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アニエスべージャパン株式会社

アニエスベー ギャラリー ブティックでART BRUTの展覧会“BRUT”を4月17日まで開催中

(@Press) 2022年02月25日(金)16時00分配信 @Press

アニエスベー ギャラリー ブティックで、日本在住のアウトサイダー・アーティスト13組のグループ展“BRUT”を開催します。本展に参加をするアーティストたちは、アカデミックなアートの専門教育を受けておらず、各々が福祉施設に所属しながらアート制作を行っています。

アニエスベーは予てより幅広いアートの愛好家として知られ、独自の審美眼により、有名無名を問わず5,000点を超えるアートコレクションを築き上げてきました。それらの作品群は、アニエスベーが2020年2月にパリ13区に設立した文化複合施設“La Fab.”( https://la-fab.com/en/ )で一般にも公開されています。彼女のコレクションは、ストリートアートからファインアートまで偶然の出会いとインスピレーションによってセレクトされており、ジャンルを超えたラインアップが魅力です。

2020年秋、自身の娘を通じてフランス・ブルターニュ地方ドゥアルヌネのギャラリー“Gallery Plein-Jour”が主宰した“ART BRUT JAPONAIS”で、本展“BRUT”の参加アーティスト達の作品群と出会ったアニエスベーは、そこで個々の持つ力強い才能に深く感銘を受けました。翌年2021年秋冬シーズンには、参加アーティストの一人である菅原康匡のアートワークをプリントしたアーティストTシャツシリーズを制作し、アニエスベーの店舗でグローバルに打ち出します。Tシャツには、確立した菅原の世界観を代表するような映画からインスピレーションを得て単色の線画で描いたモチーフがプリントされ、印象的なピースとなりました。

そしてこの春、東京・青山で開催する運びとなった本展“BRUT”では、“Gallery Plein-Jour”のキュレーションにより再集結した全13組のアーティストの作品を展示販売します。自由な発想で様々なマテリアルを用いて制作された絵画、線画、そして立体作品や刺繍を施して表現した作品など、ジャンルに捉われないクリエイションの数々が見どころです。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/299442/LL_img_299442_1.jpg
アニエスベー ギャラリー ブティック“BRUT”

■ART BRUT
アール・ブリュットとは、1940年代にフランスの画家ジャン・デュビュッフェによって考案された、既存美術や文化潮流と異なるコンテクストによって制作された芸術作品の総称で、一般的にアウトサイダー・アートとも称される。“ART=芸術” “BRUT=生の”を組み合わせた言葉で、自身から湧き上がる衝動をそのままに、教育や社会的・文化的な通念から自由な思考で表現した芸術と定義されている。


【展示概要】
会期:2022年2月25日(金) - 4月17日(日)
会場:アニエスベー ギャラリー ブティック
東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F

新型コロナウイルスの感染状況により展示日程を変更する場合がございます。
最新の情報は公式Instagramでご確認ください。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/299442/LL_img_299442_2.jpg
Gallery Plein-Jourロゴ

■Gallery Plein-Jour
2015年に、アーティストのアレクサンドラ・デュプレとジャン=ピエール・ル・バールによってフランスのデュアルヌネに設立されたプレイン=ジュールギャラリーは、元カーテン生地屋であった75m2あまりのスペースを活用した画廊だ。「プレイン=ジュール」は遮光布の名前で、光と陰、見えるものと隠されたものを表している。その二面性がこのギャラリーの一貫したテーマでもある。これまで20あまりの展覧会が開催され、幾何学アートやコンセプチュアルアートの厳しい基準と、アール・ブリュットの自然発生的な性質の間で、カオスも意味を見出す必要性も。いずれも排除しない世界との関係性を定義してきた。
著名なアーティストたちと、駆け出しの、まだ世に出ていない、時にこれまで展示を行なったこともない芸術家たちが肩を並べる。活力に溢れた彼らは皆、確固たる誠実な作品群を提供し、そこには開かれた対話が宿る。


■参加アーティスト紹介 (順不同)
<秦亮太朗 Ryotaro Shin>
大分県豊後大野市のめぶき園で生活する秦亮太朗(35歳)は、地図と演歌をこよなく愛し、日々サインペンを用いて、自らの出身地である大分市の地図を描いている。大分駅を拠点とする鉄道路線図、サッカースタジアム、大道トンネルを描くのが基本スタイルで、その他、気分によって様々なものを描き込む。ためらうことも迷うこともなく大胆に線を重ねていき、仕上げに描き上げた地図を数枚重ねて段ボールに貼り付けて完成する。創作意欲はアトリエのみにとどまらず、夜は自室で石川さゆりのCDを聞きながら、スケッチブックにペンを走らせている。

<菅原康匡 Yasumasa Sugawara>
東京都練馬区のやすらぎの杜で生活する、菅原康匡(50歳)は、日中はパン工房で働いたり、陶芸活動に参加している。絵画は自由時間に描き、ペンを持つと迷いなく大胆に線を引いていく。彼のファンは皆その線に魅了され絡めとられていく。時に線は密集に密集を重ね、潰れてしまうこともあり、次第に細いボールペンを使用するようになり現在に至る。絵の題材は本人に固執するものは無い。しかし、彼の線が魔力を発し、ファンを魅了する作品はサイエンスフィクションを題材にしたものが多い。

<森川里緒菜 Riona Morikawa>
森川里緒菜(24歳)埼玉県在住。週に3回、アトリエまちこうばGROOVIN'に通っている。
彼女は、青色が一番好きな色だという。青いペンで画用紙に思いついたことや日々の出来事、数字、車のナンバー、他人の誕生日など次から次へと綴っていく。また電車がとても好きで、電車は青い格子状となって描かれる。動物なども動物と思えないような不思議な模様となって描かれる。
文字の作品も電車の作品も彼女の身近で大好きなものが描かれており、楽しいインスピレーションの源である

<ケンジ&カズヒサ Kenji & Kazuhisa (ユニット)>
...吉川ケンジ Kenji Yoshikawa
吉川健司(46歳)埼玉県東松山市在住。週に3回アトリエ・ギャラリーまちこうばGROOVIN’に通っている。覆面レスラーが主なモチーフである。プロレス雑誌やレスラー名鑑を見ながら色鉛筆、水性ペン、クレヨンなどを使い描いている。『強さ』が重要なイメージのレスラーであるが、彼の描く覆面レスラーたちは、どこか惚けており哀愁漂う味わい深い表情をしており、強さとは程遠いユニークなレスラーたちに仕上がっている。一方で彼は色を塗る時はものすごい力を込めて塗っていくので、頼りないレスラーではあるがとても力強い線で描かれている。

...秋本和久 Kazuhisa Akimoto
埼玉県在住。秋本は一文字一文字、ペン先のインクを少しずつ滲ませながら書いていく。大きさも形もコピーと思えるほど規則正しくとてもユニークな作品である
彼の父親はかつて印刷工場を営んでおり、幼少時の彼は、その作業の様子を間近で見ており、印刷機から出てくる規則正しく並んだ文字を目にしていたことがルーツではないかと考えられる。反復する口癖もとても面白く、それを描いたものもある。

<宮本悠衣 Yui Miyamoto>
宮本悠衣(34歳)は、紀の川市の社会福祉センター、ポズックで生活している。自閉症の彼女は、言葉でのコミュニケーションをうまく取ることができない。しかし、そのカラフルな人混みのイラストは、彼女の遊び心と想像力に溢れたスピリットを表している。宮本悠衣はイルカ、ビーズクッション型の人物、機械化されたカメの群れが四方八方へと動く様子を描いている。繰り返し描かれるキャラクターたちによって、まるで楽しいパレードを歩くように多彩で楽しい往来が繰り広げられる。

<関口エイ子 Eiko Sekiguchi>
関口エイ子(68歳)は埼玉県のふらわあ事業所に住み、清掃係として働いている。お化けや中を舞う皿など、空間にまつわる全ての題材に注力している。関口はオイルパステルで私たちのことを眺めるカップルを描く。男性、または女性が手にしているハンドバッグの浮かび上がる存在により、屋外の場面が設定されるように思われるが、パジャマをきた赤ん坊たちが、時に両親のそばに、時に手編みの人形のように彼らの上に置かれ、私たちを混乱させる。私たちはどこにいるのだろう?心霊体、おどけたお化け、幻覚を起こしたミジンコなどが動き回る。パステルの柔らかな影、不安にさせるような、奇妙で幻覚の叫び声が聞こえるような世界の中を。

<貞包朋子 Tomoko Sadagane>
貞包朋子(43歳)は、和歌山県の紀の川市にある社会福祉センター、ポズックで生活している。貞包は機械や乗り物のエンジンを模造的に大きな部分を塗りつぶしてフェルトペンで描いている。彼女の描く機械の小さなつなぎ目や、下顎のようなアンテナは昆虫の体を思い起こさせる。ある意味、無秩序な遠近感で力強さを増したそれらのイラストには、説明や、メッセージのような考えが添えられている。−私たちに休む勇気が出てくる。私は自分の仕事をゆっくりと行う。自分を大事にして。私は人生を楽しむ。

<宮川祐樹 Yuki Miyagawa>
藤沢在住の宮川祐樹(26歳)は、電車と旅行を趣味とし、日本中を旅して様々な電車を見ることを楽しんでいる。彼はダンボール、カッター、ペイントマーカーとテープで粋な電車を無限に作り出すことができる。下書きは一切せず、カッターを使いイメージした電車をフリーハンドで力強く一気に形作り、着色して作りあげていく。彼の作品は、車体の形状や塗装をうまく表現し、光り輝き、驚くようなスピード感が生き生きと備わっている。また時には、昔を懐かしむようなレトロな温かみを醸し出している。大好きな電車に「夢」を乗せて、たくさんの人に「笑顔」を届けたいという彼の思いが溢れている。

<渡邊直貴と木村頌吾 Naoki Watanabe & Shogo Kimura>
2015年、仙台の多夢多夢舎では、新しいプロジェクト「タムタムと、めぐるトワル」をスタート。写真家の中村紋子の呼びかけでコットンとヘンプのトワルに絵を描くというもの。多夢多夢舎の住人たちが思うまま自由に、情熱的に、縫製、貼り付け、絵を描くことで自らを表現した。2016年、彼らはキャラバンでのツアーを開始。作品を展示し、出来上がったばかりのトワルの型を元に、洋服をデザインするワークショップを開いた。誰でも参加することができるこれらのワークショップは素晴らしい出会いの場となり、渡邊直貴と木村頌吾、そしてチーム皆にとっても忘れがたい時間となった。
美術史家のロジカ・パーカーは著作『The Subversive Stitch: Embroidery and the Making of the Feminine』でこう述べた。「針と糸でアートを制作するという制限にも関わらず、女性たちは反体制的なひと針を刺し、自分を消すことを彼女たちに教え込んだ媒体そのものによって自分たちにとって特有の意味を生み出せるようになった」。ジャンヌ・トリピエール(1869年-1944年)の霊媒的作品から、乳房や禅の人物の形をした河合由美子のコンテンポラリーな作品に至るまで、刺繍は、アール・ブリュットにおいて非常によく用いられている。

<白根弘子 Hiroko Sirone>
白根弘子(61歳)は東京にあるやすらぎの杜で生活している。作陶、絵画、刺繍の制作が彼女の日課である。刺繍は布の外側から縫い始め、ある程度縫い進めると次は色を変えていく。その構成は誰に教えられたわけではなく、彼女が生みだしたルールがあるようである。絵画に描かれている文字は文字としてではなく一種の模様として描かれている。私たちが持っている「文字」の観念とそれは結び付くことは無い。彼女の使う色合いはビビットで、彼女の内にあるプリミティブが表れているかのようである。

<和氣知美 Tomomi Waki>
和気知美(41歳)は東京(やすらぎの杜)に所属する。桜、海そして鯨を愛する彼女は、機織りと作陶を行う。和氣 知美は糸や毛糸の切れ端を、インドのラグ(端切れを織り込んだラグ)のように結ぶことで自分を表現している。赤い糸で巻き付けたり、時には形がなくなるまで膨張させたり、彼女が具体化する物体は織物の線の幾何学模様と、鳥の巣の幾何学模様を一体化したものだ。

<コバヤシカオル Kaoru Kobayashi>
コバヤシカオル(45歳)埼玉県東松山市在住。アトリエ・ギャラリーまちこうばGROOVIN’に通っている。
コバヤシは広告チラシがキャンバスになる。はじめにチラシをマジックなどで塗りつぶし、その上に絵を描いていきます。商品の写真も透けているので、それが模様のようにも見えアクセントになっている。主なモチーフは映画のポスターである。ユニークなのは、出演者の部分を自分の好きなタレントや歌手などに置き換えているところである。彼女自身はその映画を観たことはないのであるが、ポスターからうけたイメージで自分なりに配役をして楽しんでいると思われる。また持ち前の色彩のセンスも相まって、私たちの日常にあふれている広告チラシをとても面白いものに変えている。


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※agnes b.の正式表記は「agnes」の“e”の上にアクサン・グラーブ

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