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ライオン株式会社

香料開発に自動化技術導入で開発期間をスピードアップ

(@Press) 2022年04月20日(水)11時00分配信 @Press

ライオン株式会社(代表取締役社長・掬川 正純)は、株式会社ヤナギヤ(代表取締役社長・柳屋 芳雄)と、“香料の調合”を、高精度で短時間かつ全自動で行う自動調合ロボットを共同開発し、ハミガキの香料開発に導入いたしました。本技術と当社がすでに開発している「熟達者思考AI※」とを併せて活用することで、最大約20%のハミガキの香料開発時間削減を見込んでおり、開発のスピードアップが期待されます。

※香料開発に対する熟達者(ベテラン研究員)の知見、過去の香料処方や香料原料約500種の特徴データを学習させたAI。実現したい香料イメージに合わせて、最適な香料処方案が提示される。


■導入の背景
当社は、「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」をパーパスに掲げ、新たな価値創出に向けた取組みを推進しています。毎日の歯みがきにおいて、ハミガキの香味は重要な要素であると捉え、配合する香料は自社が中心となって検討することで、当社ならではの香料を開発しています。その反面、香料開発には、膨大な検討時間が必要となっており、検討確度の向上や開発のスピードアップが急務となっていました。
ハミガキの香料開発は、製品特長や生活者嗜好に合わせて、数百種類の香料原料から大まかな組合せと配合量を設定する「基本骨格開発」と、骨格を目指す香味へと調整する「最適化」の大きく2つの工程から成ります。「基本骨格開発」においては、「熟達者思考AI」の活用でスピードアップを図っています。しかし、香料原料は、0.001グラム単位の差が香味の印象を左右するため、組合せや配合量を検討するための“香料の調合”は、両工程に共通する負担が大きい研究業務となっていました。
特に「最適化」においては、香料の最終調整に向け、繊細かつ高い秤量精度と膨大な組合せの検討が必要です。そこで、“香料の調合”の効率化に取り組みました。


■自動調合ロボットの特長
0.001グラム単位の誤差の精度で、香料原料調合を全自動で行うことが可能です。さらに、既製品よりも小型化することで、研究所スケールでの検討が可能となります。この秤量の精緻化には、株式会社ヤナギヤが保有する食品加工機械の知見を活用しました。


■技術導入後の期待
本技術の導入により、生活者のニーズに合わせた多様な香料の組合せの提案が迅速に行えるようになります。さらに、当社が先行開発したハミガキ香料開発の「熟達者思考AI」と併せて活用することで、ハミガキの香料開発全体において、最大で従来の開発業務時間の約20%を削減できると見込んでいます。
今回の共創のように、事業で培われた技術と、社外の新たな技術を融合することにより、当社ならではの新たな価値を提案してまいります。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/306619/LL_img_306619_1.png
概要と導入後のイメージ

【企業概要】
◆株式会社ヤナギヤ
撹拌・混合・粉砕・加熱・整列供給・冷却など、食品加工工程における様々な装置から、医薬・化学工業製品にいたる工程において業界を問わず様々なオーダーメイド装置を設計・製作しています。私達ヤナギヤは「相談されやすい企業」「困ったことを解決できる企業」をモットーとして、テスト機から大量生産ラインまで生産現場のお困り事に柔軟に対応してまいります。また、練り製品加工機械の生産は世界トップシェアであり、カニカマ製造装置は世界シェア70%です。主な受賞は経済産業省より「日本の元気なモノ作り中小企業300社」、「グローバルニッチトップ企業100選(山口県で1社)」、「地域未来牽引企業」に選定されています。
創業1916年 社員数162名 資本金1億円 2020年度売上49億3千万円

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