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株式会社ファンケル

ダイバーシティを推進し、障がい者雇用率5%を目指す。ファンケルグループの「障がい者インクルーシブ」を数字で読み解く

(PR TIMES STORY) 2022年08月30日(火)14時13分配信 PR TIMES

 9月は、独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構が定める「障がい者雇用月間」。ファンケルグループは、1999年2月、特例子会社の株式会社ファンケルスマイルを設立し、ファンケルグループ全体での障がい者雇用を推進しています。2030年までにファンケルグループ全体で障がい者雇用率5%を目指しています。目標達成に向けた取り組みや苦労をご紹介します。

ファンケルグループの障がい者雇用率は4.30%

出典:厚生労働省「障害者雇用状況の集計結果」、数字はどちらも各年の6 月1 日時点


 障害者雇用促進法では、障がい者の職業の安定を図るため、民間企業などに対し、常時雇用している労働者の一定割合に相当する人数以上、障がい者の雇用を義務付けています。2021年3月時点での民間企業の法定雇用率は2.3%、法定雇用率を達成する企業の割合は47.0%となっています。(厚生労働省「令和3 年 障害者雇用状況の集計結果」より)

 2022年6 月時点で、ファンケルの雇用率は4.30%と、国が定める法定雇用率を大きく上回ります。特に、企業で働く機会の少ない知的障がい者の雇用に注力しています。


 2021年6月1日時点での障がい者雇用状況は、雇用障害者数が18年連続で過去最高を更新したものの(内閣府:「令和3年度障害者施策の概況(令和4 年度障害者白書)」より)、「当該障害者に適した業務がない」や「施設・設備が対応していない」といった理由から雇用が実現しないケースが多いのも事実です。


数字で読む、ファンケルスマイル

1999年設立

――― 設立の背景は?

 「障がいのある方とそのご家族が願う、社会進出と社会的自立を目指しています。設立当時から、特に知的障がいのある方々の社会進出は障壁が高かったです。創業者・池森賢二が、障がいのある方の『不』を見いだし、障がいのある方の雇用を積極的に推進していく意思を持って設立したのがファンケルスマイルです。1999年の設立以来、一人でも多くの障がいのある方の雇用環境を作りたいという想いから、法定雇用率にとらわれずに雇用を拡大していくことを念頭に活動してきました」

業務数は、100以上

――― 業務内容は?

 「横浜市の本社ビルのほか、研究所、ファンケル美健 千葉工場、関東物流センター、関西物流センター、総合研究所など国内のさまざまな事業所で活躍しています。ファンケルグループから多様な業務を受注しているので、化粧品の包装業務やお客様向けのキャンペーン商品セットアップ、ダイレクトメールの準備・発送、社内メール便受配業務、パソコンデータ入力、清掃など、毎月手掛ける業務の数はゆうに100を超えます。ここまで幅広い業務があるのは、ファンケルスマイルならではだと思います。業務の幅が広いことで、社員の得意分野を生かせるような担当配置を進めています」


安心・安定して働ける。環境づくり3つのポイント

保護者・関係者も巻き込んで

 保護者、関係者とコミュニケーションを取るため、年に1 回「業務連絡会」を実施しています。会社の現況や展望について説明する場で、ファンケルの役員も出席し、ファンケルグループにおけるファンケルスマイルの重要性を出席者全員で確認します。

ファンケルスマイルへの就職は決して「ゴール」ではありません。入社後も、社会人として継続的に成長していただくために、保護者・関係者さんに対しても社会的自立を促す情報発信を続けています。連絡会の締めくくりには、懇親会を開催し交流を深めています。


社員の「困りごと」と向き合う

 支援スタッフが、業務管理だけでなく、日々の悩みにも向き合いアドバイスしています。また、カウンセラーの資格を持つスタッフが、面談でより深く個別支援に回り社員一人ひとりの課題解決に向けて活動しています。障がいのある社員が日々働く過程においては、時には課題も発生します。会社の力だけで解決できない場合には解決へと導いてくれる外部機関との連携も欠かせません。できる限り「困りごと」を少なくし、課題が小さいうちに摘み取るような環境を作っています。


就業後のアクティビティ

 社員の余暇支援、体力づくりなどを目的に、就業後に英会話教室、エアロビック教室、卓球教室などアクティビティを実施しています。多くの社員が参加し、仕事と楽しみを両立させ、コミュニケーションの醸成にもつながっています。


新たな目標を持って

――― 2021年11月に、製菓事業「スマイルスイーツファクトリー」をスタートした経緯は?

 「設立してから23 年が経過し、初期メンバーの中には50 歳を迎える者も出てきました。定年までまだ10 年超。これからも生き生きと働くことを考えたときに、今持っている能力を最大限生かし、新たな目標を持てる仕事があるといいと考えました。また、これまで請負業務一辺倒であった業務環境から『自らの手(事業)で稼ぐ』ことも、今後会社が発展する上で不可欠だと思っておりました。食べることが好きな社員が多いので、思い切って製菓事業をスタート。現在は6 人が担当しています。栄養価の高い『ファンケル発芽米』の粉末を使用した2 種類のクッキーを展開中。現在はファンケルグループ内での販売ですが、今後は販路を広げていく予定です」

ファンケルスマイルから定年退職者を

―――「 障がい者インクルーシブ」を推進するために、どのようなことが必要だと感じますか。

 「今の状況から一歩先に進むために、障がいを『座学で』学ぶのではなく、一緒に働くことで『感じて』学ぶことが必要であると考えています。例えば、株主総会や、ゴルフトーナメント『ファンケル クラシック』では、現地でスマイル社員がグループ社員と協働する環境を作っています。ファンケルの本社や研究所、物流センターや工場では、さまざまな補助的業務を中心に請け負っていますが、グループ社員の横で、時には共に、スマイル社員が元気に働く環境を整えてきました。今では、スマイル社員でなくてはならない仕事も多く、またその真摯な仕事ぶりを見てグループ社員が襟を正すような、お互いに学ぶ意識も醸成されていると感じます」


――― 今後の目標は?

 「障がいを持つ人が、ファンケルグループのさまざまな部署で当たり前に働いている姿を目指していきます。その結果が、ファンケルグループの雇用率5 %という数字にもつながると思います。いずれは、ファンケルスマイルから定年退職者を出していきたいです」


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