動生成する学習データ生成AI技術を確立いたしました。これにより、大幅な学習コストの削減と高精度な認識を両立しています。
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/329402/img_329402_5.jpg
学習データ生成AI技術

■今後の展開
京セラは、本システムを2027年以降に事業化することを目指し、研究開発を進めてまいります。今後も、路側機(Smart RSU)などとの連携によるインフラ側での交通環境の見守りシステムや、夜間の警備や配送などにおける小型低速モビリティへの応用など、安心・安全な交通社会の実現へ貢献していきます。

■「CEATEC 2022」の出展について
車載ナイトビジョンシステムは、本年10月18日(火)〜10月21日(金)に幕張メッセ(千葉県)で開催される「CEATEC 2022」に出展します。
表1: https://www.atpress.ne.jp/releases/329402/table_329402_1.jpg

京セラCEATEC 2022のスペシャルサイト(https://www.kyocera.co.jp/ceatec/)もあわせてご覧ください。

プレスリリース提供元:@Press

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